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羽毛舞わせて食われる鳥を喰う鳥だ [折々散歩]

最近、尾崎放哉の句を斜め読みした影響か、リズムが移ってしまったかも知れません。

昔から、 放哉は好きです。

咳をしても一人  放哉

等は、特に好きです。どんな人生を歩んだ人だったか、など、ほとんど知りませんでした。 吉村昭の「海も暮れきる」は、克明な調査に基づいて書かれていて、彼の生活と句とが不離一体のものとして心にしみこんできます。

新装版 海も暮れきる (講談社文庫)

新装版 海も暮れきる (講談社文庫)

  • 作者: 吉村 昭
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/05/13
  • メディア: 文庫

海も暮れきる (講談社文庫)

海も暮れきる (講談社文庫)

  • 作者: 吉村 昭
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1985/09/09
  • メディア: 文庫

海も暮れきる (1980年)

海も暮れきる (1980年)

  • 作者: 吉村 昭
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1980/03
  • メディア: -

吉村昭自選作品集 第10巻 冬の鷹・海も暮れきる

吉村昭自選作品集 第10巻 冬の鷹・海も暮れきる

  • 作者: 吉村 昭
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1991/07
  • メディア: 単行本

尾崎放哉全句集 (ちくま文庫)

尾崎放哉全句集 (ちくま文庫)

  • 作者: 尾崎 放哉
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2008/02/06
  • メディア: 文庫

 

 


放哉の句にはまた触れる機会があるとして、今朝の句。
羽毛舞わせて食われる鳥を喰う鳥だ
 
散歩中、なにやら柔らかく軽いものがふわふわと流れてくるのですが、 それが何であるかは、本当にしばらく気づきませんでした。ようやく。鳥の羽毛らしいなと気がついて、それにしては、しきりに流れ落ちてくる量の多さをいぶかしく思って、太美あげてみると、電線に一羽の鳥が止まっている。流れ落ちてくる羽毛は、その鳥のものではなく、その鳥が足の爪でつかみ、嘴でむしりながら食っているらしい小鳥のそれと気づいたのです。
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思えば衝撃的なシーンですが、とっさにカメラに納めたいと思いました。 が、残念。今朝はマクロレンズをつけたカメラ一台だけで、身軽な散歩を楽しもうと考えたのが、仇になりました。同じ失敗を、何度繰り返しても身につかない教訓。
せめてお手軽望遠ズームでも持ってきていれば、,,と悔やんでも後の祭りという ものです。
今朝の装備は、次の通り。
OLYMPUS デジタル一眼レフカメラ E-420 レンズキット E-420KIT

OLYMPUS デジタル一眼レフカメラ E-420 レンズキット E-420KIT

  • 出版社/メーカー: オリンパス
  • メディア: エレクトロニクス
OLYMPUS マクロレンズ ZUIKO DIGITAL 35mm F3.5 Macro

OLYMPUS マクロレンズ ZUIKO DIGITAL 35mm F3.5 Macro

  • 出版社/メーカー: オリンパス
  • メディア: 付属品
OLYMPUS テレコンバーター 1.4倍 ZUIKO DIGITAL用  EC-14

OLYMPUS テレコンバーター 1.4倍 ZUIKO DIGITAL用 EC-14

  • 出版社/メーカー: オリンパス
  • メディア: エレクトロニクス
軽快に、気持ちよく散歩を続けていた矢先のことでした。
それに先だって、モズも見つけたのです。これも、300mmもあればそれなりに写るだろうにと、残念に思ったものの、モズにはまた会えるだろうと慰めることもできたのです。大幅にトリミングしても、豆粒です。

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しかし、この猛禽類を撮り逃がしたのは、悔やまれます
やはり、最低でもDAL55-300は、持って出なくちゃね。
下のレンズは、私の DAL55-300の上位機種です。操作性は別として、光学性能は同等という口コミを信じて、我慢しています。
PENTAX 望遠ズームレンズ DA55-300mmF4-5.8ED Kマウント APS-Cサイズ 21720

PENTAX 望遠ズームレンズ DA55-300mmF4-5.8ED Kマウント APS-Cサイズ 21720

  • 出版社/メーカー: ペンタックス
  • メディア: エレクトロニクス

 羮に懲りて、今日あった孫の保育園の運動会には、DAL55-300を持っていきました。快調でした。
 

 今朝の狙いはこの実。これなあに?

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 「クサギ」の実でしょうか?葉に独特の臭気があるために「臭木」と名づけられたようです。

クサギの芽は、地方によっては、料理にも使い、岡山県吉備高原では、「クサギナ懸けご飯」を郷土料理として売り出しています。


 これなあに?。ホトケノザかと思うのですが、ホトケノザは春の花ですよね?わかったら教えてください。

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時雨忌や出雲八重垣ひと巡り [今日の暦]

旧暦の今日は、芭蕉忌です。時雨忌(しぐれき)という呼び方は、以前紹介しました。他に、桃青忌(とうせいき)、翁忌(おきなき)との別称もあります。桃青は、芭蕉の別号です。

旅に病んで 夢は枯野を かけ廻る  松尾芭蕉

これが辞世の句。「奥の細道」の冒頭で、

「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。舟の上に生涯をうかべ馬の口とらへて老を迎ふる者は、日々旅にして旅を栖とす。古人も多く旅に死せるあり。」

と書いた芭蕉は、自身も旅の途中に亡くなったのでした。

 

松尾芭蕉『おくのほそ道』 2013年10月 (100分 de 名著)

松尾芭蕉『おくのほそ道』 2013年10月 (100分 de 名著)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2013/09/23
  • メディア: ムック

おくのほそ道―現代語訳/曽良随行日記付き (角川ソフィア文庫)

おくのほそ道―現代語訳/曽良随行日記付き (角川ソフィア文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2003/03
  • メディア: 文庫

おくのほそ道(全) (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)

おくのほそ道(全) (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: 文庫



 その芭蕉が、出雲を訪ねた際に詠んだ句として、八重垣神社に句碑が建てられているそうです。

 和歌の跡とふや出雲の八重霞  芭蕉

島根県立図書館の説明によると、この句碑は昭和11年6月に松江羽扇の会が建立したもので、「句は松尾芭蕉本人のものか疑わしいことがわかった。ただ、この句碑がなぜ八重垣神社に建立されたかは不明」とありました。



 八重垣神社と言えば、 素盞嗚尊(スサノオノミコト)の作と言われるこの歌に縁のある場所。

八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を     素盞嗚尊

【通釈】幾重にも雲が立ち上るという出雲の国に、八重垣を巡らすように、雲が立ちのぼる。私は、妻を籠らすために、宮殿に幾重もの垣を作ったが、その八重垣を巡らしたように、雲が立ち上るよ。

 「松江観光公式サイト」に次の記事があります。

「( 八重垣神社は、)神話「八岐大蛇(やまたのおろち)」で、大蛇を退治した素盞嗚尊(すさのおのみこと)と稲田姫(いなたひめ)が新居を構えた場所であることから、縁結びの 神社として知られています。宝物殿には、2人の姿を描いた壁画があり、神社の障壁画としては日本最古のものといわれています。稲田姫が自分の姿を映したと いわれる「鏡の池」には、硬貨を紙片に浮かべて早く沈むほど早く良縁に恵まれるというコイン占いがあります。」

 紀貫之が書いた「古今和歌集仮名序」では、この歌についてこう述べています。

あらかねのつちにては、すさのをのみことよりぞ、おこりける。ちはやぶる神世には、うたのもじもさだまらず、すなほにして、事の心わきがたかりけらし。ひとの世となりて、すさのをのみことよりぞ、みそもじあまりひともじはよみける。[すさのをのみことは、あまてるおほむ神のこのかみ也、女とすみたまはむとて、いづものくにに宮づくりしたまふ時に、その所にやいろのくものたつを見てよみたまへる也、やくもたついづもやへがきつまごめにやへがきつくるそのやへがきを。]

【本居宣長訳】此の国土では、素盞鳴尊(すさのをのみこと)からさはじまつたわい。神代の時分には、歌の文字の数もまだ定まつた事もなし、ことのほか古風な事で、どう云ふ事をよんだものやら、その歌の心が、今見ては、わかりにくい事であつたさうな。さて人の代になつてから、かの素盞鳴尊から始まつた歌のとほりに、三十一字にさよむ事にはなつたわい。[すさのをの尊は、天照大神の御兄ご様ぢや。してその御歌と云ふは、女と一所に御住みなされうとて、出雲の国へ御殿をおたてなさるる時に、そのあたりへ八色の雲が立つたを御覧なされて、およみなされた御歌の事ぢや。《あれ幾重の雲がたつた、あの出る雲の八重垣わいの、吾が妻を入れる宮のために、あれ雲が八重垣を作つた、あの八重垣わいの。》]

上記の本文及び訳文は、やまとうたリンクバナー ご自由にお使い下さいから引用させていただきました。

http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/kanajo.html


 

 小学校六年生の学芸会で、私はスサノオノミコトの役を当てられ、この歌を口ずさむ場面がありました。 劇の筋はとっくに忘れてしまいましたが、この歌だけは何度も反芻して覚えています。ただ、私の暗唱では、「妻籠みに」が、「妻籠めに」だったと思いますが。

 この夏の、小学校の同窓会で、スセリ姫を演じたきよちゃん(幼い呼び名で失礼!)が、この劇のことを話題にしてくれました。出席いただいたS先生が担任の、六年生の時でした。

 学芸会の思い出としては、低学年の時、かずちゃん(幼い呼び名で失礼!)と手をつないで、歌を歌いながら舞台を横切った記憶があります。

うっすらと「堅雪〈かたゆき〉かんこ、しみ雪しんこ。」というフレーズにも覚えがある気がしますし、かずちゃんは、「私が妹で、あなたがお兄さん」と言います から、宮沢賢治の「雪渡り」だったのでしょう。幼くて内容のかけらも残っていないのが寂しい気がします。そう考えるとかずちゃんの記憶は、ずいぶん鮮明 で、やはり女の子の方が精神的成長が早いという傾向は、こんなところからも思い当たります。

雪渡り (日本の童話名作選)

雪渡り (日本の童話名作選)

  • 作者: 宮沢 賢治
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1990/07
  • メディア: 大型本

 

雪渡り

雪渡り

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2012/09/13
  • メディア: Kindle版

雪わたり (大人になっても忘れたくないいもとようこ名作絵本)

雪わたり (大人になっても忘れたくないいもとようこ名作絵本)

  • 作者: 宮沢 賢治
  • 出版社/メーカー: 金の星社
  • 発売日: 2005/11
  • メディア: 大型本

どんぐりと山猫・雪渡りほか (読んでおきたい日本の名作)

どんぐりと山猫・雪渡りほか (読んでおきたい日本の名作)

  • 作者: 宮沢 賢治
  • 出版社/メーカー: 教育出版
  • 発売日: 2003/09
  • メディア: 単行本

 

そのほかの学年は、いわゆる脇役で、よく覚えていません。


「八雲立つ」は出雲にかかる枕詞とされます。そういえば、山陰本線の特急にも「やくも」があります。

そして、ギリシア出身のラフカディオ・ハーン も、この地に住み、小泉節子と結婚して日本国籍を得て、小泉八雲と名乗ります。「耳なし芳一」や「のっぺらぼう」「むじな」「おいてけぼり」などの昔話を,「怪談」として発表したのを始め。日本の風土や文化を海外に紹介する上で、功績大でした。

耳無芳一の話

耳無芳一の話

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2012/09/13
  • メディア: Kindle版

 

新編 日本の面影 (角川ソフィア文庫)

新編 日本の面影 (角川ソフィア文庫)

  • 作者: ラフカディオ ハーン
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2000/09
  • メディア: 文庫

雪女

雪女

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2012/09/14
  • メディア: Kindle版

怪談―小泉八雲怪奇短編集 (偕成社文庫)

怪談―小泉八雲怪奇短編集 (偕成社文庫)

  • 作者: 小泉 八雲
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1991/09
  • メディア: 単行本

神々の国の首都 (講談社学術文庫―小泉八雲名作選集)

神々の国の首都 (講談社学術文庫―小泉八雲名作選集)

  • 作者: 小泉 八雲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1990/11/05
  • メディア: 文庫

怪談・奇談 (講談社学術文庫―小泉八雲名作選集)

怪談・奇談 (講談社学術文庫―小泉八雲名作選集)

  • 作者: 小泉 八雲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1990/06/05
  • メディア: 文庫

怪談

怪談

  • 出版社/メーカー: ゴマブックス株式会社
  • メディア: Kindle版

怪談・奇談 (角川文庫クラシックス)

怪談・奇談 (角川文庫クラシックス)

  • 作者: ラフカディオ・ハーン
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1956/11
  • メディア: 文庫

小泉八雲の『怪談』で英語を学ぶ―完全新訳

小泉八雲の『怪談』で英語を学ぶ―完全新訳

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 国際語学社
  • 発売日: 2012/07/30
  • メディア: 単行本

 

 

 


 

5年ほど前に出雲を訪ねた際の写真です。

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 これは、松江城。黒塗りの勇壮な城で、別名「千鳥城」と呼ばれます。

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ちなみに、この黒塗りの城は、岡山城。別名「烏城(うじょう)」、シャチホコに金箔が施されているところから 「金烏城」とも呼ばれます。撮影日は昨日(10/11)。
 
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