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春まだき鄙路ゆけば何処やらん古人のさざめく聞こゆ [折々散歩]

山上憶良について2日連続で書きましたので、今日もその続き。
前回引用した、

銀(しろがね)も金(こがね)も玉(たま)も何せむに、勝(まさ)れる宝 子にしかめやも


の歌は、子供への愛を、てらうこともなく率直に、イヤミがないほどにストレートに表出したもので、子煩悩で家族思いの憶良の真骨頂は、この歌によくあらわれているでしょう。そして、彼の子煩悩、家族愛を印象づけるもう一つの歌も、教科書などにも載っていて、よく知られています。

憶良らは今は罷(まか)らむ 子泣くらむ それその母も我(わ)を待つらむそ



《地方語訳》
このワシ、憶良めは、この辺で 往ぬることにしますらぁ。今頃、家では、子供がワシを待って泣きょうろう思いますけえ。へーから、その子のおかんもワシがけえるのを待ちょうりましょうけえの~。

宴会の途中で席を立つ際の弁解の歌のようです。
「まだ、ゆっくりされりゃあええが。もうちょっとつきあわれえ。水くせえのお。」てな具合に、上司やお得意様、同僚たちから引き留められて、「いやいや、子供が待っていますから」と、切っ先を制して、「そのこの母親も」と回りくどい言いなしで、「愛する妻が私を待っていますので」と、おノロケ混じりのセリフをこうもぬけぬけと吐かれると、相手も引き下がるしかなかったでしょうね。


 憶良はさして有力でない家柄の出身であったようですが、若くして才秀で、第七次遣唐使の一員として中国に派遣されます。その時、無位ながら、漢詩文、儒学、仏教などの学問を修めて帰国、地方官や皇太子(後の聖武天皇)の家庭教師等にも取り立てられた博学のエリートでした。
後に、筑前守に任命され、筑紫国の地方役人をつとめている頃、太宰帥(だざいのそち)=太宰府の長官として赴任してきた大伴旅人(おおとものたびと)を中心に、少弐小野(おゆ)、造観世音寺別当沙弥満誓(しゃみまんせい)娘子(おとめ)児島、大伴坂上郎女(さかのうえのいらつめ)などの人々とともにある種の文学サロンを形成し、万葉集にも所載された優れた歌を数多く残しています。その文学サロンを、後に「筑紫歌壇」と呼びます。
筑紫歌壇」つながりで、回を改めて、大伴旅人について触れたいと思います。


今日はちょいと足を伸ばして、万葉の昔に思いをはせ、「吉備路風土記の丘」周辺の、備中国分寺五重塔、備中国分尼寺跡などをぐるりと散策してみました。

 春まだき鄙路(ひなみち)ゆけば何処(いづこ)やらん古人(いにしえびと)のさざめく聞こゆ

万葉集の話題ですので、今日は短歌で迫ってみました。お粗末。
この五重塔は、天平13年(741)の聖武天皇の勅願を機に、8世紀後半に創建されたものが、鎌倉時代末期または南北朝時代の初め頃、兵火または落雷による火災で焼失。その後江戸時代になって宝永7年(1710)に日照山国分寺として再興されたそうです。

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空の色も鉛色で、時折太陽の光はのぞきますが 、凍える寒さでした。 
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 塔の上空を舞うトンビも寒そう。
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 でも、梅のつぼみは、少しずつ柔らかくなってきている様子。
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国分尼寺跡は、初めて尋ねました。
小高い丘に、広大な伽藍や建物が建てられた様子を想像すると、かなりのスケールだったと思われます。
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残された礎石から規模を想像すると、、、 でかい。
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今日であった鳥たち。
ジョウビタキのオス。かなり近づいても逃げません。
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梢に止まった小鳥。ビンズイでしょうか?
これもかなりアップで撮れました。
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ヒヨドリ。
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ツグミ
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 モズ
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