昨日の記事で、「悠々自適」の語から佐藤春夫の『わんぱく時代』の話題に脱線し、大逆事件に連座した大石誠之助に話が及びました。
大逆事件について、ウィキペディアはこう解説しています。
  1882年に施行された旧刑法116条、および大日本帝国憲法制定後の1908年に施行された刑法73条(1947年に削除)が規定していた、天皇、皇后、皇太子等を狙って危害を加えたり、加えようとする罪、いわゆる大逆罪が適用され、訴追された事件の総称。日本以外では皇帝や王に叛逆し、また謀叛をくわだてた犯罪を、大逆罪と呼ぶことがある。
特に一般には1910、1911年(明治43、44年)に社会主義者幸徳秋水らが明治天皇暗殺計画を企てたとして検挙された事件を指す(幸徳事件ともいわれる)。

「大逆事件」といえば、「コートクシュースイナワデンジロー(幸徳秋水名は伝次郎)」というフレーズが脳裏に踊ります。住井すゑさんの『橋のない川』で、主人公誠太郎、孝二の兄弟が、少年時代、悪逆非道の犯罪人と教えられた幸徳秋水に、直感的な共感を抱きながら成長するエピソードが元です。原文を確かめてみようと、またまた本棚を探ってみると、新潮社発行の『橋のない川』の、第二部~第六部までは並んでいましたが、なぜか第一部が見あたりません。物語の時間設定からすると、どうも第一部に件のエピソードが描かれているように思うのですが、確かめることができません。
以前、こんな記事を書いた頃にはそろっていたような気もするのですが、、、。
防災の日に寄せて、の巻
世の愁い燃やし尽くすや西の空