このブログを書き始めた最初の頃、こんな記事を書きました。ちょうど今頃の季節でした。

◇これでまた病気自慢に箔がつき

自身の備忘のために古い記事を掲載しておきます。


開票速報見ながらの夜更かしでしたが、熟睡できました。

選挙結果も、自民圧勝はいただけませんが、対抗の受け皿がほかになく、共産党への期待につながったというのは、わかりやすくて大変結構。

東京の吉良よし子さん、キラキラしていてまぶしいです。学生時代、この人のお母さんは、私たち夫婦の共通の友人でした(もちろん、みんな未婚でしたが)。



さて、私は、今日の午後入院、明日が手術です。



   明易や さも遠足の朝のごと



入院手術を前に、日常から非日常へ足を踏み入れるわくわく感を覚えている、なんて言うと不謹慎で罰が当たりそうですが、強がりばかりでもない、不思議な心境です。(7/22記) 



昨日は丑の日でしたか。入院の初の食事に鰻の蒲焼き二切れが供されました。明日に向けて暫し絶飲食ですから、噛みしめていただきました



   入院の祝いか土用鰻かな



夜はにわか雨、明るい満月、ひっそりとした夜景と,病室の窓はの外は様々な表情を見せてくれました。



   病室の窓一面に朝焼ける

                    (7/23記)



昨日の手術は約4時間かけて無事終わりました。といっても,私が覚えてえいるのは、手術室に入って麻酔の注射を打ってもらっている場面と、「終わりましたよ」と看護師さんに呼び掛けられた場面だけ。間はぐっすりねていました。

医師によると内臓脂肪が邪魔で苦労したが、手術は大成功。すぐに退院できるだろう、とのこと。



   またひとつ拾うたいのち夏の宵



あれこれの管や機器に縛りつけられた窮屈な「重症患者」の一夜が明け、今朝は、胸の患部に挿入した管を抜き、尿をとる管も抜き、点滴だけの自由な体になりました。たち歩きも、もうできます。回復順調で、この調子だと、退院も早い、とのこと。



   あっけないと言うてはあかん罰当たる

   (NHKぼやき川柳もどき)(7/24記)



最短記録で明日にでも退院できる見とおし。さすがに傷口の痛みは、夜中には気になりますが、昼間は平気、病室の窓越しに見下ろすと、なにやら人だかり、、、朝のラジオ体操でした。



   見下ろせば路地裏にラジオ体操の夏

                        (7/25記)



昨夜は、痛み止めを使わないで眠れました。

朝の散歩で廊下を歩いて見ると、さすがに息切れはするし、痛みや突っ張りががあって自分の体じゃないみたい。そのうち慣れるでしょうけれど。

入院中、用意してきたものの多くを、使わないまま持って帰ります。本も、何冊も持って来たのに、一ページもめくることがありませんでした。学生時代の長期休業明けの心境でしょうか。あと、落語のcd,dvdは、有用でした。

それに引き換え、テレビは、番組表もなしに漫然と眺めていると、退屈しごく。



   何となく心残してシャバに出る



シャバが変換できません。(7/26記)



   これでまた病気自慢に箔がつき




続けてこんなことも書きました。

◇退院翌日の朝散歩
 

    この娑婆は 炎熱地獄や 肺灼くる

     ↑昨日の昼下がり。



   遠慮げに 孫ら諍(いさか)う 夕餉かな

     ↑昨日の夕食。いつもの情景ですが、多少私を気遣っている様子。



   第三の人生という語を知りぬ

     ↑長男が「第三の人生」という語をメールで言うてきた。なるほどごもっとも。

「不摂生をせず」といらぬ一言が余計ですが。



月齢表によると、手術した夜(23日)が満月だったようです。明るい月でした。

週末の今日の早朝、空に浮かぶつきはかなり欠けています。天文の運行は,着実ですね。

しっかり体を動かして、肺を広げなさい(欠損部分を補うように)。というわけで、涼しいうちに散歩してみました。日の出前の時間帯ですが、それでもかなり汗ばみます。今日も暑くなりそう。 (7/27記)



それから二年経った去年の今頃の記事です。

2年目も病室で聞く蝉時雨

 窓の外からしきりに蝉時雨が聞こえています。

クマゼミのようです。

気づけば、2年前の肺ガンによる入院手術の記念日です。

可笑しい事に、またまた同じ病院に入院してます。2年前は呼吸器内科→外科。今度は消化器内科ですが。念のために付け加えれば、2007年には、脳外科で検査入院しました。これも結構辛かった。



前回、記事の更新をした日の夜、救急外来を受診し、そのまま入院となりました。

と書くと、大変深刻な事態が想像されますが、人騒がせでごめんなさい。

ビロウなはなしで恐縮ですが、経験したことのない血便で便器が赤く染まったので、なんの苦痛もないのですが、念のため病院に電話したところ、「心配なら救急外来に来てください。割増料金が必要ですが」とのこと。妻の運転で連れて行ってもらいました

癌の転移を見守るための検査の結果を、近々聞くことになっていたので、関連を怖れたのですが、無関係の由。ホッとしました。

腸の壁がなにかのはずみで傷ついて出血したらしい。

最近何か断腸の思いを体験したっけ?

格安スマホしかないので、更新も訪問もおろそかになりますが、悪しからず。

ではまた。


続けてこんな記事も。

◇丑の日の腹に沁み入る三分粥

 大腸憩室出血というのだそうです。

この年になって、いろいろな病名をいただきます。まだ初心者のつもりですが、高齢者道の入り口というところですかな。

大腸の内視鏡検査については、体験者から聞き及んではおりましたが、結構辛いものですね。30代のはじめに胃の内視鏡を初めて飲んだ時に、地獄を経験したような気がしたものでしたが、回を重ねるごとにだんだん慣れて、「飲み方がお上手ですね」とドクターに褒められるほどになりました。多分、スコープも径が細くなり、部分麻酔などの改良もあるのでしょうが。

ですから、胃カメラ検査は苦痛じゃありません。

それに引き換え、大腸の内視鏡検査は、聞きしにまさる大仕事ですね。

それでも、病気自体に大した苦痛がないのは、ありがたいことです。歯の治療のほうがよりストレスが大きいかもかもしれません、

辛いことといえば、四六時中点滴チューブと心電図計などに繋がれて、行動が制限されることと、 ネット環境が不自由なこと。そしてスムーズに入力することもできなくて、ブログ更新をへこたれそうになることですね。写真掲載の方法もわからないので、今日も文字だけ記事です。



点滴だけで食事が摂れない不満を書こうと思っていましたが、昼食から、三分粥を食べられるようになりました。夕食は、今日は丑の日、うなぎを食べる習慣がありますと、メモが添えてありましたが、オカズはうなぎではなく、白身の魚の煮付けでした。でも美味しゅうございました。

今年の丑の日は?と思ってググってみましたら、七月三〇日だそうですね。たとえサンマやちくわの蒲焼きであっても、できれば、我が家で迎えたいものです。


ところで、このような記事のことを思い出すきっかけがありました。昨日も書いた都知事選のニュースで、小池百合子候補が「この人なら勝てると言って、政策も名にもない人、病み上がりの人をただ連れて来ればいいと言うものではないんです。」と街頭演説で鳥越候補を揶揄・中傷した件。これを聞いた時から、得体の知れない不快感が私のはらわたに居座って、いつまでも気分が晴れませんでした。



後日、鳥越さんの言葉で、ようやく、私の不快なしこりの意味がわかりました。

 鳥越氏 これはガン・サバイバーに対する大変な差別ですよ。偏見ですよ。

 小池氏 もし言っていたならば、失礼なことを申しあげました。

鳥越氏 失礼で済まされますか。僕に対する問題じゃない。ガン・サバイバーは何十万、何百万といるんですよ。そういう人たちに「1回がんになったら、あなたはもう何もできないんだ」と決めつけるのは…。



小池氏 いや、そこまでは言ってないですよ。それを決めつけているのは鳥越さんでしょ。これが選挙なんですよ、坂上さん。



19日のフジテレビ系バラエティー番組「バイキング」での一コマです。

「スポーツ報知」の記事【都知事選】「病み上がり発言」小池氏「記憶にないです」…バラエティー番組で鳥越氏と白熱バトルを少々引用します


都知事選告示から6日目。3人の候補は異例のバラエティー番組内での討論会に出演した。これまで街頭演説などで一切失言のなかった小池氏が、意外な形でほころびを見せた。


 互いに質問を投げかける形式の討論開始から10分。冷静沈着だった小池氏がうろたえた。過去にがんを4度経験した鳥越氏が「(街頭演説で)『病み上がりの人を連れてきて、どうするんですか』と言われま
したか?」と険しい表情で尋ねると、政策以外の質問に虚を突かれた小池氏は「言っていません。記憶にないです」と反論した。だが、鳥越氏は証拠としてテレビのニュース番組で文字テロップが映された場面をプリントアウトして持参。「これはがんサバイバーに対する偏見ですよ」と激高した。小池氏はしどろもどろになり、最後は「言っていたら失礼しました」と謝るしかなかった。

 やり取りの中で小池氏が口走った「記憶にないで す」。これは「政治とカネ」にまつわる疑惑を追及されたときに政治家らが繰り出す常とう句だ。都では猪瀬直樹元知事(69)、舛添要一前知事(67)と2
代にわたって「政治とカネ」の問題で知事を辞職。この問題は都知事選の争点の一つで、都民もこれまで以上に「クリーン」な新知事を求めている。今回は、もちろんカネの問題ではないが、追及され「記憶にない」の対応は、都民に過去、2代続いた疑惑の知事を思い起こさせるかもしれない。


「病み上がり」の言葉に込められた「役立たず」「社会お荷物」というメッセージの毒に全く気づかず、それを人に投げつけることができるヒトは、よほど鈍感と言わざるを得ないでしょう。いや、気づいていないはずはない、その言葉が政敵を撃つにふさわしい攻撃力を備えた言葉だと知っているからこそ、街頭演説で勝ち誇って宣言したのでしょう。

でも、鳥越さんを撃つつもりのこの言葉が、すべてのがん患者を、そしてすべての闘病者を、冷たく嘲ったことにはお気づきにならなかったのかもしれませんね。

 鳥越氏 失礼で済まされますか。僕に対する問題じゃない。ガン・サバイバーは何十万、何百万といるんですよ。そういう人たちに「1回がんになったら、あなたはもう何もできないんだ」と決めつけるのは…。

小池氏 いや、そこまでは言ってないですよ。それを決めつけているのは鳥越さんでしょ。


ウマクかわしたおつもりかもしれませんが、いいえ、事実上、そこまで言っているんですよ!がんサバイバーの一人として、私もいたく傷つき、憤りをおさえかねているのですよ、小池サン。

どうもこの方がたは、いつも自分が強者、勝者の側にいるものだから、弱者の痛み、足蹴にされる側の傷を慮る想像力が欠如しておられる。何もかも、「これが選挙なんですよ」「これが政治なんですよ」「これが権力なんですよ」で片付けるおつもりらしい。


昨日は孫の保育園の「夕べのつどい」でした。

一番下の保育園児は、甚平さんを着せてもらってはしゃいでいます。中1生の兄に手を引かれて、保育園まで歩きます。







道ばたにベニシジミ。





空には赤とんぼ。



青空を舞う赤とんぼ posted by (C)kazg 

 



青空を舞う赤とんぼ posted by (C)kazg


年長組のおんなの子は、初めて浴衣を着て嬉しいです。台の上で太鼓をたたく出番がありました。

モノクロ処理をしてみました。



きょうはここまで。