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憲法記念日思うまま、の巻 [時事]

昨日の憲法記念日、アベ首相が、改憲派集会へビデオメッセージを寄せ、「2020年に改正憲法を施行する目標を堅持していると明言した。」と、今朝の地元紙「山陽新聞」一面は伝えています。そしてアベ発言のポイントをつぎの3点に要約して紹介しています。



・2年前、2020年を新しい憲法が施行される年にしたいと話した。今もその気持ちに変わりはない。
・憲法に自衛隊を明記し、違憲論争に終止符を打つ。私は先頭に立ち、責任をしっかり果たす決意だ。
・家庭の経済事情に関わらず教育はすべての子どもにひらかれたものとする、しっかりと憲法に位置づけなければならない。



記事はさらに続けて、「同じ集会に出席した公明党の遠山清彦憲法調査会事務局長は「公明党は加憲の立場から積極的に憲法議論に参加する」と語った。集会には日本維新の会、希望の党の幹部も出席した。」としています。
この集会で、下村博文・自民党憲法改正推進本部長が、同党の改憲4項目を「是非、憲法審査会で発表したい」とし、「7月の参院選で憲法論議をさらに前に進める」と、参院選の争点にする姿勢を表明したそうです。
本当に争点として正々堂々と議論するというのなら、望むところ、受けて立ちましょう。「9条改憲NO!」「安倍政権退陣」を求める草の根の国民の声とちからを大いに発揮する好機ですから。


同日、東京江東区で開かれた憲法集会(「平和と命と人権を!5・3憲法集会」)には、過去最高の6万5000人が参加(主催者発表)し、各界著名人や4野党一会派の党首らがスピーチ。その中で、京都大の高山佳奈子教授は「今変えるべきは憲法ではなく政権」と訴えられた由。まったくその通り。そして、直面する参議院選挙こそ、改憲策動に終止符を打つチャンス。
でも、またいつかのように、選挙期間中は憲法の「ケ」の字も表に出さず、詐欺的な争点隠しで票をかすめ取り、選挙後に「国民の信を得た」などとふんぞり返る得意芸を、またまた繰り返すおつもりではないでしょうな。荻生田幹事長代行の「消費税引き上げ延期」や「衆参同日選挙」に言及した発言など、一個人の独走、勇み足とも思えませんから、柳の下のどじょうをねらったアベさん本人の瀬踏みかもしれませんね。
いずれにしても、改憲勢力は、「令和」への改元をも政治利用しながら、虎視眈々、時機をうかがって、動きを強めていることは間違いありません。




昨日、我が家では午前中、小学生と保育園児の孫が、近所の小川で魚釣り大会を開きました。と言っても、女の子2人は見学ですが、、。


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大きな魚が釣れました。


フナだと思っていましたが、よく見ると姿が違います。


以前もここで釣り上げたことのある、ワタカという魚かも知れません。




そして午後は、岡山県版憲法集会に参加です。



「輝け日本国憲法!集会( 5・3憲法記念日岡山県民のつどい)」です。


最大のイベントは、ご存じ松元ヒロさんのライブ「憲法くんに叱られる」。


松元ヒロさんについては、当ブログでも何度か紹介しています。


たとえば、この記事。


「追伸」の補足と今日の愉快な鳥見散歩、の巻


そもそも、戦前の日本においては、まさしく「自国のことのみに専念して他国を無視」した、偏狭な国益優先主義による暴走が、数千万人に及ぶアジアの人々と、300万人の自国の民に痛ましい犠牲を強いる悲惨を招いたのではなかったのでしょうか。そして、それへの悲痛な反省から、新しい国の歩みの道筋を探ったのが、日本国憲法ではなかったでしょうか?その道しるべとして、人類の到達しえた知見の最善のものが、真剣に取り入れられたのでしょう。
もちろん、そのめざす道は紆余曲折をたどり、いまだ実現に至ってはいません。だが、「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」とあるように、その未成熟な現実を乗り越えて、必ず「崇高な理想と目的」に向かうことを、私たちは世界に宣言しているのです。
理想と現実が乖離しているとき、理想を捨てて現実に合わせるのか、それとも理想に向かって現実を高めようと試みるのか?憲法をめぐるせめぎあいが、いっそう激しさを増すことになりそうです。
憲法君がんばれ。

憲法くん

憲法くん

     

ユーチューブに松元ヒロさんによる憲法前文の暗唱が掲載されています。

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松元ヒロさんと言えば、今は亡き majyo 様を思わずにはいられません。たとえばこんなブログ記事を 書いておられたのは、去年の秋のことでした。

 


ハッピー HAPPY


皆様は、松元ヒロさんをご存じですか? 何回かご紹介しましたから

名前は覚えていらっしゃるでしょう

テレビに出られないお笑い芸人さんです。

なぜ出られないか?

時の政権を笑い倒すからです。

その昔は劇団ニュースペーパーにもいましたが
1999年ソロデビューしました。

立川談志や永六輔に才能を認められ可愛がられました。
この二人の物まねは秀逸です。

ソネブロのmomotarouさんたちが、半年前から
古着販売で出た収益金を元手に企画した今回の公演

それが昨日でした。ずっと経過を拝見していました。

詳しくは
https://mo-mo-taro.blog.so-net.ne.jp/2018-10-28


上の記事で紹介しておられたmomotaro様の地元埼玉県熊谷での松元ヒロ公演成功のとりくみにも、大いに元気づけられました。上のリンク先の「写真入りバージョン」はこちらです。(いつもながら、またまた勝手にリンクを貼らせて戴きます。)


https://mo-mo-taro.blog.so-net.ne.jp/2018-10-30


松元ヒロさんは、2年前の2017年の憲法集会でも来岡公演されました。


上を向いて歩いていたら、の巻


先日の憲法記念日に岡山市で開かれた今年の「憲法集会」の模様は、何回かご報告しました。そこで演じられた松元ヒロさんの舞台で、永六輔さんのエピソードが熱く語られたこともすでに書きました。その舞台でのフィナーレに流れたのが、この「見上げてごらん 夜の星を」の曲でした。
それとともに、舞台では、同じ坂本九が歌った「上を向いて歩こう」(永六輔作詞・中村八大作曲)も話題にされました。「スキヤキソング」として海外にもよく知られたこのヒット曲が、失恋の悲しみを歌ったものではなく、安保闘争の挫折をきっかけにつくられたものだったことは知る人ぞ知る事実でしょうが、松元さんはそのあたりの事情をつぶさに語ってくれました。


その年の憲法記念日には、過去記事をたどってみていますので、繰り返しになりますが再掲させていただきます。

祝!憲法君70歳、の巻


憲法記念日です。
過去の憲法記念日には、こんな記事を書きました。


2014年。お誕生日おめでとう。日本国憲法さん!

  今日は憲法記念日。
憲法の理想を現実に生かそうと考えるのか。
それとも、、憲法の定めを「解釈」によって限りなく「現実」に合わせていこうとしつづけるのか?
はたまた、その行き詰まりを手っ取り早く打開するため、憲法そのものをきれいさっぱり書き換えるのか?
いよいよ改憲論議も大詰めですね。

近代的な「立憲主義」の立場では、憲法というものは、政治権力の恣意的支配に対抗し、国民が権力を制御するためのものだそうです。
安倍さんが成立に熱意を燃やしているという
自民党憲法草案(わかりやすい対照表をアップしてくださっています。また、ヤフー知恵袋のこのページも、参考にさせていただきました)は、どうも、国家権力が国民を縛るための道具にしたいらしいですね。

「外国から押しつけられた憲法」という古い論調が何か意味ありげに聞こえるとするなら、いま、日本国民自身が、腹の底から、もう一度この日本国憲法を選びなおす時だと思いますね。


一昨年(2015年)。68歳おめでとう、日本国憲法さん、の巻

この先ご健勝であれば、2年先の2017年には「古希」を迎えられることになります。昔から、古来まれなものとして、その長寿を祝う年齢です。
いま、わがくにの平均寿命は、ずっとのびていますから、70歳といえども、「後期高齢者」にもとどかぬ「若さ」ですが、世界中の憲法さんのなかでも、最長寿に属する事は間違いないでしょう。
「寄る年波」というものもありまして、時の政権担当者の思惑で、本意ならざる「解釈」やら、「運用」やらを施され、若かりし日の輝くばかりの清新さには痛々しいばかりの影が差している事は否めません。
とはいえども、あなたのお陰で、私達日本人は、これまで68年間の長きにわたり、ただの一人も、戦争で人を殺すことがなく、一人の戦死者を出す事もないという「古来希」なる僥倖を享受とができたのでした。
(中略)
なんとしてでも、2017年の70歳を、無事健やかに迎えていただきたいものです。さらにその先、喜寿(77歳)、傘寿(80歳)、米寿(88歳)、白寿(99歳)のお祝いを、国民みんなで祝賀することができればと思うのですが、、、、。


昨年(2016年)。憲法記念日に家の中でひとり憲法を考える、の巻

戦後70年・被爆70年の去年、憲法学者がこぞって「違憲」と指摘するなか、集団的自衛権容認の「戦争法」を数を恃んで強行したアベ内閣は、今度は「緊急事態条項」など戒厳令条項の導入をはじめとする明文改憲の動きをあらわにしています。選挙中はダンマリを決め込んで、選挙後にやりたい放題、のつもりでしょうが、その手は桑名の焼き蛤です。
(中略)
もちろん、憲法は金科玉条でなく、時代の変化に応じて充実・発展させるべきで、そのため、タブーなくフランクな議論が盛んに行われることは、憲法自身が望んでいることに違いありません。自らの国の最高法規について、国民ひとりひとりが、親しみを持って語り、理解し、愛し、誇りに思い、使いこなすことは、言うまでもなく大切なことですから。
一方、憲法を国民議論の俎上に載せようとする人たちのなかには、、あらぬ難癖をつけて悪罵の限りを投げつけて憲法の尊厳をおとしめ、汚い唾まで吐きかけようとする人たちが存在することも軽視はできません。おそらく日本国憲法が世界に先駆けて指し示す、平和で自由な、徳高い民主国家のあり方を、まぶしすぎると感じたり、あるいは煙たく窮屈に感じる人々が、ごく少数ながら存在するのでしょうか。たとえば、憲法の平和的・民主的精神を除去することによって、何らかの利益を手中にできるような人々とその手下、雇い人の類でしょうか?(どんな人たちなんでしょうかね?)
市井の一市民が、憲法に対して何を考えようが、何をしゃべろうが、それは自由であって、誰からもとがめられることはありません。
しかし、たとえば、アベさんのこんな無礼な発言を、憲法九十九条は許していないはずなのです。

みっともない憲法
あの、日本国憲法の前文にはですね、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意したと書いてあるんですね。つまり、自分たちの安全を世界に任せますよと、言っている。そして、エエ、専制と隷従、圧迫と偏狭をこの地上から永遠に除去しようと務めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う、自分たちが専制と隷従、圧迫と偏狭をなくそうと考えているんじゃないのですよ。
国際社会がそう思っているから、それを褒めてもらおうと、いじましいんですけどね、みっともない憲法ですよ、はっきり言って。これは日本人が作ったんじゃないんですからね。こんな憲法を持っている以上ですね、外務省も自分たちが発言するというのは、憲法上、義務づけられていないんだから、それは国際社会に任せるんですからね。精神がそうなってしまっているんですね。まあ、そこから変えていくと言うのが私は大切だと思います

自分の国語力・読解力のなさを棚に上げて、ちんぴらやくざの言いがかり同然のイチャモンをつける態度は、明白に公務員の憲法遵守義務違反です。
憲法第九十九条は、こう定めています。

第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。


さて、今年は、超党派の国会議員らでつくる「新憲法制定議員同盟」(会長・中曽根康弘元首相)が5月1日開いた会合で、安倍総理は、「機は熟した。今求められているのは具体的な提案だ。理想の憲法の具体的な姿を自信を持って国民に示すときで、しっかりと結果を出さなければならない」、「この節目の年に必ずや歴史的一歩を踏み出す。新しい憲法を作っていくことに全力を傾けると誓う」などと豪語し、憲法記念日の今日は、日本会議が主導する「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の改憲集会にビデオメッセージを寄せ、そのなかで、2020年をめざして9条を改正して、自衛隊を明文で書き込む、などと踏み込んだ発言をしています。
朝のNHK番組では、戦後文部省が作成した教科書「「新しい憲法のはなし」とその復刻版の紹介が、珍しく丁寧にされていました。

あたらしい憲法のはなし (小さな学問の書 (2))

あたらしい憲法のはなし (小さな学問の書 (2))

また、9時からの政党討論会のテーマは「憲法(改憲)」でした。午前中はちらちらそれを見ながら、孫のお相手。
午後は、「憲法の集い」に参加してきました。集会のプログラムには、4年ぶりという松元ヒロさんの公演も含まれていて、大笑いしながら、ガンバレ日本国憲法君!の思いを新たにしました。


昨日の公演の感想も、「大笑いしながら、ガンバレ日本国憲法君!の思いを新たにしました」では、安直すぎますかね?


申し訳程度に、感想を箇条書きしておきます。


・何度か観たことのある過去の公演と、ほとんど「ネタ」のダブりがありません。


・得意なパントマイムも、顔までソックリだった小泉元首相の物まねもありません。


・前回公演のハイライトとも言えた、永六輔、中村八大、坂本九さんの話題もなし。


・それなのに、時間が足りないほど凝縮された充実の内容。理路整然として明快で、数字を含む資料・論拠が具体的で、政治的にも深くかつ現代的で、それでいて爆笑が止まない。


・印象に残ったお話、その1。伊藤千尋さんの「15%理論」。ベルリンの壁も、ルーマニアの自由化も。15%が社会を変える。


・印象に残ったお話、その2。「こんな夜更けにバナナかよ」渡辺一史による同名のノンフィクションを原作にした大泉洋主演映画。筋ジストロフィー患者で、僅かに右手と口を動かすことしかできず、車イスと介助がないと生きていけない鹿野靖明が、親・家族による介護も、施設での生活も捨てて、「自立」の道を選ぶ。つまりボランティアの介助スタッフに扶けられながら、人間らしく生きる道。それは度を超えた「ワガママ」とも見えるほどだが、、、。考えさせられます。


・前回(2017年)は割愛された「憲法くん」の出番。今回は、アンコールの形で最後の数分間で演じられました。


「安倍政権のもとで私がリストラになるというウワサがある。どうして変えられるんですかと聞くと、現実にあわないからだって。私って理想だったんじゃないんですか。現実を理想に近づけようとするのが普通でしょ。」「戦争が終わって、私が生まれた時、国民は初めて自分たち庶民の子どもができたって大喜びしたそうじゃないですか。」「私はまだまだ元気です。もう隠居していいよ、って言われるほど、これまで私を使ってくれたんですか?いいえ、結構暇でしたよ」
「わたしの初心、わたしの魂は、憲法の前文に書かれています」
--そして憲法前文の暗唱。完璧、圧巻です。


「皆さんが、私に働けと言うなら、まだまだ働きます。私をどうするかは皆さんが決めること。皆さんの私なのですから。皆さんに、私を託します。」


・チコちゃんのように生意気に「ボーっと生きてるんじゃないわよ」などと叱るわけではありませんでした。活かすも活かさぬも皆さん次第と、重い問いを投げかけたのでした。


・松元ヒロさん、どうやら私と同い年らしいのですが、いやはや、エネルギッシュさにおいても、若々しさにおいても、聡明さにおいても、比べものになりません。いえ、比べようとも思ってはいませんがね。それより何より、面白さにもますます磨きがかかってきました。こういう人がテレビに出ないということは、それだけテレビがオカシイ、そして貧しい、ということですね。そんななか、鹿児島テレビが密着取材を続けているのだそうです。楽しみです。


今日はこれにて。


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