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幽かな糸が繋がった?の巻(その2) [折々散歩]

未破裂脳動脈瘤を脳内に養っていた頃から、また手術とリハビリ、その後の経過観察の間も、神経内科や脳神経外科に長くお世話になりました。

しばしば、こんな問診を受けました。

「お名前は?」
「今日は何日ですか?」
「ここはどこですか?」
これだけの質問にも、少々緊張し、正しく答えられたか動揺します。

隣の診察室あたりから聞こえてくる問診の声も、他人事とは思えず、印象に残っています。

「野菜の名前を八つ挙げてください」

ちゃんと答えられるかどうか、今も、時々自分でリハーサルしてみたりしています。

最近種まきした野菜や花の名前が思い出せなくて、ちょっとしょげています。

ダイコンやカブやホウレンソウ、ニンジンはとっさにでも思い出せますが、「え~と、あれは」と、しばらく考えてから「葉ボタン」を思い出すといった次第。さらに上を行くのが「え~と、あれは、、、、そうそう、デージーじゃなくて、似た名前でジーがつく、そうそうパンジー」などと、安直なお笑いネタのような会話を頭の中でやっています。新しい記憶は薄らいでも古い記憶は鮮明かというと、必ずしもそうとも言えず、ヒナギクやら三色スミレやらという古い記憶の中の名前もすぐには思い出せなくて困ります。

そんな情けない按配ですが、昨日の記事に続けて、今にも途切れそうな脳内神経の糸が幽かに繋がった話題を、いくつか付け加えます。

9月8日付けの地元紙「山陽新聞」の読者欄にこんな記事が載っていました。

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一部を引用します。

広島、長崎原爆の日、終戦記念日がある8月。トピック「戦争と平和」には多彩な投稿が寄せられました。

岡山市の70代女性は「人間の作った核兵器で人類が滅ぶことのないよう、世界の国々が核兵器を放棄する勇気をもち、世界平和が訪れることを心から願います」。岡山市の70代男性は、「私たち世代が戦争の争の『残酷さ、悲惨さ』を子や孫へと語り継いでいくことが大切だ」とつづられ、美作市の90代男性は「あのひどい戦争の状況を知る人が少なくなった今、戦争を知らない若い人に、戦争は絶対駄目だと強くお願いする」と結ばれました。(後略)

ちなみに最後の「90代男性」は、私の老父です。

13日(木)の教育相談ボランティアの日、昼食をご一緒しようとその日の相談員の方々と、近くの老舗デパートの地下街へ向かいました。思い思いのメニューの食事を注文して、食事コーナーのテーブルに陣を取り、四方山の話に花を咲かせながら、ちょっとした遠足気分を楽しみました。

そんなとき、90歳の長老のN先生が、周囲を見渡しながらおっしゃいました。

「この辺も変わりましたなあ」

「この辺りが、空襲による死者が一番多かったところです」

「みんな地下へ逃げてきて、折り重なって死にました」

「蒸し焼きでした」

73年前の6月、岡山空襲の時のことでした。

その日の帰り道、相棒のSさんに誘われて、岡山城近くの石山公園を通り、「平和の像」を写して帰りました。

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この像については、2015年夏のこの記事でも触れたことがありました。↓

半田山植物園のバラの巻(3)


壇上で挨拶されたお一人が触れておられたように、舞台の左上には『母子像』があります。戦争によって、まず犠牲になるのは、子どもや女性や。弱い立場の人達だと、、。まったくその通りです。
この「平和の像」は、「平和都市宣言の趣旨を広く市民に啓発し、市民一人ひとりが平和について考え、平和の尊さに思いを寄せていただき、またその思いを末永く後世に伝えるために、平和都市宣言を記念して昭和62年3月28日に建立された。」と、岡山市のホームページにありました。
横断幕に「恐てぇー戦争法おえん」とあります。 「恐てぇー」は、「きょーてー」と発音し、「恐ろしい、おっかない』といった意味の地方語です。 郷土作家岩井志麻子さんの小説「ぼっけえきょうてえ」のタイトルにも登場します。
「おえん」は、「だめ!いけない!許されるものでない!言語道断だ!」という程の意味ですか。
「憲法守らんとおえまあ~」は、「憲法守らないとだめなんじゃないの?そんなわかりきった事、いちいち、人から指摘されないとわからないの?信じられない。」といったニュアンスでしょうかね。

Sさんは、岡山城の石垣のたもとの道の傍らに、アメリカの空襲で火傷を負って、今なお壮健にそびえている巨木を案内してくださいました。

若い世代に語り伝えるべきことはたくさんあります。

「幽かな糸の繋がり」に話が及ぶ前に、記事が長くなりすぎました、続きは次回といたします。

【今日の付録】

・身辺メモです。

①四人の孫は、ママと一緒に、夏休みに行けなかったママの故郷の静岡まで、新幹線で旅行です。パパはお仕事があるので、留守番だそう。

②今日は、妻のお供で午後から県展見学。写真と工芸作品を観て帰りました。

写真について言いますと、さすが、凄いと思える作品が多いですが、技巧に走りすぎてるかな?と思えるものもあって、うまいなとは思っても感動には至らないものもあるものですね。好みの問題ですかな。

私の作品は最大で四つ切りかA4、たいていはキャビネか絵はがきサイズが常ですが、とにかく大きなサイズにしないと、迫力で負けますね。これが、今日の第一の感想ですが、待てよ、たとえば土門拳の作品は、キャビネやそれ以下の大きさで、大きなインパクトをもっていたっけと、急に思い出しました。そう言えば、そんな存在感ある作品は、稀、というか、皆無です、いえ、自分のを棚に上げて言っていますが、、、。

③2歳児がお母ちゃんとやってきて、夕食を一緒にしました。

今日の写真は玄関門扉に寛ぐアマガエル。保護色で思いがけない色彩を身にまとっています。

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玄関前の朝顔が、今が盛りです。暑い夏の時期より元気そう似、次々と咲いています。

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今日はこれにて。


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