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まぼろしの 影を慕いて,の巻 [趣味]

古賀政男作詞作曲「影を慕ひて」


まぼろしの 影を慕いて雨に日に
月にやるせぬ 我が思い
つつめば燃ゆる 胸の火に
身は焦れつつ 忍び泣く


についての話題ではありません。


子どもの頃から、少年雑誌などに載っている通信販売の広告を眺めるのが好きでした。貯金箱に貯まった,10円玉や百円玉を、時々取り出して畳に並べ、表示価額と見比べてはため息をついてまた貯金箱に戻します。


こんな風にして手に入れたのは、古い記念切手であったり、プラスチックおもちゃであったり、科学玩具であったり、多方面に及ぶガラクタばかりですが、郵便の到着を待つドキドキ感と、届いたときの至福感は、格別でした。


今日のネット通販や、オークションも、私にとっては、その延長のようでもあります。


趣味は「カメラ」「写真」と口にするのは、何年に一度しかやらない「釣り」を趣味だと称するのと同じくらいおこがましい限りですが、心愉しい時間を与えてくれる存在を趣味と呼ぶのだとすれば、写真も釣りも、子どもの頃から趣味でした。


ところで、9月17日付のこの記事の【付録】として載せた写真は、リコーGXR(中古)にケンコーミラーレンズ400mmf8.0をつなぐという、「キワモノ」。


ウィキペディアには、GXRをこう解説しています。



このカメラの最大の特徴である世界初の「ユニット交換方式」とは、ボディは入出力機能(ボタンと液晶画面)にフラッシュ等の補助メカニズムを付加したI/Oモジュールとシステムの電源を一体化したものに他ならず、レンズはおろかイメージセンサーすら搭載されていないという奇抜な設計である。((中略)
この「骨組み」とも言えるボディに対して、レンズ、イメージセンサー、画像処理エンジンを一体化したカメラユニットを、本体にスライド挿入して使用する。トータルではやや大型のコンパクトカメラとなり、背面液晶かオプションのEVFを用いて撮影する。
(中略)

2011年9月にリリースされたレンズマウントユニットGR MOUNT A12により、ライカMマウントレンズの装着も可能になった。


すでにとっくに生産中止となっているシステムですが、これが現役であったころ、無性に心惹かれたシステムでした。


「レンズ交換」という一眼レフカメラの醍醐味は、しかし、デジタル一眼時代になって、撮像素子へのゴミ埃の付着という厄介な陥穽によって減殺させられます。OLYMPUS社の超音波振動によるゴミ除去機能は、なかなかの優れものですが、交換レンズを新たに揃えるのは経済的に苦労です。その点、お蔵に死蔵中の、またはジャンクで手に入れたオールドレンズが使えるというのは、蜜のように甘い魅力ではないですか。


もちろん、OLYMPUS機やPENTAXQシリーズに、マウントアダプターを介してPENTAXKマウントレンズやm42レンズを装着する遊びは、いろいろ楽しみました。が、いずれも、帯に短し襷に長しで、かゆいところに手が届きません。一番のストレスは、液晶画面でマニュアルフォーカスによるピント合わせを試みるもどかしさです。OLYMPUS機は、EVF(電子ビューーファインダー)を使えばいくらかマシですが、光学ファインダーの視認性とは比べものになりません。


最近、記事中のA12(ライカMマウント)という「レンズマウントユニット」を中古で入手しました。ライカレンズなどという高価な資産を所有しているはずもなく、今後手に入れる可能性もないのに、愚かな選択!と思われましょうが、マウントアダプターを介していろいろなオールドレンズが使える、という悪魔のささやきが、ここ数年来私を誘惑してやまなかったのですが、生産終了でこの世から完全に消滅してしまうのは不憫で、ついつい中古に手が出てしまった次第です。


PENTAXマウント用のマウントアダプターを介して、いにしえの50mm標準レンズや、m42スクリューマウントの55mmレンズ、トキナーの90mmマクロレンズなどなど、死蔵中のオールドレンズをあれこれ試して楽しんでいます。


幽かな糸が繋がった、の巻(最終回)


↑上の記事のアマガエルや朝顔はトキナー90mmマクロレンズです。手動ピント合わせになりますから、老眼の目には酷なのですが、合焦表示(ピーキング)が面白く、慣れると使えるかも知れないと思えてきています。


400mmf8.0ミラーレンズは、暗いしピント合わせが微妙で、出番のあまりないレンズなのですが、軽くてコンパクトという利点を発揮できないかと試してみたところです。


比較的近くのものをマクロレンズ的にとらえるには、適しているように思えます。


R0016475


せっかくの望遠レンズなのですが、ちょっと遠くなると、描写が落ちます。というより、ピントあわせの難しさか、手ぶれのせいか、鮮明度がイマイチですね。カワセミに会いました。まずまずまともな画像はこんなところ。不満はのこります。


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下は、smcPENTAX50mmf1.7標準レンズで写した夕映え。雰囲気はあって、悪くはない感じです。





そして下は、せっかくリコーのカメラを使うのだから、リコーのレンズを使ってみようかと、洒落てみたものです。このレンズについては、以前こんな記事に書きました。


名もめでた貧者の和製ズミクロン


和製ズミクロンふたたびの巻


昨日の田園風景です。台風が近づいていますが,稲刈りがまだ終わっていません。被害がないことを祈ります。



コスモスが花盛りです。








彼岸は過ぎましたがヒガンバナ、まだ健在です。







キバナコスモス。




PENTAX FAマクロ100mmF3.5も携行していて,途中で換装しながら写しましたので、どの画像がどのレンズだったか,迷うことが多いです(EXIF情報に記録されませんし)。


ところで、思わせぶりなタイトルは、今日の記事とどう繋がるのでしょう?


カメラに興味を持ち始めた頃、レンジファインダーカメラにあこがれました。中でもライカは見あげても届かぬ高嶺の花。ズミクロンはその象徴とも言えます。そのライカマウントを使って「和製ズミクロン」「貧者のズミクロン」と呼ばれる「RIKENON 1:2 50mm 」を使ってみようというのは、いかにも儚い「幻の影」へのあこがれといっていいかもしれません。いやはやオソマツ。


台風の接近で、沖縄地方への被害が懸念されます。そして、いよいよ明日は県知事選挙の投票日。エメラルドグリーンの海と澄み渡った青空の、緑の平和な沖縄が実現しますように。


今日はこれにて。


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