昨夜から未明にかけて、降りしきる雨音を窓の外に聞きながら、何度か目をさましましたが、何か懐かしく安らかな気分に誘われました。1/fゆらぎのなせるわざでしょうか?
半覚醒の状態の中で、今日の散歩コースをあれこれシミレートしてみました。傘をさして荷物を身軽にして散歩できる場所といえば、公園でしょうか。カメラも軽い方が好ましいので、単焦点レンズでも付けて、雨に濡れた紅葉を狙うことにしようか、などと考えているうちに目が冴えてきて、パソコンを点けてみたりしました。
メールチェックや、ブログのチェックなどをしてみますと、英国在住の友人Sparkyさんからのコメントに、日本の秋の話題があり、今年の紅葉の様子を尋ねておられました。
今年私が出会った紅葉は、総じて、夏の暑さのせいか、台風の影響か、傷んで色あせた葉が目立つ気がして、満足できる写真がありません。これこそ「日本の秋」というような写真が撮れたらなあ、などと思ったりしました。

 


今日は、妻のお出かけのアッシーで、手待ち時間の間、何処で時間をつぶすかが問題です。朝の気持ちの趣から言うと、雨の「岡山後楽園」の散策が、有力候補なのですが、運転中にだんだん気分が変わりました。一昨日の「誕生寺ツアー」の対案として候補の一つにあった「宝福寺」や「豪渓」の紅葉を見ておきたい気もしてきたのです。ついでに雨に煙る「備中国分寺五重塔」にも寄ってみようか。

というわけで、丁度、妻のお出かけ先からちょっと足を伸ばせば、国道180号線なので、そのまま北上してみることにしました。
朝方の冷たい雨を計算に入れて、雨傘も防寒用の上着も怠りなく準備し、弁当のお握りも用意して、いざドライブ。
以前通ったことがある道路の記憶と、ずいぶん変容していることに時日の推移を感じたりしながら、広々とした道路をずんずん直進していくと、おや?行き先表示のナビゲーションが、私の想定と違います。
いつの間にか、180号線からそれてしまっていたようです。仕方がないので、さらにずんずん進むと、「井山宝福寺」への矢印があります。不幸中の幸いで、ロスのない路線を選んだらしい。気をよくしてさらに進むと「ヒイゴ池」への行き先表示があります。「ヒイゴ池」は、「ハッチョウトンボ」など多くの、稀少生物や植物が生息する湿原で、傍らを通る高速道路の建設で消滅する予定であったところを、住民の自然保護運動の結果保全された、貴重な財産です。トンボを見たくて、以前、真夏に尋ねたことがあります。地図を見ながら、それでも探し当てるのに苦労した記憶があります。
もう11月中旬ですから、まさかトンボでもあるまいとは思いながら、ちょっと立ち寄ってみることにしました。

「ヒイゴ池」保護運動のいきさつと意義が石碑に刻まれています。

 
木立を写して、透明な水が静かに時を刻んでいます。
 
 

 

季節外れの訪問ですから、荒れ果てた状態を想像していたところ、端正に草も刈られ、周辺もきれいに整備してあります。板橋の遊歩道に足を踏み入れた直後、早速赤とんぼに出迎えられました。小型の赤とんぼです。マユダカアカネでしょうか。

 

これも、湿原の生物です。


様々な木々が、色とりどりの実をつけています。小鳥たちも、秋の実りを堪能しています。


 

 

これはシジュウカラ。

 

こんな大きな鳥も飛んでいます。

 

 


 


ゆっくりとした豊かな時間を満喫し、昼ご飯のお握りも車中で食べて、「宝福寺」にむかいます。「宝福寺」は、岡山県総社市井尻野にある臨済宗の寺で、室町時代、雪舟がここで修行し、涙でネズミの絵を描いた逸話で知られています。秋の紅葉に映える三重塔は国の重要文化財に指定されています。

 
 
 
重厚な甍と紅葉の紅のコントラストが印象的です。
 
 
 
 
 

 


 
 
苔むした地面の落ち葉も、秋の彩りです。
 
 
 
 
 
 
 
 苔の間にのぞく小さなキノコに目が引かれます。
 
 
雨上がりの青空に紅が映えます。



 

お地蔵様と紅葉
 
自然の生け花
 
可憐な桜も咲いていました。
 
  

 


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