今朝の散歩で、ミコアイサに会いました。





今シーズン初対面です。ミコアイサについては、過去にこんな記事を書きました。会えると嬉しい鳥の一つです。
◇ミコ殿に遭うて嬉しやプチ散歩
◇牡丹雪や遊ぶタゲリにミコアイサ
◇冬の日や鏡の上の巫女秋沙
記事の一部を引用します。
冬の日や鏡の上の巫女秋沙
巫女秋沙はミコアイサと読み ます。何年か前、何も知らずに水鳥にカメラを向けていますと、通りかかりの女性が、「さすがですね。」とか、声をかけて来られました。
何やら分からずポカ ンとしてますと、「ミコアイサですね。」と、教えて下さいました。その時の写真は、ぶれぶれのボケボケでした。対象物が遠すぎるし、技術も機材も、追いつ かずでも、エレガントなその容姿は強く印象に残りました。パンダに似ているという顔の黒い模様も、強く自己アピールしています。
次には、ちゃんと写したいなという思いがつのりましたが、それ以来、ミコアイサを見る機会もありませんでした。
今年になって、遠くいに見かけることはあったのですが、今日もそれらしい鳥が浮かんでいるので、一応シャッターだけは切っておきました。
はるか遠くの、点のような被写体を、拡大してみると、、、。
 
 
 

今朝ミコアイサに会ったのは、阿部池の畔です。



朝から雨模様で、カメラを濡らすのはいやなので、防塵防滴のFuji finepix s1だけを持って、歩きました。
案の定、散歩の途中、ぽつりぽつりと雨に打たれました。
光量もなく、鳥の撮影には不向きな条件ですが、今日の目的は、阿部池を写すことにありました。
というのも、この阿部池も、児島湾干拓に関係の深い場所だからです。





「角川日本地名大辞典33岡山県」の記述を紹介します。
 あべいけ 阿部池<岡山市>
岡山市浦安南町にある感慨・排水用の池。面積82ha。 大正初年から藤田組が着手した第三・五区の児島湾干拓工事に対して, 児島湾沿岸漁業組合は開墾反対の行政訴訟を起こ し, 昭和13年行政裁判所評定官阿部文治郎の斡旋で和解した。その内容は,澪筋を中心に貯水池を築造し, 干拓地内の過剰悪水を一時貯水し, 干潮時に海に排水して浸水の被害を免れるようにするものであった。 この貯水池を評定官の名をとって阿部池と命名した。 第2次大戦中立川飛行機会社が池を買収したが,戦後再び藤田興業会社が買い戻した。戦時中, 貯水池の附帯施設である導水路を理没し水門を破壞したため授水や塩害が生じ,復旧が行われないまま,戦後藤田興業が淡水漁業を営んだため, 開拓農民と池をめぐって利害が対立した。昭和25年に池の所有権は藤田興業株式会社, 水利権は岡山市浦安水利組合とする和解が成立した。 池の南部には岡山空港(現岡南飛行場)が昭和37年完成している。阿部池一帯は旅鳥の探鳥地としても知られており,ハジロカイツプリ・カンムリカイツプリ・クロツラへラサギ・マガン・力モ類・ミサゴ・チョウゲンボウ・キョウジョシギ・ダイシャクシギ・ハジロクロハラアジサシ・トラフズク・ コミミズクなどが観察できる。

行政裁判所評定官阿部文治郎にちなんだ命名だったのですね。

日本野鳥の会岡山県支部のHP
に、「岡山の探鳥地」を紹介するページがあります。その5「阿部池」に、こうあります。
岡山の探鳥地 5   阿 部 池(あべいけ )
カモたちの楽園

 岡山市内における水鳥観察のメッカである阿部池は、農業用のかんがい・ 排水用の池として50年ほど前に造られ、現在は民間会社の所有となっています。

 阿部池とその隣の児島湖一帯には毎年秋になると多数のカモ類が渡来し、 最盛期にはその数は2万5千羽以上になります。阿部池・児島湖でのバードウオッチングの中心は何といってもカモ類です。 ここでは、これまでに21種類のカモが確認されており、西日本では珍しい天然記念物のマガンが 越冬することもあります。

 阿部池に来るカモ類はおもにオナガガモ、ヒドリガモ、コガモなどの いわゆる淡水ガモが中心で、時には純白の羽が美しいミコアイサの群れもあらわれます。

 一方、児島湖に多いのはホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモといった海ガモで、 彼らは水に潜って餌をとっています。湖の中心に陣取った海ガモの群れは2万羽を超すこともあります。

 カモ以外では阿部池に隣接する岡南飛行場の滑走路周辺にいるタゲリや、児島湖の中の杭にとまる ミサゴも一見の価値があります。
 また、最近は毎冬、阿部池のアシ原でツリスガラの群れがよく観察されています。 西日本一帯で数の増加が伝えられるこの鳥がどこまで増えるのか注目されています。

阿部池の野鳥に関するパンフレットを作りました。探鳥会などでご希望の方にお配りしています。

 

いろいろな水鳥が、あちらこちらに群れをなしています。


一番よく目につくのは、マガモです。















オオバンもいます。



猛禽類も空を舞います。





ツグミの姿が増えました。







きょうはこれにて。