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梅雨明けて朝の涼しいうちさえもない、の巻 [折々散歩]

梅雨明けとなったら、律儀なことに大変な暑さです。少しは、ほどほどに手抜きをしたらどうなの?
豪雨災害でなくなられた方が、今日現在、岡山県内で59人に及び、さらに行方不明・安否不明が多数報告されています。今日の夕刊で 、志望者のお名前が 初めて公表されました(40人分)、高齢の方が多いのが特徴です。自宅から避難できず、2階への垂直避難もままならず、せっかく弔辞に恵まれながら、「溺死」という信じがたい最期を迎えるとは、ご本人もご家族も、無念としかいいようがありません。
無事避難された方々も、酷暑の中の避難所生活、片付け・復旧作業は、想像を絶する困難を伴うでしょう。ボランティアの皆様の奮闘ぶりも伝えられていますが、熱中症対策等、健康に留意されますよう祈ります。

それを思えばのんきなものですが、朝の涼しいうちにと、プチ散歩してきました。6時台でも相当な暑さです。
これは、カラスウリの花。

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芙蓉。

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ムクゲ。

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朝食を済ませて、借りてる畑の様子を見て来ました。
掘り残しのジャガイモが、大雨に浸されて、全滅?と思いきや、無事なものもかなりありました。無惨に腐りかけているものもあって残念でしたが、掘りあげて帰りました。草取りも試みますが、汗が噴き出て、身動きするのも億劫なほどです。
雑草まみれの中に、スイカが実っていました。一週間ほど前(洪水前9に一つ、採って帰ったのですが、その時はまだ薄いピンク色で、ちょっと早すぎました。

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洪水のあと、散歩道のスイカを見ますと、雨にやられて腐りかけているものも目につきます。腐らせてしまってはがっかりなので、とりあえず一個だけ採って帰ることにしました。
学校から帰った小5生が、いみじくも「今日はスイカを取りに行きたい」と言います。ぴったりのタイミングでした。


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十分な熟れ具合で、嬉しい甘さでした。

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トマトやナスも、被害がなく、収穫できました。

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小2の女の子の、本読みの宿題は、ここ何日か、「スイミー」です。

スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし

スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし

  • 作者: レオ・レオニ
  • 出版社/メーカー: 好学社
  • 発売日: 1969/04/01
  • メディア: ハードカバー

「レオ・レオニ作  たにがわしゅんたろうやく スイミー」

孫のパパや叔母・叔父たちも、小学生の時、この作品を、大きな声で本読みしていた記憶があります。
当時、自分の知らない作品だなあと思っていましたが、ウィキペディアの解説によると「1963年に出版された。谷川俊太郎が訳した日本語版の正式な題名は『スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし』。光村図書出版が発行する小学校2年生用の国語教科書に1977年から載録されている」そうです
ところで、前回記事でもちょっと話題にした映画「万引き家族」で、第71回カンヌ国際映画祭最高賞のパルムドールを獲得した是枝裕和監督が、日本外国特派員協会での記者会見(6月6日)で次のように語っているそうです。

ーー実際に釣り竿を万引きした家族のことが報じられましたし、脚本を執筆するにあたって、どのような研究をしたり、人に会ったりしましたか。

是枝:実際の事件をもとに作ったというわけではありませんが、ここ数年の間に家族を巡って起きたいくつかの事件を参考にはしました。

今回の作品では血縁=血の繋がりではない繋がりを持っている家族を描こうと思い、そこから"犯罪でしか繋がれなかった家族"というアイデアが生まれました。そして年金詐欺、年老いた親が亡くなった後、その年金を頼りに子どもたちが暮らしているという状況をベースにしてみようと。さらに、その家族が優しさで集まっているのではなく、お金目当てで集まっている。最初のモチベーションをあまり優しいものにはしないようにしようと思って、そうしました。

 

 もうひとつは、家族で万引きしたという事件の裁判が始まったというニュースがありました。なぜ捕まったかというと、盗んだ物の中で釣り竿だけ家に置いてあったからだと記事に2、3行書いてあって、それがすごく引っかかっていたんです。多分、これは釣りが好きで、きっと盗んだ親子で釣りをしたんだろうと思いました。釣具店さんには申し訳ないんですけど、盗んだ釣り竿で釣りをしているイメージが最初に浮かびました。結果的にストーリー上、シチュエーションは変えましたが、映画の中で親子が釣り糸を垂らしているシーンは、最初に浮かんだそのイメージです。

 

 それから今回の取材で一番印象に残っているのは、親からの虐待を受けて施設に収容され、そこから学校に通っている子どもたちの取材に行ったときのことです。ちょうどランドセルを背負って帰ってきた女の子に「今、何の勉強してんの?」と話しかけたら、国語の教科書を取り出して、僕たちの前でいきなりレオ・レオニの『スイミー』を読みはじめたんですね。施設の職員の人たちが「皆さん忙しいんだからやめなさい」って言うのも聞かず、最後まで読み通したんです。僕たちがみんなで拍手したら、すごく嬉しそうに笑ったので、「ああ、この子はきっと、離れて暮らしている親に聞かせたいんじゃないか」と思いました。

 

 朗読をしているその女の子の顔が頭から離れなくて、すぐに少年が教科書を読む、というシーンの台本を書きました。

 

ーー政治指導者からのお祝いの言葉が無かったということですけれども(笑)、監督の頭の中に、観衆として政治を生業にする皆さんや官僚の皆さんのこともありましたか?

 

是枝:ありませんでした。

 テレビをやっていた時代、先輩に「誰か一人に向かって作れ」と言われたんですね。「テレビみたいに不特定多数に向かって流すものほど、誰か一人の人間の顔を思い浮かべながら作れ。それは母親でもいいし、田舎のおばあちゃんでもいいし、友人でもいい。結果的に、それが多くのひとに伝わる」と。20代の頃に言われて、今もずっとそうしています。

 今回は...今言われてはっきりわかりましたけれども、スイミーを読んでくれた女の子に向けて僕は作っていると思います。





ツバメが、スズメの襲撃に邪魔されながら、一回目にヒナを孵した巣は放棄して、場所を変えて二度目の巣作りに励んでいましたが、豪雨災害にもめげず、ようやくヒナが姿を見せ始めました。親鳥はかいがいしく餌を運んでやっています。

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ヒナたちは、いつもはじっと巣の奥の方に潜んでいますが、親鳥の気配を感じると競い合って自分の存在をアピールします。
大きな声で「スイミー」を読む小学生のように。
親鳥は等しくそれを受け止めて、順に餌を分配します。
親子の情愛の厳かさを感じるひとときです。
今日はこれにて。

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