ふとした弾みで財宝を見つけた男が、そのすべてを独り占めにしようとして、大きな袋一杯に詰め込むが、持ち運ぶこともできず、力尽きて財宝とともに朽ち果てるという物語が、どこかにありませんでしたっけ?

今の世にも、可憐な山野草を根こそぎ掘り尽くして持ち帰る「愛好家」も少なくなくて、困ったものだと思います。
それを言うなら、有限の自然の恵みを、技術に任せてあとさき考えることなく漁り尽くし、それらが枯渇し、絶滅した後でうろたえる、というのが近代文明の愚かしい姿かも知れません。

古代中国の思想家「老子」の言葉に「知足」という言葉があります。