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素十忌や独りごつなる庭蛙 [今日の暦]

今日10月4日は素十忌。俳人高野素十は、1976(昭和51)年の今日亡くなりました。
高野素十は、本名は高野与巳(よしみ)山口誓子、阿波野青畝、水原秋桜子とともに名前の頭文字を取って『ホトトギス』の四Sと称された。
素十の句は、ホトトギス派の客観写生を忠実に実践したものとされ、新興俳句に向かう水原秋桜子らからは、「無味乾燥な科学的描写」と批判を浴びます。

甘草の芽のとびとびのひとならび   素十

の句などをひきあいに、些末な客観写生に終始する「草の芽俳句」との批判が加えられました。が、素十の句は簡潔、明快、的確で、その平明さは、容易そうに見えて真似ることのできない境地にあると思えます。「抒情を拒否して、彼は抒情を獲得している」と、山本健吉は著書『現代俳句』で評しています。

素十の句を、アトランダムに並べてみます。

風吹いて蝶々迅(はや)く飛びにけり
ひつばれる糸まつすぐや甲虫
翅わつててんたう虫の飛びいづる
蟻地獄松風を聞くばかりなり

 おほばこの芽や大小の葉三つ


またまた強引ですが、蛙の句を探してみました。

 

明日は又明日の日程夕蛙
大根を蒔いて蛙のとんでくる
掛稲よりひたと落ちしは青蛙
青蛙いまし跳ばんの外厠
流れ来て次の屯へ蝌蚪一つ
蝌蚪二三をりをり水の深きより

蝌蚪(かと )とはオタマジャクシのことでした。

と、またまた、無理矢理方向づけをして、 この写真の出番。

昨日、田舎の実家の庭にいました。おめずらしい。 四方八方から「激写」させていただきました。

 

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で、ついでに思い出したのが、草野心平氏の「ごびらっふの独白」。
カエル語による独白を、日本語訳して示すという、風変わりな詩( どの詩も風変わりですが)です。
ごびらっふの独白
 

るてえる びる もれとりり がいく。

ぐう であとびん むはありんく るてえる。

けえる さみんだ げらげれんで。

くろおむ てやあら ろん るるむ かみ う りりうむ。

なみかんた りんり。

なみかんたい りんり もろうふ ける げんげ しらすてえる。

けるぱ うりりる うりりる びる るてえる。

きり ろうふ ぷりりん びる けんせりあ。

じゅろうで いろあ ぼらあむ でる あんぶりりよ。

ぷう せりを てる。

ぼろびいろ てる。

ぐう しありる う ぐらびら とれも でる ぐりせりあ ろとうる

ける ありたぶりあ。

ぷう かんせりて る りりかんだ う きんきたんげ。

ぐうら しありるだ けんた るてえる とれかんだ。

いい げるせいた。

でるけ ぷりむ かににん りんり。

おりぢぐらん う ぐうて たんたけえる。

びる さりを とうかんてりを。

いい びりやん げるせえた。

ばらあら ばらあ。

 


日本語訳

 

幸福というものはたわいなくっていいものだ。

おれはいま土のなかの靄(もや)のような幸福につつまれている。

地上の夏の大歓喜の。

夜ひる眠らない馬力のはてに暗闇(くらやみ)のなかの世界がくる。

みんな孤独で。

みんなの孤独が通じあうたしかな存在をほのぼの意識し。

うつらうつらの日をすごすことは幸福である。

この設計は神に通ずるわれわれの。

ジュラ紀の先祖がやってくれた。

考えることをしないこと。

率直なこと。

夢をみること。

地上の動物の中でもっとも永い歴史をわれわれがもっているということは

平凡であるが偉大である。

とおれは思う。

悲劇とか痛憤とかそんな道程のことではない。

われわれはただたわいない幸福をこそうれしいとする。

ああ虹が。

おれの孤独に虹がみえる。

おれの単簡な脳の組織は。

いわばすなわち天である。

美しい虹だ。

ばらあら 

ばらあ。

 
私もまた、ただたわいない幸福をこそうれしいとするのです。
 
たとえば、こんな芋や、
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こんな芋を掘り当てた幸福を。
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ではまた。

 


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Sparky

カエル語!意思疎通を図ろうと思う相手ではありませんが(笑)。
(こんなことを言っていたら、世界平和は望めませんね。)
by Sparky (2014-10-04 20:58) 

kazg

Sparky様
言語的には、どの語族に属するのでしょうか?(笑)
by kazg (2014-10-04 21:39) 

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