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お前は歌へ お前は赤まゝの花やとんぼの羽根を存分に歌へ [折々散歩]

10月に入ったのを機に、昨日から、これまでの敬体(です・ます調)を、常体(だ・である調)に切り替えた。我ながら、傲岸な物言いになっているが、入力の手間を省くのが本意なので、赦されたい。


まもなく天気が崩れそうだというので、晴れているうちに、今朝も散歩に出かけた。

今朝の携行品は、PENTAX K10に、Tamron80-210 (1:3.8,1:4.0/210)というオールドマニュアルレンズ。 そして、レンズとカメラの間に、PENTAX AFAD×1.7という装置を挟むことにする。これはMF(マニュアルフォーカス九レンズを、AF(オートフォーカス)化し、同時に、1.7倍のテレコンバータの役割も果たすという「キワモノ」製品だ。

PENTAX F AFアダプター1.7X 30924

PENTAX F AFアダプター1.7X 30924

  • 出版社/メーカー: ペンタックス
  • メディア: エレクトロニクス

PENTAX社は、ユーザーが過去の資産を利用し続けられるよう、互換性を保ちながら新製品を開発するというコンセプトを保ってきたメーカーだと言える。フィルムカメラ時代、同社が、Minolta社の後を追ってAF(オートフォーカス) 路線に参入したとき、Minolta社が採用し、後にCANON社はじめ各社も追随した、新開発のマウントにより新たなAFシステムを開発するという路線を取らず、これまでのKマウント・KAマウントとの互換性を担保しながら、それをAF化したKAFマウントというものを開発・採用した。このおかげで、マニュアルレンズとしてなら、旧来のマニュアルレンズも、原則的にこれまで通り使える事になった。さらにありがたいことに、m42(スクリューマウント)レンズという、スーパー級のオールドレンズも、m42マウント→kマウントという、マウント変換アダプターを介しさえすれば、立派に使えるという楽しみを提供してくれている。

PENTAX マウントアダプターK 30120

PENTAX マウントアダプターK 30120

  • 出版社/メーカー: ペンタックス
  • メディア: エレクトロニクス

 


さらに、念の入ったことに、 MFレンズをAF化するという、夢のようなアダプタ-をも開発して、ユーザーに提供してくれている。この「AFAD」が、どれくらい市場に流通したものかは知らないが、SF7という初めてのAF機を購入したものの、AFレンズはSIGMAの望遠ズーム一本しか持っていなかった私は、これに早速飛びついて手に入れた。とは言え、所有しているレンズと言えば、昔の標準レンズだったSMCPENTAX 50mm F1.7と、Tamronの35-70mmというズームレンズだけだった。

 

AFADには、レンズf値が2.8以上の明るさが求められていて、f5.6程度まではかろうじて作動しないものでもないが、Tamronのズームレンズは、ほとんど実用に値しないし、50mm単焦点レンズも、出番が少ない。まさしく、猫に小判・豚に真珠 ・ 犬に論語 ・ 兎に祭文 ・宝の持ち腐れ・無用の長物そのものだった。というわけで、早い時期に手放してしまっていた。

ところが、デジタル時代になり、撮像素子のサイズの関係から、レンズの焦点距離が35mmフィルムカメラに換算して約1.5倍伸びることになり、望遠系マニュアルレンズの使い道が広がった。また中古市場・ジャンク市場には、お手頃価格のオールドレンズがたくさん転がっている。そして、望遠鏡のシステムを利用して超望遠の世界を安価で楽しむ「デジボーグ」とやらいうマニアの世界もあり、PENTAX機では、それが容易にAF化できるらしい、等という情報をちらりと目にし、いずれその道に踏み込むこともあるかも知れないと、とりあえず「AFAD」を買い直したのだった。私の使い道では、Tokina AT-X MACRO 90mm F2.5を装着すると、135mmマクロレンズという有能なAFレンズが生まれるので、これには満足している。(ただ重いという愚痴は、以前書いた。)


 ところで、今日持ち出した Tamron80-210 (1:3.8,1:4.0/210)は、ジャンクコーナーで、アダプター付きで2000円前後程度だったか、小遣いの範囲で買ったものだ。

Tamron のマニュアルレンズは、アダプターさえ取り替えれば、各メーカーのカメラに装着できるという優れものだ。私は、以前にも書いた通り、 PENTAXのボデイに付属の標準レンズの次に、TAMRONのレンズを購入したので、pentaxkマウント用のアダプターだけは持っていたのだが、 AF時代になってレンズを手放したときに、一緒にアダプターも手放していた。惜しいことをしたと、いつもあとで後悔する。

そのアダプター付きのレンズなので、レンズが使い物にならなくても、アダプターが使えれば良しとしよう、という了見で買ってみて、なかなか使い勝手がよいので、後に、もう少し状態が良さそうなものを見つけて、はずみでまた買った。合計二本持っている。

ズームが、レンズを回転させる方式ではなく、前後に鏡筒を動かす方式で、しかもその操作によってレンズの長さが変化しない、というイイカンジの操作感なのである。嬉しいのは、全域でマクロ撮影が可能だと言うこと。210mmのマクロは、35mmフィルムカメラに換算すれば、210x1.5×1.7=535mm相当のマクロレンズという超絶の世界を楽しむことができる。はずであるが、なかなか満足の行く作品にならない。

やはり、Tokina AT-X MACRO 90mm F2.5や、「OLYMPUS E420」と「ZUIKO DIGITAL 35mm F3.5 Macro」のコンビと比べると引けをとる。

OLYMPUS マクロレンズ ZUIKO DIGITAL 35mm F3.5 Macro

OLYMPUS マクロレンズ ZUIKO DIGITAL 35mm F3.5 Macro

  • 出版社/メーカー: オリンパス
  • メディア: 付属品

 

写りは、TAMRONのレンズらしく、結構発色も良く、ムードのある温かい絵が撮れるので、嫌いではない。ただ、レンズの個性なのか、私のレンズのカビやゴミの影響なのか、シャープさには欠けるし、色も偏りが気になる。

今日の撮影は、ファインダーを覗く限り「いいかんじ」と思えたが、仕上がりは今ひとつだったか。


 マリーゴールドの花に遊ぶヒラタアブ。トリミングと、コントラスト調整を施した。

Imgp5125.jpg
 
 
黄色い花に止まるシジミチョウ。ヤマトシジミか?ごく小さいチョウだ。
 
Imgp5137.jpg
 

 


イヌタデの花。「赤まま」「赤まんま」「赤のまま」などとも呼ばれる。赤飯に見立てて、ままごと遊びに使う。
Imgp4919.jpg

 赤ままの花は、おのずと、この詩を連想させる。

歌                  中野重治

お前は歌ふな
お前は赤まゝの花やとんぼの羽根を歌ふな
風のさゝやきや女の髪の毛の匂ひを歌ふな
すべてのひよわなもの
すべてのうそうそとしたもの
すべての物憂げなものを撥き去れ
すべての風情を排斥せよ
もっぱら正直のところを
腹の足しになるところを
胸先きを突き上げて来るぎりぎりのところを歌へ
たゝかれることによって弾ねかへる歌を
恥辱の底から勇気をくみ来る歌を
それらの歌々を
咽喉をふくらまして厳しい韻律に歌ひ上げよ
それらの歌々を
行く行く人々の胸廓にたゝき込め


  冗長で読みにくかったので、以下、記事を分割した(vol2参照)


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