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フカヤマと書いてミヤマです、の巻 [折々散歩]

昨日の記事にこう書きました。

フカヤマと書いてミヤマです。---「99.9」という題名の人気ドラマの主人公深山弁護士のセリフです。小学生の子どもたちがなぜか気に入って、録画を何度も何度も繰り返し見ていますので、自然と記憶に残ります。

法廷を扱ったドラマと言うと、古典的なものでは、まずなんと言っても「12人の怒れる男」を思い出します。

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amazonのコマーシャルコピーを引用します。

商品の説明
内容紹介
殺人事件の審議を巡る陪審員達の手に汗握る法廷劇の傑作!

<キャスト&スタッフ>
8番陪審員…ヘンリー・フォンダ(内田 稔)
1番陪審員…マーティン・バルサム(峰 恵研)
3番陪審員…リー・J・コップ(宮川洋一)
10番陪審員…エド・ベグリー(金井 大)
4番陪審員… E・G・マーシャル(鈴木瑞穂)

監督:シドニー・ルメット
製作:ヘンリー・フォンダ/レジナルド・ローズ
脚本:レジナルド・ローズ

●字幕翻訳:進藤光太 ●吹替翻訳:平田勝茂

<ストーリー> 17歳の少年が起こした殺人事件に関する陪審員の審議が始まった。誰が見ても彼の有罪は決定的であったが、一人の陪審員は無罪を主張。そして物語は思わぬ展開に!

<ポイント>
●社会派シドニー・ルメットが放つ、法廷サスペンスの代表作。
●「細部にいたるまで完ぺき」と絶賛された、主演のヘンリー・フォンダをはじめとするキャスト陣の演技が見もの。
●日本語吹替音声計約95分収録。※現存するテレビ放送当時のものを収録しております。一部吹替の音源がない部分は字幕スーパーとなっております。

ところで、この作品については、以前、こんな記事を書きました。
半田山植物園のバラの巻(3)

品種名「ヘンリーフォンダ」

半田山植物園のバラ ヘンリーフォンダ

半田山植物園のバラ ヘンリーフォンダ posted by (C)kazg

半田山植物園のバラ ヘンリーフォンダ
半田山植物園のバラ ヘンリーフォンダ
 posted by (C)kazg

半田山植物園のバラ ヘンリーフォンダ
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ヘンリーフォンダについては、この記事でネタにしました。その時、映画「逃亡者」のDVDを紹介しましたが、子どもの頃、テレビで見た連続ドラマ「逃亡者」の映画版かと独り決めしていましたが、全く別の作品だったようです。
テレビ版では、毎回冒頭に語られるナレーション、「リチャードキンブル。職業医師。正ししかるべき正義も、時としてめしいるときがある。」なんてセリフを、子どもたちは競って覚えたものでした。
「め しいる」が、「盲いる」だと気づいたのは、ずっと後になってからですが、「正しかるべき正義」などという、かっこいいフレーズ、いつまでも耳に残っていま す。デビッド・ジャンセン主演の、この1960年代のテレビ連続ドラマ「逃亡者」が映画にリメイクされたのは、1993年で、主演はハリソン・フォード だったそうです。
それとは異なって、ヘンリーフォンダ主演の映画「逃亡者」は、ジョン・フォード監督で、1947年制作。禁酒とカトリック追放が 叫ばれていた1930年代のメキシコ。逃亡中の司祭が、国外脱出を目前にして、一人の少年の願いを聞いたことで捕らえられてしまう、、、というサスペンス ドラマ。だそうで、これは私まだ見ていません。
彼の出演作品は、私の知っているものだけでも、『怒りの葡萄』『荒野の決闘』『アパッチ砦』など、数々ありますが、肝心な作品を忘れてました。
『十二人の怒れる男』の陪審員8番が、彼でした。
例によって、ウィキペディアの説明をお借りしますと、こうあります。
父 親殺しの罪に問われた少年の裁判で、陪審員が評決に達するまで一室で議論する様子を描く。法廷に提出された証拠や証言は被告人である少年に圧倒的に不利な ものであり、陪審員の大半は少年の有罪を確信していた。全陪審員一致で有罪になると思われたところ、ただ一人、陪審員8番だけが少年の無罪を主張する。彼 は他の陪審員たちに、固定観念に囚われずに証拠の疑わしい点を一つ一つ再検証することを要求する。陪審員8番の熱意と理路整然とした推理によって、当初は 少年の有罪を信じきっていた陪審員たちの心にも徐々にある変化が訪れる。 
実 はこの作品、若い頃から、ビデオで何度かは見てますが、夜間定時制高校に勤務していた頃、文化祭の教員劇で、若い同僚がアレンジして脚本化して、私が陪審 員8番を演じたことがありました。(おはずかしい)長いセリフが覚えられず、カンニングしっぱなしでしたが、こんな長々しいセリフ劇を、生徒達は、騒ぎも せず見てくれました。懐かしい記憶が、今蘇りました。

大岡昇平原作の「事件」も、読み応えのある、印象深い作品でした。(映画やドラマにもなったそうですが、記憶にありません)。

事件 (創元推理文庫)

事件 (創元推理文庫)

  • 作者: 大岡 昇平
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2017/11/22
  • メディア: 文庫

一つ一つの事実を地味に積み上げていくことで、予断と偏見を覆していく、こうした正攻法のシリアスドラマに比べると、「99.9」というドラマは、オチャラケと本筋離れの息抜きを随所に盛り込んだ味付けが、ギャグコミック的なテイストを呈しており、私などの年配者には少々鼻につく印象をぬぐえませんが、しかし大筋は法廷ドラマの王道を踏んでいる点に好感を覚えました。
「事実は一つ」という信念で、有罪率99.9%の壁を覆して無実を明かしていく主人公(たち)の奮闘は、すがすがしい後味を残します。そして、「疑わしきは被告人の利益」などの、近代法制度の根本理念が、その根底に踏まえられていることが、むしろ新鮮です。日弁連(日本弁護士連合会)のHPにこんな記事がありましたが、まさにそれと通うものと感じられます。

刑事裁判のルール
■ 無罪の推定
「無罪の推定」とは、犯罪を行ったと疑われて捜査の対象となった人(被疑者)や刑事裁判を受ける人(被告人)について、「刑事裁判で有罪が確定するまでは『罪を犯していない人』として扱わなければならない」とする原則です。
「無罪の推定」は、世界人権宣言や国際人権規約に定められている刑事裁判の原則であり、憲法によっても保障されています。

■ 疑わしきは被告人の利益に
 すべての被告人は無罪と推定されることから、刑事裁判では、検察官が被告人の犯罪を証明しなければ、有罪とすることができません。被告人のほうで、自らの無実を証明できなくてもよいのです。ひとつひとつの事実についても、証拠によってあったともなかったとも確信できないときは、被告人に有利な方向で決定しなければなりません。これを「疑わしきは被告人の利益に」といいます。

■ 無罪の証明は難しい
 疑いを向けられた市民がみずからの無実を証明することは、とても困難です。
 検察や警察は、その組織・人員と、捜索・差押え・取調べなどの強制力をもちいて証拠を集めることができます。これに対し、被告人は自分に有利な証拠を集めるための強制力も組織も持っていません。ここに大きな力の差があります。にもかかわらず、被告人がみずからの無実を証明できない場合は有罪としてしまったら、多くの無実の市民が有罪とされてしまうおそれがあります。

■ えん罪は悲劇です
 そして、無実の市民に対する有罪判決は、その人の自由や権利を不当に奪い、その人生をくるわせるという深刻な結果を招きます。こうした悲劇を防止するために、被告人は無罪と推定され、検察官が犯罪を証明しない限り、有罪とすることができないものとされているのです。

■ どんな場合に有罪と判断できるのか
 「被告人は疑わしい」という程度の証拠しかない場合は、有罪にすることはできません。刑事裁判で有罪方向の事実の認定するためには、「合理的な疑問を残さない程度」の証拠を検察官が提出して、証明しなければならないとされています。
 「合理的な疑問」とは、みなさんの常識にもとづく疑問です。法廷で見聞きした証拠にもとづいて、みなさんの常識にてらし少しでも疑問が残るときは、有罪とすることができません。いいかえると、通常の人なら誰でも間違いないと考えられるときにはじめて、犯罪の証明があったということなのです。
 たとえば、ある事件の犯人が本当に被告人なのかどうかが問題となる場面を想定してみましょう。被告人が犯人であると認定するためには、法廷で見聞きした証拠にもとづき、常識にてらして考えたとき、間違いなく被告人が犯人であると確信できることが必要です。これに対して、証拠に基づき、常識に照らして考えると、犯人は被告人であると断定することに疑問の余地がある場合、被告人が犯人であると確信できない場合は、被告人を犯人であると認定することはできません。

■ 刑事裁判で判断するもの
 裁判というと、「人を裁く」という印象があるかもしれません。しかし、じつは、検察官が「合理的な疑問を残さない程度」の証拠を提出したかどうかを判断するのです。証拠にもとづき、常識にてらして考えたとき、検察官の言い分に何の疑問もなく確信できるか、それが裁判の基準です。

「疑わしきは被告人の利益」「疑わしきは罰せず」---そもそも、被告がみずからの無実を証明する義務はなく、有罪の証拠を提示する義務を負うのは検察であって、それが証明できない限り、無罪と推定すべきだというのです。
そんなことを思いながら、国会での佐川証人喚問を見ていると、複雑な感慨を覚えます。
どこからどう見てもクロとしか思えない状況で、「私や妻は、一切関わりがない」と強弁しつづける容疑者と、「刑事訴追の恐れがありますので証言は差し控えさせていただきます」を連発する証人。それでいて「誰からも指示を受けていない」という点だけは不自然なくらいにキッパリと明言する証人。疑わしいこと、この上なしです。
でも、それをもって有罪と決めつけることには慎重でなければならないのかもしれませんね。そもそも、何が足りないかというと証拠が足りない。さればこそ、安倍昭恵夫人や、夫人付だった谷査恵子(在イタリア日本大使館1等書記官)の証人喚問が求められるゆえんですね。
ところで、おなじみの推理小説作家和久峻三さんの、「赤かぶ検事」シリーズ第一作は「疑わしきは罰せよ」。

赤かぶ検事奮戦記 1 疑わしきは罰せよ (角川文庫 わ 2-1 赤かぶ検事奮戦記 1)

赤かぶ検事奮戦記 1 疑わしきは罰せよ (角川文庫 わ 2-1 赤かぶ検事奮戦記 1)

  • 作者: 和久 峻三
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 1976/05
  • メディア: 文庫
1975年発表の作品です。この刺激的なフレーズは、翌1976年にロッキード事件が公になり、小佐野賢治氏らの証人喚問に世間の注目が集まるようになると、まさに時代の言葉になりました。
ちなみに、「小佐野ルート」とともに疑惑のあった「児玉ルート」の当事者、児玉誉士夫氏は、病気を理由に証人喚問に応じなかったのでしたね。アベソーリの最愛のおじいちゃん岸信介との黒い腐れ縁などのことが、改めて想起されます。
日本の黒幕小佐野賢治の巻〈上〉 (1976年)

日本の黒幕小佐野賢治の巻〈上〉 (1976年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 新日本出版社
  • 発売日: 1976
  • メディア: -
実録日本の黒幕右翼の巨魁児玉誉士夫 (バンブー・コミックス)

実録日本の黒幕右翼の巨魁児玉誉士夫 (バンブー・コミックス)

  • 作者: 小柳 順治
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2008/10/15
  • メディア: コミック
日本の黒幕 福田政権の影の巻 (1977年)

日本の黒幕 福田政権の影の巻 (1977年)

  • 作者: 日本共産党赤旗特捜班
  • 出版社/メーカー: 新日本出版社
  • 発売日: 1977/12
  • メディア: -
疑わしいのに断罪されずに来た「日本の黒幕」たちの命脈のしぶとさ、ふてぶてしさを思うとき、「疑わしきは罰せよ」は、再び時代の合い言葉とならねばならないと痛感します。

話を戻します。
フカヤマと書いてミヤマ、深山公園に、この春休み、小学生の孫を何度か連れて行きました。
3月25日。
「水生植物園」への道の前途が、柵で行き止まりになっています。イノシシが出没するので注意するように書いてありました。立ち入り禁止というわけではなく、先へ進む場合は、用心して通行することと、柵を元通り閉めて通るようにと書いてあります。

谷川添いの道端にルリタテハが出迎えてくれました。

トリミングします。

オタマジャクシ

このオタマジャクシは種類が違うみたい。



トリミングします。

赤松池の鴨たちは、個体数がかなり減ったように思えますが、,,





この日(3月25日)は、桜が咲き初めたばかりという感じでした。

ヤマザクラ?花より先に赤い葉が萌えています。
遊具のある広場を走り回って,一休み。

続きは次回です。

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