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高知の夏は、静かな雨だった。 [折々散歩]

一泊二日で高知市へ行ってきました。
高知駅の真ん前に、見覚えのない巨像が建っています。
コメントは控えます。が、桂浜の竜馬像、室戸岬の中岡慎太郎像、須崎横浪の武市瑞山像等に比べて、周囲の景観に対して違和感が禁じ得ません。広大な太平洋に面して建つこれらの銅像と異なって、余りに俗界に近い駅前広場では、余りに安っぽくて、張りぼてめいて見えてしまうのでしょうか?(材質はプラスチックだそうですが、その質感だけのせいでもないような気がしますねえ。)

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駅前(南広場)の片隅に、石川啄木とその父の歌碑を見つけました。なぜ高知に啄木?というミステリーは、少し好奇心をくすぐりました。

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歌碑に刻まれている歌の紹介掲示です。

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啄木の話題は、又の機会に触れてみたいと想っています。

ホテルに一泊して、今朝薄暮に目覚めました。朝食バイキングは、会場が狭いのでと、時間予約制となっていて、私は七時二〇分~。ゆっくり散歩する時間がありそうなので、高知城方面へ、ぶらりと散歩してみました。
「日本列島大荒れ」の予報は出されていますが、今朝は曇り空。もうすこし光が欲しい気はしましたが、コンパクトを携えて出発。
開店準備中の「日曜市」のテントの中を覗きながらぶらぶら。食品から雑貨まで多彩な品物が、店ごとに、とりどりにうずたかく積まれている様は、ゆっくりとカメラを向けてみたい対象。一応お店の「おんちゃん・おばちゃん」
には「写していいですか?と声を掛けながら写したのですが、なんと、あろうことか、カメラのモードスイッチが「動画」になっていました。使い慣れないカメラのせい(言い訳です)で、折角のシャッターチャンスが不意になってしまいました。かろうじて見られる写真が残っているかどうか、怖くてまだ確かめていません。

高知城を訪れるのは何年ぶりでしょう。でも、こうして、カメラを持ってゆっくり散歩したことはありませんでした。何度も訪れたことのある場所でしたが、国宝高知城天守閣、なかなかの威風です。

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石段の登り口に、板垣退助の像があります。明治維新、自由民権運動といった、「歴史」の出来事が、この地の同じ空気のもとで展開されたのだと、改めて感じさせられます。近代日本の巨大な動輪が、この地の若者達のエネルギーによって大きく前へと転がされたのです。
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昔、大学受験にこの地を訪れたときの心境を、後に歌にしてみたことがあったのを思い出しました。
この土を維新の志士も民権の若者達も踏みて駆けしや

中江兆民や植木枝盛など、像を建てて顕彰されてはいませんが、見落とすことのできない思想家達も、この地の懐に抱かれて、自由壮大な進歩思想を紡いだのでしょう。
この前の衆院選・参院選の愛媛選挙に、続けて出馬して奮闘した植木正勝さんは、大学入学当時、「植木正勝が植木枝盛になるについての労働の役割」というダジャレめいた題の小文を、サークルの半ば私的な文集に寄せていたことを思い出します。

堀端に野中兼山の碑が目にとまりました。大原富枝「婉という女」が、映画化されたのが学生の頃でした。苛酷な、そして端然として美しい、婉の人生を想います。濠には、色とりどりの睡蓮が咲いていました。
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城主であった山内一豊が、馬にまたがって槍を構えている像があります。なかなか勇壮な作品ですが、なぜか印象が薄いです。どういう訳か、記憶の中で楠木正成の像と錯覚していたり。
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むしろ、石段を登り切った広場にある「一豊の妻」の像の方が、しっかり記憶に残っています。「内助の功」の美談が、馬と並んで建つ賢妻の図を、自然とインプットさせているのかもしれません。
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このあたりを歩いている頃に雨が降り始めました。傘は、ホテルにおいたままです。仕方がないのでスナップ散歩は切り上げ、早足でホテルに急ぎました。
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