SSブログ
<

幽かな糸が繋がった?の巻(その4) [折々散歩]

       

幽かな糸が繋がった、という表題に関係のあるお話を、書かなくてはなりません。

「相棒劇場版4」のキャスト。

監督 - 橋本一
脚本 - 太田愛

この脚本の太田愛さんのお名前に、幽かな記憶があるような気がしてネット検索してみました。こちらが公式サイトです。トップページにこんな記事があります。

■TBSラジオ『久米宏 ラジオなんですけど』(4月21日)出演時のアーカイブは、TBSラジオのサイトで聴くことができます。『天上の葦』に関連してお話をしました。→こちらです。


リンク先ページ(TBSラジオ)の一部を引用します。

その後の平成ウルトラシリーズでも脚本を担当した太田さんは、2009年から人気ドラマ『相棒』の脚本に参加。3年続けて元日スペシャルを手がけるなど人気脚本家の一人になりました。太田さんが脚本の回は面白い! という相棒ファンがたくさんいます。

2012年には『犯罪者 クリミナル』(文庫では『犯罪者』と改題)を書いて小説家としても注目されるようになりました。続く『幻夏』(2013年)と『天上の葦』(2017年)は「日本の空気が危うくなっている。いま書いておかないと手遅れになる」という危機感から筆を執ったそうです。ここから太田さんのお話のトーンは一気にギアチェンジします。

天上の葦

『天上の葦』はTBSと思しき放送局が舞台で(ただし太田さんは明言はしていません)、政府に批判的な大型報道番組(ニュースステーション?)を立ち上げようとする話が出てきます。「他人事とは思えなくて、どんどん読んでいった」と久米さん。物語には現代の犯罪と戦争犯罪、2つの犯罪が絡んできます。この話は太田さんが非常に気にかかっている「報道と権力の関係」がテーマになっているのです。太田さんはこのところ急に世の中の空気が変わってきたと感じています。それは、政府に批判的なニュースキャスターたちが画面からどんどん消えていったり、「反日」「非国民」「国賊」といった戦時中によく使われた言葉がネットなどにあふれるようになってきたり。つい最近も自衛隊幹部が野党の国会議員に向かって「お前は国民の敵だ!」と叫ぶという、それこそ戦前・戦中に逆戻りしたようなことがありました。でも、こうしたことに対して私たちはあまり驚かなくなっています。そこが怖いことだと太田さんは言います。かつての戦争のときもそうでした。私たちが気づかないうちに日本は戦争への道を走り始めていました。そして気づいたときにはもう後戻りできなくなっていました。そして「戦争が始まってしまったからには、兵隊さんを応援しなければ」という空気に変わっていたのです。これは太田さんが、戦争を体験した方たちから聞いた話だそうです。

「国が危ない方向に舵(かじ)を切るときに、いちばん顕著にその兆しが表れるのが報道です。その次が教育。報道というのは情報を操作して、非常に巧みに空気をつくっていきます。そして現実の世界とは違うものを見せることができます。だから報道の戦争責任というものも問われなきゃいけないと思います。そしてそんな報道を一人ひとりの善良な人たちがどうして許してしまったのか、そこもきちんと検証されなければいけなかった。でもそれがないまま来てしまった。いま『非国民』とか『国賊』といった言葉が一般の人々の生活の中で幅をきかせ始めているのは、検証や総括をしてこなかったことが大きいと思います」(太田さん)

久米宏さん

「放送ではNHKのラジオが大本営発表を伝えていました。当時、民間放送はまだありませんでした。つまり民放は、戦争に向かっていくときに世の中がどうなっていくかということを経験していないんです。そのことをよほど気にしていないと、NHKと同じ轍を踏むことになる。それをきちんと認識もしないで毎日、報道していたらいかんと思います。だから僕は、民放がんばれって言ってるんです」(久米さん)

「報道は政府広報ではないんです。でも当時の新聞にとって戦争は『儲かるイベント』だった。戦時中は新聞がすごく売れたからです。だから情報源である軍の近くにいたかった。そのうち検閲に引っかかるような記事を書く記者が誰もいなくなってしまった。結局、新聞は権力と闘うべきときに闘わず、企業の存続を考えて自滅したんです。そのことを伝えたいと思って『天上の葦』を書きました」(太田さん)

4月28日(土)付のこのラジオ放送。カーラジオで聞き印象に残っていました。数ヶ月も経って、思いだすきっかけに出会ったことは、ちょっと不思議な気分です。

幽かな糸のシリーズ、次回に続きます。

【今日の付録】
孫達とママは、昨日の夕方、里帰りから戻ってきました。従兄弟姉妹達とのひとときも、新幹線の旅も、とても楽しかったようです。今日はいつもの日常が戻りました。

妻と田舎へ草刈りとご機嫌伺いに行ってきました。

どこを見ても、ヒガンバナが盛りです。

R0016348

R0016353

R0016363

R0016384

R0018413

R0016391

あちらこちらの田圃で、稲刈りが終わっています。

R0018423

栗の実もそろそろ収穫時。

R0016352

モズの高鳴きを聞きました。

今日はここまで。


nice!(22)  コメント(4) 

フォト蔵にアップしている私の写真はこちらです。

写真販売サイトにも画像を掲載しています。
写真素材 PIXTA