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思いがけないプレゼント、の巻 [家族]

きのうの「しんぶん赤旗」の13面「西日本のページ」に、こんな記事が載っています。

一部を引用します。

 高知大学の卒業生らでつくる高知大学オー ル革新の会は2日、9 月に同大学の朝倉キャンパスで自衛官の採用試験が行われる問題で、同大学と懇談し再検討するよう求めました。.
同会から代表で日本共産党の春名直章県委員長、益善一事務局長、米田稔党県議らが出席。同大学の浅井務財務課長らが応対しました。
春名氏らは「学問の自由が基礎になり、権力から独立していないといけない大学で、なぜ、自衛隊の採用試験を行うのか」などとただしました。

この記事のことをメールで教えてくださったのは、この交渉にも参加されたN先輩でした。N先輩についてはこの記事で「N氏」として紹介させていただいています。

夏ゆくやそれぞれの老ひ輝きて


上の記事にも、また次の記事にも、 登場していただいた方たちが、この大学との懇談に出席されたようです。

強行採決にまつわる記憶のエトセトラ、の巻
夏の終わりの土佐の旅、の巻(その1)


ところで、N先輩は、この記事の紹介とは別に、こんな手紙を付けて、思いがけない郵便物を送ってくださったのです。

前略
「ナードサークの四季」 を拝見していたら、 「平安北道江界郡文玉面」 と記された戸籍らしきものがアップされていたので、 少し調べさせていただきました。
①手元に 『最新 韓国基本地図』 (平成元年発行) なるものがあります。 韓国で発行されたものに、 日本語のルビを振って日本の帝国書院が出版したものです。 韓国は 「北朝鮮」 の行政区の変更を認めていないためか、 行政区が昔のままです。
②それによると、平安北道にはいくっかの「郡」と「市」があります。そのうち「江界郡」を黄色で塗ってあります。塗ったなかに「文玉面」はありません。
③「江界郡」のなかに島のような状態で「満浦市」と「江界市」があります。おそらく「江界郡」 のなかの幾つかのムラが合併して 「市」 に昇格したものでしょう。
④ブログには、近くに鴨緑江があったとあります。したがって、鴨緑江の岸にある今の「満浦市」のなかに「文玉面」が含まれていたのではないかと推察しました。
⑤そこで、インターネットに「満浦市」と「江界市」を入力して検索すると、次のようなことが分かりました。
1937年、文玉面が満浦面に改称
1940年、満浦面が満浦邑に昇格
1946年、満浦邑が満浦面に昇格降格
1949年、満浦面ほか4面が新設の満浦郡に編入
1967年、満浦郡が満浦市に昇格
⑥以上の変遷からみて、 文玉面を中心にして現在の満浦市へ発展してきたものと思われます。
⑦インターネットによると、 満浦市は国境の要衝で、 鴨緑江を挟んだ対岸の中国吉林省集安と鉄道橋 (l937年建設) で結ばれています。 この橋は大日本帝国の満州支配のための交通路の一つとなりました。植民地時代には、満浦には税関支署や守備隊がおかれ、 1920年ころには満州で活動する抗日パルチザンの攻撃を受けています。 また朝鮮戦争のときは、 中国人民志願軍が集安から満浦に越境したそうです。 鉄道橋は貨物専用ですが、 いまも1日1本国際列車が通過するそうです。「北朝鮮」の幹部が北京に行くときに通るのではないでしょうか
(あるいは「将軍様」も…)。
以上、 とりあえずお知らせします。
草々

同封していただいた『最新 韓国基本地図』 の該当箇所です。

下は,N先輩が注を加えてくださったもの。

少しトリミングして拡大してみます。

N先輩は、大学での専攻は歴史。さすがに考証が緻密で、上質の謎解き小説を読むようにスリリングです。
生まれた育った土地をもういちど訪れてみたい、という思いを父は長く温めていたようですが、政治環境のせいで願いはかないそうになく、攻めて地図で確かめたいということをもらしていたので、素人委考えでいろいろ調べてみた顛末はここで書きました。

縁は異なもの、「青頭鳥」再考、の巻


その時、アマゾンで手に入れた地図は、

朝鮮半島全図 地図– 2012/6/22



N先輩の「韓国は 「北朝鮮」 の行政区の変更を認めていないためか、 行政区が昔のままです。」というご指摘には、目から鱗。疑問が解けてすっきりしました。送っていただいたこの地図を、早速父にも見せたいと思います。N先輩ありがとうございました。



昨日の午前中は炎天下、育成会などが主催するイベントで、小学生はグランドゴルフを楽しみ、ジイジは送り迎えと、参観です。じっとしていても暑いです。
部活から帰る中学生を合わせて3人の孫に昼ご飯(焼きそば。前日のスパゲッティが、具が多すぎて不評でしたので、野菜の分量をセーブしました)を食べさせ、ほぼ業務終了。
クーラーの効いた部屋で録画番組を見ながらうとうととしていますと、長女から電話。父ちゃんが遅いので、夕食を一緒に食べに来ることになりました。食べきれないからと、大きなスイカを持ってきてく入れました。
たまたま近くに住む孫の誕生会で、我が家でみんなで夕食とケーキを食べる成り行きになりました。よく冷えたスイカが、季節感を添えるプレゼントになりました。「みんなで」といっても、パパは仕事でいつも通りに帰りが遅く、小4生は暗くなるまでサッカーの練習(ナイター設備のあるグランドです)で、なかなか全員はそろいませんが、、、。
成り行きついでに、1歳、2歳、小1の三人の女の子を、じいじがお風呂に入れることになりました。従妹同士の女子会の成り行きはいかに?実はもう一人、大阪に3歳の女の子がいますので、お盆には4人の女子会が催されますかどうか?



ここのところ雨も降らずかんかん照りが続くことに辟易しています。雷注意報が出ても、何日も雨は一滴もなく、畑のサツマイモの葉も、赤茶色に焼け、枯れしおれかけけているのに気づきます。さすがに見かねて昨日の夕方には、子守の合間を見て、20lのポリタンク二杯分、車で運んでに水やりをしてきましたが、焼け石に水、いや焼け土に水のようです。
台風五号の接近の影響か、昨日あたりから風が強く吹いていますが、空気はからからです。豪雨災害被災者の皆様には申し訳ないのですが、少しだけ雨がほしいです。



今朝は、雲が厚く、風も寄り強く吹いていますが、なかなか雨は降りそうにありません。南の地方では、早や強い影響が現れているようですが、被害のないことを祈ります。







朝散歩では、こりもせず朝露のマクロ撮影を楽しんでいます。
気温が上昇すると、息切れはする、汗は目に入る、レンズは曇るで、撮影どころではなくなります。
今朝は、風がここち良くて汗もそれほどではなかったのですが、水玉も吹き飛ばされてか、撮影に成功しませんでした。
2.3日前の写真を載せます。
稲葉に宿る朝露
稲葉に宿る朝露 posted by (C)kazg 稲葉に宿る朝露
稲葉に宿る朝露 posted by (C)kazg 稲葉に宿る朝露
稲葉に宿る朝露 posted by (C)kazg 稲葉に宿る朝露
稲葉に宿る朝露 posted by (C)kazg IMGP7450
IMGP7450 posted by (C)kazg 稲葉に宿る朝露
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稲葉に宿る朝露 posted by (C)kazg L5019337
L5019337 posted by (C)kazg 稲葉に宿る朝露
稲葉に宿る朝露 posted by (C)kazg 稲葉に宿る朝露
稲葉に宿る朝露 posted by (C)kazg


今朝のマクロ撮影は、カボチャの花にミツバチ。

センニチコウ。



雫は見当たりません。
きょうはこれにて。

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葉月の朝のプチ散歩、の巻 [折々散歩]

25℃を超える夜を「熱帯夜」というそうです。でも明け方、室温計が25℃や26℃を指していたら、涼しさを感じてしまいます。最近の就寝時の室温は32℃、エアコンの温度設定は28℃でも寒いほど。
先日ベトナム出身の留学生に「お国の夏とどっちが暑い?」と聞いたら、すかさず「ニッポン」と答えました。「今年の暑さは格別」という会話が、朝の散歩中あちこちから聞こえてくるお決まりの挨拶になっています。
薄暗いうちの散歩が、涼しくていいです。
今日は、寝苦しさのせいで何度も目が覚め、二度寝三度根の後に目覚めると、6時近くになっていました。
玄関先の温度計は、27度Cを超えていました。exifデータで確かめると、5時55分の撮影です。

室内温度はさらに高く、28度Cを超えています。〈6時ジャスト)

今日は小学生孫二人のお供で午前中用事があるので、散歩は諦めました。
ここ数日の朝散歩。薄暗いうちから出かけています。







だんだんと日の光が強くなり、気温も一気に上昇していきます。





朝日を浴びる月見草(小待宵草?)

猫じゃらし(エノコログサ)




ツチガエルが何やら深い思索にふけっています。





稲葉の朝露とイトトンボ。
朝露とイトトンボ
朝露とイトトンボ posted by (C)kazg 朝露とイトトンボ
朝露とイトトンボ posted by (C)kazg kazg 朝露とイトトンボ
朝露とイトトンボ posted by (C)kazg 朝露とイトトンボ
朝露とイトトンボ posted by (C)kazg 朝露とイトトンボ
朝露とイトトンボ posted by (C)kazg
朝露とイトトンボ
朝露とイトトンボ posted by (C)
日が高くなると、汗が噴き出し、ゆっくり撮影しようなどという心のゆとりは、失せてしまいます。
今日これにて。

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シニア割引大歓迎、の巻 [家族]


facebookというsnsサービスは、時々あらでもがなのお節介をしてくれます。誕生日をお友達に知らせてくれるサービスも、知った以上おめでとうを言わなくちゃと言う心境を誘うらしく、大勢のお友だちから、ありがたいメッセージを戴きました。でも、なんかくすぐったくて、落ち着きません。こんな感じ方をする私は、お友達のお誕生日に、おめでとうのメッセージを寄せたことがありません。10代の少年時代ならまだしも、なんかてれくさいのです。
そして、過去の記事や写真を「思い出」として思い出させてくれたりします。これも、余計なお節介と感じるのですが、4年前の今日のこの写真を、私はお友達にシェアしてしまいました。




この姫も小1。最初の夏休みを満喫しています。
今日は中学生も部活がなく、3人ともお休みというので、ちょっとどこかへ連れて行こうかと考えて、久しぶりに岡山後楽園を訪ねてみることにしました。
前回行ったのは、どうもこの日のようです。
小春日や古りたるフィルムいとほしむ(2016-11-11)
久しぶりにフィルムカメラを持ち出してみたのは、去年の11月のことでした。

それからまもなく、「年間パス」が期限切れになりました。65歳を超えるとシニア割引が大きいことを考えると、更新に躊躇がありました。そのためここ数ヶ月、この楽しみを封印していたのです。
皆様のブログ記事を拝見していますと、古代蓮=大賀蓮を話題にされている記事が目に止まります。後楽園でも見頃かなあ?と思いつつ、訪問の機会が一日延ばしになっていたのでした。
820円也のシニア代金を払って、年間パスポートの更新がセイルツ。今日からは、駐車料金だけの負担で何回でも入園できます。
中学生一人、小学生2人の料金は?と尋ねますと、高校生未満は無料だそうです。おどろきでした。
木陰は涼味を感じられますが、強い日射しです。
予報では35°C超えが予想され、岡山県にも高温注意情報が発令されていました。



強い光です。









期待の大賀蓮〈古代蓮〉は、もう咲き終わりの状態でした。



わずかに一本だけ、ツボミがありました。

ウチワヤンマ。

シオカラトンボ、

チョウトンボ。




正門近くの花葉の池に咲く、白い大輪の「一天四海」はまだ盛り。別名「大名ハス」とも呼ばれる豪華な花です。






子どもたちは、日差しの中を走り回って飽きることがありません。

茶屋でかき氷とソフトクリームをぺろり。


そう言えば、この茶屋は、この記事に登場します。
台風の狭間にしばし散歩かな

  というのは、次男のお嫁さんの出産予定日は、昨日だったのですが、まだ兆候がありません。彼女は、毎日一所懸命、歩いたり軽い運動をするよう心がけていますが、雨の日は困ります。売り場面積の広い大店店舗や、商店街のアーケード街などを、ウインドウショッピングがてら歩いたりしています。

さて、今日は、妻を公民館におろした後、私とお散歩デートすることにしました。家で留守番していてもらっても、もちろん結構なんですが、ひょっと産気づいて産院へ急行する必要ができたりすると心配だ、というわけで、同行してもらったわけです。
台風の激しい雨風を覚悟して、デパート、商店街、美術館、図書館などの利用を検討していましたが、思ったよりも雨風の影響がないので、岡山後楽園という庭園を歩くことにしてみました。
彼女は、小学校の行事以来だそうです。私も、単独で入園することは、今年も何回かありましたが、デートは何十年ぶりという事になります。イヤ待てよ、保育園の孫と外周を歩いて、かき氷食べたのは、去年の夏でしたか?

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今日の付録。
蓮畑のアオサギです。

獲物は?ドジョウのようにも見えますが、、、。

きょうはこれにて。

小鳥の森がアブナイ?の巻 [折々散歩]

前回の記事で農業後継者の問題に少しだけ言及しましたところ、M師から、「ナードサークで農業改革について触れておられたので、お伝えしなければと思いました。」と、昨日、次のようなメールをいただきました(一部抜粋)。
 (前略)三徳園というのは元は農業研修施設だったようですが、ご承知のように現在は別名「小鳥の森」として県民に親しまれている公園です。この公園に国から五億円の予算がついて農業従事者を育成するための施設を作ることが決まったようです。かなりの木を伐採し資料館(高松農高から移設された木造建築で三徳園のシンボルになっている。)も改築されるようです。
 周辺住民にこのことが知らされたのは、工事を行う業者も決定し工事が始まる直前の7月初めでした。多くの木が伐採されると(すでに巨木が惜しげも無く伐採されております。)小鳥の住む環境が破壊されてしまいます。これを知った地域の方、野鳥愛好家、県野鳥の会などが県に話し合い、申し入れを行いましたが、県からは通り一遍の回答で作業はどんどん進んでおります。マスコミにも連絡しましたが、RSKが木が伐採されている様子を放映し県の説明を流しただけでした。ただ木の伐採はノコギリとかチェンソーでの伐採ではなく重機を使って大木を根こそぎ倒してゆくまさに破壊的映像で、見た人には衝撃を与えたようです。
 F先生は専門家である自分達の意見を聞くこともなく事業が進められることに憤っておられました。農業施設を作るなら別の場所がいくらでもあるのではないか、平地にこのような森林施設があるところは稀であり貴重だと言っておられます。私も小鳥の森に出かけた時に、よく保育園児や車椅子の方などをお見かけしました。山には出かけられない人でも気軽に出かけられる森林施設です。県に申し入れをしても担当者の通りいっぺんの回答があるだけなので、現在知事に直訴する手はないかなど検討されています。
 (後略)
「三徳園」の工事計画については、少し前にもM師から概略を伺っており、山陽放送(RSK)のニュース番組での報道予定についても教えていただいていました。録画予約をしていたのですが、時間は正しかったのですが、日にちを間違えて一日遅れで録画しており、見損ねました(汗)
「三徳園」、「小鳥の森」は、当ブログの過去記事でも、しばしば訪問して、野鳥や樹木、花などの撮影を楽しませてもらっている場所です。たとえばこんな記事。

上を向いて歩いていたら、の巻

青い鳥尋ねあてたる年はじめ

縁は異なもの、「青頭鳥」再考、の巻

故郷の川面におはすミサゴかな

再生の象徴 楷の葉は緑

時至れば花咲くならんおのづから

笹鳴くや鶯宿の主おはすらん

お名前は? 鶯宿、紅さし、そして南高

春の夜の夢途絶えさせ地震(なゐ)震ふ

冬の日や鏡の上の巫女秋沙

豊饒の小鳥の森の日の光

私が初めてトラツグミに会ったのも、この場所でした。

われもまた たずねあてたり とらつぐみ

の記事で、「場所は、敢えて伏せますが、県内某所」と書きました。心ない観察者によって場所が荒らされることを警戒しての配慮でしたが、今では時効でしょうね(笑)。この時も、M師に教わった情報でした。
その大恩あるM師は、昨日のメールで「お暇な時に現地取材をされ(現在入場禁止ですがどこからでも入れます)ナードサークで取り上げていただければ大きな力になると思います」と書き添えてくださいました。「大きな力」にはまったくほど遠いですが、たとえお一人・お二人にでも、お伝えしないわけには行くまいと、早速「現地取材」に出向いてきました。
施設の大部分にロープが張り巡らされ、物々しい立ち入り禁止の表示があちらにもこちらにも掲示されています。











(上の図は、HPからコピーしました)
この工事について、岡山県のHPには、こんなQ&Aが掲載されています。
Q&A [PDFファイル/106KB]
 三徳園の再整備に関するお問い合わせ (Q&A)
(問1)
なぜ、 三徳園に農業の担い手育成の拠点施設を整備するのですか。

・ 三徳園は、 昭和 9年に現在の第一生命保険(株)の創始者である矢野恒太氏が若手農業者を養成する施設である 「三徳塾」 を創設し、 その後県に寄付されたもので、昭和43年に現在の三徳園に改称されるまでの間、約1, 400名の卒業生を輩出 しています。
・現在は、古農具等の展示や農業者等が交流する建物のほか、農作物や郷土樹木等の展示園を有する農業公園として、 山林エリアに整備した小鳥の森と合わせ、 多くの県民にご利用いただいておりますが、 建物につきましては、 いずれも50年以上が経過して老朽化が進み、 利用者の安全を確保することが困難な状況になっております。
・また、 本県農業の現状をみますと、 この10年間で農業就業人口が約4割減少し、 農業者の平均年齢も7 0歳となるなど、 担い手の育成は喫緊の課題となっております。
・ このため、 三徳園に本県農業の担い手を確保 ・ 育成するための拠点施設を整備することで、 次代を担う人材育成の加速化を図り、 併せて、 公園利用者の安全性や利便性を確保することとしたものです。
「農業の担い手育成」は、もとより重要ですが、「公園内の森を切り開いて畑にしなければならない理由がどこにあるのか」という疑問に答えることもなく、市民の声に耳を傾けることもないまま、工事は進んでいるようです。
いずこも同じです、、、、か?

重機が間断なく轟音を響かせて山肌を削り続けています。
傷跡が無惨です。自然災害による壊滅ではなく、人為による破壊・蹂躙であることが、皮肉なことです。
正面の建物は、M師のメールでも「三徳園のシンボル」と紹介されている農業展示館(明治35年に建設された高松農業高校の本館を移築復元した建物)です。その、文化的価値を思えば、修復・保全が望ましいと思えますが、コストがかかりますかね?安上がりに、「公園利用者の安全性や利便性を確保」するには、「改修」がおトクということですかね?

廃墟に似合う鳥と言えば、カラスでしょうか?





左側へ進むと、小鳥の森エリアです。

「小鳥の森」へは、何カ所か入り口があり、それは工事によってもふさがってはいません。

次のような立て看板から、森や樹木への愛情と畏敬が読み取れます。







このコメントに込められた自然感と、工事強行を譲らない県の姿勢との間には、計り知れない落差があるように思えてなりません。
県HPのQ&Aの続きに、小鳥の森に関わる記載があります。
(問2)
三徳園には小鳥の森もありますが、 どこの樹木を伐採するのですか。
・三徳園は、 総面積が18.1ha(園地9.0ha、 山林9.1ha)あり、 このうち山林エリアの一部を小鳥の森(4ha)としていますが、 このたびの工事は、 園地内の
一部を対象とした整備であり、 山林(小鳥の森)は対象にしておりません。
園地エリア、山林エリア、工事対象エリア及び小鳥の森の位置は、 こちらをご覧ください。
・ 工事対象エリア内の樹木は、 郷土樹木園の一部など、 必要最小限の範囲で伐採を行いますが、 移植可能な樹木は植え替えるとともに、 新たな植樹も予定するなど、 引き続き、 野鳥観察などもできる緑豊かな農業公園となるよう努めることとしております。
工事対象エリアの詳細は、 こちらをご覧ください
「郷土樹木園の一部など、 必要最小限の範囲で伐採」とあり、「移植可能な樹木は植え替える」などとも書いてありますが、移植に適さない季節との指摘もあり、性急な工事強行は嘆かわしい限りです。

「郷土樹木園」というのは、県内に自生する樹種約500種のうち,245種を自然に近い形で植栽展示。自然環境の違いによって植生を分類し,県下の自然の復元を目指すというユニークな庭園です。特筆すべきは、樹木にそれぞれ名鑑がつけられていて、私など、樹木にまったく詳しくない人間にとっては、この上なくありがたい配慮と、つねづね思ってきました。


今から20年数年前の1993年(平成5年)岡山県議会で、当時の長野史郎知事が、三徳園についてこんな答弁をしているのを、偶然見つけました。
故矢野恒太翁が農業の若い担い手を育成するため,昭和9年に創設したもので,農山村の伝統と文化的遺産を保持する施設を初め,各種樹木園を整備し,青少年の農業研修や交流の場として年間約12万人が利用しているところであります。  
御指摘の郷土樹木園には現在241種を植栽しておりまして,植生上,非常に育てにくいホンシャクナゲやレンゲツツジなど200種のものが残されております。今後とも,土壌改良や日照等を含めた植生の環境改善に十分配慮しながら,いまだ植えられていない樹木の収集に努めてまいりたいと思います 
当ブログでは、長野史郎元知事の県政の負の「業績」について、幾度か批判記事を書いてきましたが、この答弁からは、三徳園への、ある種の思い入れを感じ取ることができるような気がして、好感を覚えてしまいました。
(郷土の)自然にたいする愛着と畏敬、胸の奥深く刻み込まれた思い入れを蹴散らして、「本県農業の担い手を確保 ・ 育成するための拠点施設」づくりを優先させる発想は、「もはや、農政の大改革は、待ったなしであります。何のための改革なのか。強い農業を創るための改革。農家の所得を増やすための改革を進めるのであります」と叫ぶアベ農業改革の、ドライで無神経で威勢の良い、白々しくて脳天気なかけ声と、奇妙に響きあっているように思えます。
「国から五億円の予算がついて」という一言に影響された先入観、色眼鏡による印象かも知れません。けれども、「行け行け、ゴーゴーどこまでも」と、行き先も確かめず地獄までも疾走するのが、とりもなおさずアベ流というものですから、農業再生のためにも、アベ農政(アベの所為=momotaro様)にNOを突きつけることがまず肝要と思われます。。
「あわてない、あわてない。ひと休み、ひと休み」(一休さん)という姿勢が大切に思われてなりません。

さて、Q&Aのつづきがあります。
(問3)
三徳園は鳥獣保護区内にありますが、 樹木の伐採は問題ないのですか。
・ 三徳園は、 鳥獣保護管理事業計画において指定されている鳥獣保護区内にある施設であることから、 このたびの工事では、 当該計画を踏まえた上で、 必要最小限の範囲で樹木の伐採を行うこととしております。
・なお、 このことについては、 当該計画や鳥獣保護管理法を所管する部署とも協議し、 問題ない旨を確認しており、 引き続き、 工事期間中におきましても、法令等を遵守して取り組むこととしております。

「当該計画や鳥獣保護管理法を所管する部署」との協議や、「法令等」の「遵守」は、当たり前過ぎるほど当たり前の必要条件といえます。それだけこと足れりとするのは、「関係法令に基づき適切に実施」(加計問題でのアベ答弁)と、「法令遵守」を口実に、それ以外の重要な社会の要請をシャットアウトするアベ内閣の手法とソックリです。

ことは県立「公」園の運営に関わる、進め方の問題です。「法令遵守」にくわえて、その道の専門家や、地域住民・市民・県民、公園利用者、自然愛好家の声に耳を傾け、その妥当性を社会的に検証することが、つよく求められているのではないでしょうか?

今日はこれにて。

フォト蔵にアップしている私の写真はこちらです。

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