鳥も花も愛で呉るるらし宮参り

今日は「梅子」の宮参りでした。

「梅子」については、先月のこの記事に書きました。

美しい国はいづこぞ紅梅忌

少しだけ引用します。

予定日が梅の咲く頃なので、胎内にいる時は、仮称「梅子」で呼んでいましたが、今年の梅は例年よりも早く咲きましたし、姓とのバランスで角張った文字にな りますので、躊躇して、出生届の際には、別の名前になりました。それでも、つい「うめちゃん」と呼びかけることがあります。

宮参りと言っても、わが家も、むこ殿のご両親も、しきたりやならわしには淡泊というか疎い方なので、改まった計画も思いつきませんが、写真だけは残しておくことを眼目に、近くの神社にお参りしました。

婿殿も、そして実家のご両親もおそろいで、車で十分の距離をちょっくら参詣し、素人カメラマンで記念撮影してイベント終了です。梅子は「晴れ女」で、退院の日も、一ヶ月検診の日も、その他、外出予定やイベントごとがある時には、よく晴れます。

今朝も、早朝は気温がいくらか低く、風もすこし強い感じはありましたが、出かける頃には、快晴になり、陽射しも穏やかな陽気になりました。レンギョウ、ジンチョウゲ、ハクモクレン、コブシなどが花盛りで、祝ってくれていました。

昼食はわが家で、お弁当を囲み、歓談。まずはめでたい宮参りイベントとなりました。

そういえば、大阪在住の孫の宮参りについて、こんな記事を書きました。早いもので、2年あまりも前になります。

軍備全廃想う日孫の宮参り

こんな「モミジの手」でした。



それがもうすぐ二歳半。

すぐ近くに住む四人兄妹の孫のうち、一番下の妹が、一歳。この子の宮参りにはおつきあいしてません。ごめんね。

さらにいっさい違いで梅子になります。およそ一年おきなので記憶も新しいはずですが、成長の早さには、その都度驚かされます。

父方のお母さんに抱っこして貰うのが習わしだとか、、、。

久しぶりの抱っこなので、成長の早さに驚いておられました。



お母ちゃんが抱っこしてます。



この衣装は、大昔、このお母ちゃんの兄（つまり私の長男）がお宮参りに使ったお出かけ服です。

鳥居の上に、ジョウビタキ発見。



これはお隣の庭の木瓜（ぼけ）とレンギョウを「花見」していましたら、おきゃくさんがいらっしゃいました。















いつもの散歩道の、民家の庭に咲いているのは、ハナモモでしょうか？遠くから眺めてもみごとな花盛りです。



辛夷（コブシ）の花も青空に映えてこぼれる笑みをたたえています。



淡いピンク色があでやかです。




ここで一句。

花も鳥も空も祝うて呉るるらし

鳥も花も愛で呉るるらし宮参り

先日からご紹介しています、緒方太郎 先輩のyoutube番組の助動詞　こんな時にはこう訳す（全）シリーズで、助動詞「らし」をこう説明しておられます。

助動詞「らし・めり・伝聞推定のなり」こんな時にはこう訳す

そもそも　推定は　根拠持つ判断で 根拠出して　ヨウダ・ラシイ　【らし】こそ　「推定」

古語の助動詞「らし」は、根拠のある推定を表すとされます。

『万葉集』に採られている持統天皇の歌に

春過ぎて 夏きたるらし 白妙の 衣ほしたり 天の香具山

があります。
原文は、漢字のみで（万葉仮名）で、こう表記されています。

春過而 夏来良之 白妙能 衣乾有 天之香来山

口語訳はこんな具合です。

春も終わり夏がやってきたらしいわ。天の香具山に純白の衣が乾してあるもの。

『小倉百人一首』には、部分的にこう改作されて掲載されています。

春すぎて　夏来にけらし　白妙の　衣ほすてふ　天の香具山

「けらし」は「けるらし」の略。「ほすてふ」は、「干すという」という伝聞の意。
『新編日本古典文学全集 43』）（小学館）には、こう記述されています。

題知らず　持統天皇御歌 春過ぎて夏来にけらし白妙の衣干すてふ天の香具山 題知らず　持統天皇御歌 春が過ぎて、もう夏が来たらしい。白い夏衣を干すという天の香具山に。 『万葉集の原歌は、香具山の白い夏衣を目にしての感動に中心があり，印象鮮明で、調べが雄勁。この歌形では、白い夏衣は想像の景、中心が香具山一帯の夏らしい気分に移り、調べは優雅に変わっており、『新古今集』にふさわしくなっている。

今日はこれにて。

コメント 6

> 鳥も花も愛で呉るるらし宮参り
おめでとうございます。らしの根拠は鮮明なる写真ですね！
お孫さんがいっぱいいていいなあ
ウチはやっとひとりなので（なのに）振り回されています。
子供さんのできが違うんですね・・・
by momotaro (2016-03-22 07:05) 

お早うございます。
可愛いお手々ですね !
by yakko (2016-03-22 10:09) 

お孫ちゃんの成長は早いですね。
お孫ちゃんたちは日々おじいちゃまたちの楽しみですね（＾＾
by 美美 (2016-03-22 22:09) 

momotaro様
本職「イクメン」という生活も、また幸いなるかな、といった具合です。
一人であろうと大勢であろうと、半端なく振り回されますよね。
by kazg (2016-03-23 08:02) 

yakko 様
ありがとうございます。柔らかいですよ。
by kazg (2016-03-23 08:04) 

美美様
ありがとうございます。その通りなのです。
by kazg (2016-03-23 08:05)