SSブログ
<

ヒナゲシか、はたまたアツミゲシか?の巻 [折々散歩]

近くの散歩道にこんな花が咲いています。

先日のこの記事で、ポピーとして紹介しておりましたこの花。
膿を出し切って、「美しい国日本」をみんなに返してネ、の巻 

ところが、papaver 様から、思いがけずこんなコメントをいただきました。

はじめまして
「こぼれ種から育ったらしいヒナゲシ」は園芸種ではなくて、あへん法の対象になっているアツミゲシです。
一番上の写真にアツミゲシの特徴である茎を抱くように生える葉の特徴が見てとれます。
見つけた場合は、保健所へ通報することが推奨されているのでできれば保健所へ届け出てあげてください。
「岡山県健康福祉部医薬安全課」で検索すると連絡先がでているので、いきさつを話せば担当の保健所に連絡を取ってくれると思います。
ちなみに保健所の職員が、その場所に抜きに行くことになりますが立会等を求められることはありません。
by papaver (2018-04-16 08:28) 

まったく思いも至らぬことでした。
当ブログの過去記事を、「ポピー」で検索してみますと、こんなに出てきます。

 2017年





 2016年





 2015年




 2014年







見渡せば桜吹雪と蝶と鳥
これらの記事の中でご紹介した「ポピー」の中には、迷惑外来植物の「ナガミヒナゲシ」のオレンジの花も、園芸品種らしいポピー各種の花もある中に、確かにこの薄紫の花もしばしば登場してきます。そしてまた、フォト蔵にも「ポピー」としてアップしていましたが、、、。
よく晴れた散歩道の桜とポピー
よく晴れた散歩道の桜とポピー posted by (C)kazg よく晴れた散歩道の桜とポピー
よく晴れた散歩道の桜とポピー posted by (C)kazg


ネット検索してみますと、確かにアツミゲシの写真とソックリです。
ウィキペディアにはこうありました。

アツミゲシ(渥美罌粟、学名: Papaver setigerum)は、ケシ科ケシ属の一年生植物(越年草)。和名は、1964年に愛知県渥美半島の沿岸部において日本への帰化が発見されたことに由来する。
日本ではあへん法で栽培が原則禁止されている種に指定されている。なお、保健所や警察においては学名の種小名に由来するセティゲルム種で呼ばれることが多い。

「朝日新聞」asahi.com2007年06月16日付記事には、こんな記事もありました。

アヘンの原料、咲き乱れ アツミゲシ自生急増 徳島
アヘンの原料となるアツミゲシの自生が徳島県北部で広がっている。空き地や路肩など、あちこちで目につくようになり、保健所の職員が処分に追われている。元々繁殖力が強いうえ、温暖化の影響もあってか、近年、急増しているそうだ。花はきれいだが、放置はできず、手が足りない保健所は自治会やNPOなど民間への協力依頼も検討し始めた。
写真薄紫色のきれいな花を咲かせるアツミゲシ。葉がギザギザなのが特徴だ=徳島県鳴門市撫養町で
写真アツミゲシを抜く徳島保健所鳴門支所の職員。連日、作業に追われている=徳島県鳴門市瀬戸町で
 アツミゲシは地中海原産の帰化植物で約6センチほどの紫や赤の花を咲かせる。花期は4月中旬から5月下旬。背丈は50~100センチになる。ついつい花がきれいで、自宅に持ち帰って植えてしまうこともあるほどだが、麻薬成分を抽出することもできるため、あへん法で栽培は禁止されている。
 日本でみつかったのは比較的最近のこと。1960年代前半、名前の由来ともなった愛知県・渥美半島で自生が確認された。この時は警察に加え自衛隊も動員され、火炎放射器などを駆使して駆除作業にあたった。それでも根絶せず、全国各地に広がったことでも繁殖力の強さがうかがえる。
 その一因は、種子が非常に小さいうえに数も多いこと。アツミゲシは花が終わると子房が膨らみ「ケシボウズ」となる。その中には、約1万個近い種子が包まれている。「芥子粒(けしつぶ)」と例えられるように数ミリ程度で、風に乗って、どんどんと生息域を広げていく。
 さらに、成長するまで目立たないことも繁殖の拡大を後押ししている。空き地や中央分離帯など、他の雑草に紛れ、こっそり根付く。誰かが気が付いた時にはかなり大きくなっている。保健所の職員でさえ、「花が咲くまでは、わからない」と言うほどだ。
(中略)
  そもそもケシの中にはヒナゲシやブルーポピーなど違法ではなく観賞用として人気の高い種類もある。見分け方は大きく分けて二つ。蟻井さんによると、「葉の形がキザキザ」で、「茎上部の葉が茎を抱え込んでいる」場合は違法なアツミゲシだという。「そういったケシを見つけたら、すぐに近くの保健所に通報してほしい」と呼びかけている。

>警察に加え自衛隊も動員され、火炎放射器などを駆使して駆除作業にあたった
ですか。これはタイヘン。
というわけで、「岡山県健康福祉部医薬安全課」に、メールで相談することにしました。すると翌日、担当部署(備前保健所)からご連絡をいただき、確認・処置のために来訪される事になりました。ついては、都合がつけば、場所を案内してほしいということで、今日の朝、出勤前の時間に落ち合うことになりました。
念のためにと、こんな画像をプリントアウトしてお待ちしました。

今朝二人連れで、車でやってこられた担当者の方に、これを示しますと、即刻「間違いないです」とのこと。
特に、この茎を包む葉の様子などは、疑いなくアツミゲシの特徴であるようです。

持参しておられた厚生労働省発行のリーフレット「大麻・ケシの見分け方」を、数冊くださいました。

写真入りの詳しい説明があります。

同省HPにpdfファイル↓で掲載してありますので是非ご参照ください。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/dl/taima.pdf
出勤途上の私が車を走らせる後を、おふたりが車で追尾する形で、現地を案内します。




さすがに火炎放射器や重機は登場しませんでしたが、人力で抜去して持ち帰り、焼却処理なさるようです。
あちらにひとかたまり、こちらにひとかたまりと群生している株の抜去作業はお任せして、私は今日のアルバイト先に出勤することにしました。
それにしても、得難い体験、得難い気づきでした。papaver様、貴重なご指摘ありがとうございました。
昼前一時間、午後二時間の授業です。急に暑くなりました。
今日はここまで。

nice!(34)  コメント(6) 

nice! 34

コメント 6

majyo

埼玉に来た頃、ケシだとビックリしましたがたくさん咲いています
これはオレンジのでケシとは違うようです
この色は見ませんが、通報する花なのですか
葉をよく覚えておきたいです。


by majyo (2018-04-19 17:04) 

U3

以前道端に大麻が茂っている。。。役所にでも届けようかなと思いましたが、もし間違えたらと考え一ヶ月程様子を見ていたら、何と黄色い花が。。。キクイモでした(笑)
by U3 (2018-04-19 17:41) 

美美

このようなことがあるんですね。
きっと私でも種が飛んだポピーと思ってしまいそうです。
お疲れさまでした(∩.∩)
by 美美 (2018-04-19 18:10) 

kazg

majyo様
オレンジ色のは、ナガミヒナゲシと言うのでしょうか。この辺りにも沢山生えていて。かわいらしいのですが、外来種で厄介者だそうですね。

by kazg (2018-04-20 14:06) 

kazg

U3様
大麻とキクイモ、どちらもぎざぎざの葉っぱですね。
黄色い花が咲いた状態ならすぐ見分けられるのでしょうが、、紛らわしいことです(笑)。
by kazg (2018-04-20 14:17) 

kazg

美美様
そうなんです、ここ何年も、ポピーと思い続け、毎年写真を撮ってきました(笑)
by kazg (2018-04-20 14:19) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

フォト蔵にアップしている私の写真はこちらです。

写真販売サイトにも画像を掲載しています。
写真素材 PIXTA