運動会と言いますと、一昔前は、秋の行事でした。

そもそも、運動会は、明治の頃、家族・地域住民が参観する村祭り的な行事として始まったようですから、農村地域では収穫後が適期となり、明治天皇の誕生日である11月3日に行われることが多かったそうです。

その伝統は、少なくとも私などが物心つく頃までは、確かに受け継がれてきていました。

半袖半ズボン(小学校の頃はランニングシャツに白い下着のパンツ)という服装が、ブルッと寒く感じられた記憶があります。

高校時代の体育祭も、朝霧が濃く、競技が終了して、応援用の立体物などを片付けて燃やし、それを囲んでファイヤーストームをする頃には、夕暮れが訪れていたような記憶があります。記憶は曖昧ですが。

それがいつの頃からか、前倒し前倒しになっていった背景には、高校現場にとっては共通一次試験(のちのセンター入試)が、1月実施という形で導入されたことがありました。それへの対応として、進学を掲げる高校では、競って9月の早い時期へと移行してきました。さらに、多様なスタイルの推薦入学制度が一般化し、早い時期の出願が求められるようになって、「前倒し」は極限に達し、9月の第1週に実施する例も少なくありません。

文化祭も連続日程で開催されますから、あまりにも準備期間が少なすぎる事への対応から、授業開始を8月下旬に前倒しすることも行われています。