白玉か何ぞと人の問ひしとき露と答へて消えなましものを(伊勢物語第六段)
白玉は真珠などの白い宝石。
主人公の男が、恋しくてたまらない女を密かに連れ出して逃げる途中、夜道に白く輝くものが見えました。女は「白玉かしら?何なの?」と男に尋ねますが、追っ手を警戒する男は、女に答える心の余裕もなく、夢中で先を急ぎます。
ようやく荒れた蔵を見つけ、女をその中にかくまって、自分は戸口で寝ずの番をしながら夜明けを待ちます。ところが、その蔵は、なんと、鬼のすみかだったのです。
女が「あなや」(あれえ!)とか細い悲鳴を上げても、折柄の雷鳴の響きにかき消され、男の耳には届きません。やっと夜明けを迎え、蔵の奥をさぐっても、女の姿はありません。
地団駄を踏んで泣きながら、男は、「こんなことになるのだったら、あのとき「露ですよ」と答えて、自分も露のように消えてしまっていたらよかったのに。そうすれば、最愛の女を守ることもできずに失い、自分だけが後に取り残されて悲しい思いをするようなことも、なくてすんだのに」と、嘆くのでした。
今朝も、稲の葉には露が一杯。そこに、朝日が煌めいています。
望遠ズームではこうなります。最望遠(300mm)で、ほぼ最短撮影距離。



マクロレンズだと、もう少しアップになります。(トリミングなし)








今朝のお遊び。リバースアダプタを使って、広角レンズを逆付けすると、よりクローズアップになります。






ただ、手持ちのレンズの性能が、いまいちなのと、マニュアルフォーカスでピントを合わせるのが、ひどく難しく、歩留まりが低いのが難点です。
この遊びについてのトホホな話題は、別項で。