「この冬一番の冷え込み」が続きます。

散歩に出るのも億劫かなと思っている隙を突かれて、妻が障子の貼り替えを命じますので、渋々従いました。

買い置きの障子紙が、微妙に足りず、障子貼り用の糊も見あたらないので、急遽買い出しに出かける必要もあって、昼食を挟んでの半日仕事でした。

仕上がりはチョーブサイクですが、やり直す元気もありません。とにもかくにも、年越し準備の一端が整ったことにしておきましょう。

今日の記事は、昨日の続きです。

トリ(撮り)逃がしたトリ(鳥)を惜しむことにばかり囚われがちなのは、世俗の欲が捨てきれないせいですが、「足るを知る」という言葉を知らないワケじゃないんです。



以前、この記事で、「老子」の原典を引いたこともありました。


 知人者智、自知者明。勝人者有力、自勝者強。知足者富、強行者有志。不失其所者久。死而不亡者壽。(『老子』第三十三章)


【書下し文】
人を知る者は智、自ら知る者は明なり。人に勝つ者は力有り、自ら勝つ者は強し。足るを知る者は富み、強(つと)めて行なう者は志有り。その所を失わざる者は久し。死して而も亡びざる者は寿(いのちなが)し。

【解釈】
人のことを理解するのは、確かに、知恵のある人じゃ。しかし、それよりもさらに、おのれ自身を理解する者こそが、賢明にして、遠くを見通すことができる人
じゃ。人に勝つ者は、力のある者じゃが、それよりもさらに、自分にうち勝つものこそ、真の強者といえるのじゃ。何事においても、充足を知る者が、真に豊か
な人間じゃ。努力を怠らず、たゆまず行動することこそ、目的を果たしておるちゅうことじゃの。おのれを見失うことなく、みずからの本来のあり方を貫く者は、長続きするのじゃ。身体は死んだとしても、なお亡びることのない者こそ、本当の長生きと言えるじゃろうの。