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今朝のゴイサギ、の巻 [折々散歩]

フェイスブックは、親切にも、過去の投稿記事を「思い出」として、時々思い出させてくれます。それによると、7年前の今日9月6日にこんな投稿をしていたそうです。


生き物の名前は片仮名書きされることも多いですが、言葉の響きからだけでは実物をイメージできないこともままあります。

「ダイサギ」からイメージするものは?あるいは「ゴイサギ」ではいかが?

「ダイサギ」が「大鷺」と気づけば「なあんだ」なのですが、、、。「白鷺」にも、様々な種類があり「ダイサギ」「チュウサギ」「コサギ」などと分類されるそうですが、素人目には同じように見えてしまいます。散歩中に出会うと、その純白の優美な姿に惹かれ、しばしばカメラを向けますが、果たして「大鷺」か「中鷺」か「小鷺」か、はたまたそれらの亜種か?とうてい識別できず、ギブアップです。

「ゴイサギ」。なんだか居心地のよくない響きではありませんか?子供のころ、「あれはシラサギ、これがゴイサギ」などと呼ばれるのを聞いて、後者には幾段か格下の物に対する軽んじるニュアンスを感じたような記憶があります。

ですが、「五位鷺」と表記され、名付けのいわれを聞けば、少々評価が覆される気もします。

「五位」は、古代の官位で、原則としてこれより上が「殿上人」の資格を得るボーダーで、宮中で天皇に謁見する事が許された、特別な存在です。

なぜ、この鷺がこれほどの官位を名に持つのか?

平家物語に、こんな記載があります。

「延喜御門、神泉苑に行幸あって、池のみぎはに鷺のゐたりけるを、六位を召して、『あの鷺取って参らせよ』と仰せければ、いかでか取らんと思ひけれども、綸言(りんげん)なれば歩みむかふ。鷺羽繕ひして立たんとす。『宣旨ぞ』と仰すれば、平んで飛び去らず。これを取って参りたり。『なんぢが宣旨にしたがって、参りたるこそ神妙なれ。やがて五位になせ』とて、鷺を五位にぞなされける。今日より後は鷺のなかの王たるべしといふ札をあそばいて、頸にかけてはなさせ給ふ。」(巻第五 朝敵揃)

延喜御門(えんぎのみかど)とは、醍醐天皇のこと。この頃は「宣旨を向かつて読みければ、枯れたる草木も忽ちに花咲き実生り飛ぶ鳥も従ひき」というほど、天皇の威光がすばらしかったというエピソードです。

要旨はおよそ次の通り。---神泉苑(しんせんえん)に天皇が出掛け、池に鷺(さぎ)がいるのを見て、六位の者を呼び、「あの鷺を取って参れ」と命じた。六位は「どうして捕まえられようか」と思うが、勅命なので鷺の方へ歩いていく。鷺は毛づくろいをして今にも飛び立つところだったが、六位が「宣旨である」と声を掛けると、鷺はその場に平伏して飛び立たなかった。これを捕まえて献上すると、天皇は鷺の神妙な態度を誉め、五位の位を与えた。そして木の札に「鷺の中の王」と書いて鷺の首にかけ、空に放った。

成鳥は頭部~背中が青く、胸~腹が白色のツートンカラーの、端正な要旨をしています。「五位」の名もむべなりと感じます。

褐色の体に白い斑模様の鳥は、まるで別種のようにも見えますが、その模様からホシゴイ(星五位)とも呼ばれる若鳥だそうです。


今も昔も、相も変わらず同じようなことを話題にしているものです。


実は今朝も、ゴイサギを探して朝散歩をしてきたのでした。台風10号の影響は、わずかに気流の乱れが感じられる程度で、「嵐の前の静けさ」といった具合です。


散歩道脇のクスノキの大樹。2~3日前、クレーンも使っての大がかりな剪定が行われていました。ずいぶんすっきりと刈り込まれています。


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日の出前の田園風景。


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不穏な朝焼けです。


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カワセミに会いました.何枚も連写したのですが、ピントの合っていたのはこの1枚でした(とほほ)


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お目当てのゴイサギ。


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朝日が射してくると、さすがにくっきり写ります。オスです。


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空にはまだ、明るい月がありました。


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台風接近中に呑気な記事で恐縮です。くれぐれも皆様ご無事で過ごされますように、、。


 


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