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長老たちの憂慮の声を傾聴すべし、の巻 [時事]

先日元自民党幹事長・官房長官など歴任の野中広務さんが、逝去されました。晩年、アベ政権政権の危険性を再三警告しておられたこと、またアソー元首相の差別姿勢を厳しく批判しておられたことを、いくつかの記事で知り、改めてその真情に打たれています。この話題は、majyo様の先日の記事↓に詳しいので、ご紹介させていただきます。

老兵は死んだ・野中広務


最近多摩川に入水して自死した西部邁氏(保守派の評論家、元経済学者、雑誌『表現者』顧問、元東京大学教養学部教授)のニュースも、胸に刺さります。
「リテラ」の記事↓を引用します。

西部邁が自殺を予告していた!「10月22日に死ぬ気だったが、総選挙になったので延期した」


 西部氏といえば、東京大学時代に60年安保闘争に参加するも転向、その後は保守論客として活躍を続けてきた人物だ。とくに1990年代には『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日)に“レギュラー”出演、改憲はもちろん、自虐史観批判、核武装や徴兵制の導入まで主張し、歴史修正主義団体「新しい歴史教科書をつくる会」にも理事として参加。“ネトウヨ”の生みの親のひとりでもあった。
 そんな西部氏だが、注目すべきは、安倍首相との“関係”だろう。第一次安倍内閣が崩壊直後には「保守とは何か?」という勉強会を定期的に開催、また『西部邁ゼミナール』(MXテレビ)にも安倍氏をゲスト出演させるなど、安倍氏を支持、支援していたはずだった。が、しかし第二次安倍政権からは一転、“安倍首相は保守でもなんでもない”“それを理解しない安倍首相は愚かなジャップ”などと安倍首相を激しく批判する側に転じていたからだ。
(中略) 
西部氏は安倍首相のアメリカ追従に苛立ち、さらに“安倍首相は最初から保守ではなかった”と批判を繰り返してきたのだ。いったい、西部氏はなぜ安倍首相をここまで批判するようになったのか。その背景には、安倍首相の対米従属路線があるのはもちろんだが、もうひとつは安倍首相の無教養で浅薄な思考を軽蔑していたからではないか。
 実際、西部氏はネトウヨを生み出したひとりではあるが、その保守思想は教養に裏打ちされたもので、ひたすら安倍首相を礼賛、安倍晋三教者と化したネット右翼とは一線を画していた。
 また、自身の思想信条と対極にある左派論客と交友し、議論をたたかわせるのも西部氏の特徴だった。姜尚中氏や佐高信氏、また16年には自らが主宰する雑誌『表現者』の座談会に日本共産党の小池晃書記局長を登場させ、安倍首相の対米従属と新自由主義についてともに批判。共産党のほうが保守に近いと高く評価していた。
 こうしたある種の深み、懐の広さをもった西部氏にとって、安倍首相の浅薄さ、無教養さは耐え難いものだったのではないか。
「今度は(自殺の決行を)何日にするか言いませんけどね。こんな狂った国にいるのは嫌だ」
 冒頭の『チャンネル桜』で、西部氏こんなことを言っていた。西部氏は4年前に妻を亡くし、自身も2013年に喉頭がんを患っていることを告白している。死を選択した理由は、こうした孤独や健康状態の可能性もあるが、改めて言論界や保守論壇からの総括も必要だろう。

その自死の真相は闇の中ですが、ある時期は支持・支援してきたアベ政治の軽薄さへの幻滅が、大きな引き金になっていることは疑いないでしょう。
みずから保守を自認する方々が、次々とアベ政治に違和を表明しておられます。また、実際に戦争を体験された方たちが、思想信条の如何を問わず、「あの戦争はひどいものだった。」「決して繰り返してはならぬ。」「その思いが憲法9条に結実し、戦後の平和を支えた。」という旨の発言を、こもごもに公にされ、共通にアベ政治の危うさを指摘しておられます。
と同時に、国際情勢の緊迫性について、かつてなく多彩な方々が、警鐘を鳴らしておられることも今日の特徴でしょうか。
1月25日付の「しんぶん赤旗」コラム「潮流」にこんな記事がありました。

 「(核戦争まで)ぎりぎりの地点にきている」。フランシスコ・ローマ法王が最近示した懸念です。ハワイでのミサイル警報誤配信事故について記者団に問われ、答えました(米誌ニューズウィーク、15日電子版)▼スマートフォンにミサイル攻撃を知らせる緊急警報が配信され、大問題になった事故。問題視されているのは、警報システムのずさんさだけではありません▼ペリー元国防長官は米政治専門誌ポリティコマガジン(15日電子版)に寄稿しています。「人為ミスや故障、両者の組み合わせによって核の大惨事が起きかねない危険を示した」▼同氏がよくあげるのは自身の体験です。国防総省幹部だった1979年、空軍の当直士官からの電話で真夜中に起こされました。200発のソ連ミサイルが米国に向かっているとコンピューターが表示している。そんな報告に核戦争を覚悟しました。しかし実際はコンピューターに訓練用テープを間違ってセットしたために起きたものでした▼誤った報告が大統領にあがれば、5~10分間で大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を判断しなければなりません。誤算から文明を滅ぼす第3次世界大戦に突入しかねない。ペリー氏の警告です▼ハワイ州選出でイラク帰還兵でもあるガバード下院議員は事故を受け「無条件で米朝対話を」と提起(CNN、14日)。ローマ法王は「だから、この(核)兵器をなくさなければならないのだ」。いずれも拒否する安倍政権。世界の流れが全く見えていないようです。

そのペリー元国防長官が、今朝の「しんぶん赤旗」に大きく登場して、インタビューに答えていました。そのこと自体驚きでしたが、その発言がまた今日の危機の重大さをリアルに浮き彫りにするもので、戦慄なしに読むことができませんでした。

立場や経歴を問わず、戦争(の実相と回避の可能性)の真実を知悉している軍事専門家、戦争体験者、有識者等の警鐘に、今こそ真摯に耳を傾けるときでしょう。(「真摯に」もアベさんがお好きな言葉のようです。その字義を、誤解なさっているのでは?という疑惑も指摘されていますがね)
さて写真は、一昨日の「雪の倉敷美観地区」の続きです。







今日はこれにて。

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