このカテゴリーは、カワウソが捕らえた獲物を岩にならべて収穫祭を行うという言い伝えにちなんで、撮りためた写真を並べてひとり愉しもうという趣向。

今朝は春の雨というには少し肌寒い本降りの雨でした。

それでも足早に春はやってきているようです。

写真のストックのなかで、季節外れになりそうなものを急いでアップしなければ---。

今日の題材はムクドリ。

椋の実を好むところから「椋鳥」とよばれたようですが、栴檀の枝に群がる姿をよく見ます。

 
 

 
 
地面に降りて虫をついばむ姿もよく見ます。
群れて飛ぶ姿は圧巻です。
 
 

 ムクドリは、年中目にする鳥ですが、冬の季語だけあって、一番よく見かけるのは冬の時期ですね。 

小林一茶に

椋鳥と人に呼ばるる寒さかな

という句があります。

東京新聞のwebサイトから、少しだけ引用します。

理 屈っぽいが正義感の強い、知的な教養人のイメージがある。議論好きな県民といわれる。しかし、県土の大半を山林が占め、冬季の厳しさから江戸期以降、出稼 ぎも多かった。群がってうるさいことから「椋鳥(むくどり)」とあざけられることもあった。庶民派俳人の小林一茶もそんな一人だった。 (編集委員 朽木 直文)

 椋鳥と人に呼ばるる寒さかな

 生涯で2万句を残したといわれる一茶の句の一つ。奥深い信州から江戸に出てきて一人暮らす一茶の悲哀が伝わってくる。

 

一茶の実像はよくは知りませんが、これは面白く読みました。

一茶 (文春文庫)

  • 作者: 藤沢 周平
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/04/10
  • メディア: 文庫

小林一茶 (中公文庫)

  • 作者: 井上 ひさし
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1990/09/10
  • メディア: 文庫
例のごとくwikipediaを見ると、椋鳥と文学の関わりについて、こんな記事がありました。

明治時代には、森鴎外が、日本=世界の中の田舎者という意味で、海外情報を伝える連載コラムに「椋鳥通信」というタイトルをつけた。
秋田県の古い方言では、ムクドリのことをもず、もんずと呼ばれており、宮沢賢治の短編童話『とりをとる柳』に登場する千ほどの集団で一斉に木から飛び立つと描写された鳥が標準和名のモズではなく、本種であったと指摘されている。