「旅の恥は掻き捨て」ということわざがあります。余り感心できない品性が丸見えですが、私の来し方を顧みますと、恥ずかしいことで一杯です。

でも、ブログを初め、ネットの世界では、恥を掻き捨てできない怖さがありますね。

「早とちり、知ったかぶり」は、落語の世界でも定番中の定番でしょう。

「早とちり」の最たるものは『粗忽長屋』。浅草観音前で行き倒れになっている死体を見て、長屋の熊五郎だと早とちりした八っつあん。早速長屋に飛んで帰り、みんなに知らせます。当の熊さんにも。

熊さんは、「人違いだ。俺は生きている」と反論しますが、八っつあんに「粗忽者だから自分が死んだことにも気が付かないんだ」などと諭されて、納得。自分の死体を引き取りに八っつあんに付き添われてへ向かいます。

死体を検分した熊さんは「これは間違いなく俺だ」と主張して、周囲の人があきれて止めるのも聞かず、八っつあんと二人で死体を長屋に運ぼうとします。