選挙まっただなかです。
各種世論調査を見ると、前回参議院選挙に続いて、またまた、「自民党の一人勝ち」の雲行きとか。
ホントにそれでいいんですかね?


そんなことを考えながらの散歩中、こんなネタを思いつきました。
次の空蘭A,Bに、適切な漢字一文字を入れて故事成語を完成させなさい。



まず思いつく答えは、
A:令
B:改

「朝令暮改」ですね。

「朝礼暮会」と書いちゃ駄目ですよ。ミーティングじゃないんですから。


別解
A:令
B:変 
「朝令暮変」とも言います。

広辞苑には、
朝に政令を下して夕方それを改めかえること。
命令や方針がたえず改められてあてにならないこと。
朝改暮変。

とあります。

出典は 【漢書・食貨志】。

【本文】
勤苦如此、尚復水旱之災、急政暴賦、賦斂不時、朝令而暮改。

【書き下し】
勤苦(きんく)此(かく)のごとくなるに、尚(な)ほ復(ま)た水旱(すいかん)の災(わざはひ)あり、急政暴賦(きゅうせいぼうふ)、賦斂(ふれん)時ならず、朝(あした)に令(れい)して而(しか)も暮(くれ)に改(あらた)む。

【解釈】
(民百姓の暮らしの)つらさ苦しさはこのようであるのに、その上、水害や日照りによる被害がたび重なり、臨時の税が取り立てられ、朝一つのお触れ(法令)を出したかと思うと、夕方には改めるといった始末です。


中国は漢代の知恵袋晁錯(ちょうそ)が、文帝に提言した上奏文の一部だそうです。彼は農業を重んじる立場から、このように述べたといいます。

「貧困は作物の不足から生じるのであり、作物の不足は耕作をしないところから生じる。耕作をしなければ、民は定住せず、定住しなければ故郷を離れて家を軽んじる事になる。たとえ城壁を高くして堀を深くし、法を厳しくして重罰を科したとしても、民の流民化はとどまらない。
農民は、年がら年中働き続けなければならない上に、弔事や病気見舞いでの行き来などもあり、その暮らしぶりのつらさ苦しさはこのようであるのに、その上、水害や日照りによる被害がたび重なり、臨時の税が取り立てられ、朝一つのお触れ(法令)を出したかと思うと、夕方には改めるといった始末です。ーーー」

と論じて、役人や商人の思うがままの搾取を制限し、農民の生活を安定させるよう帝に提言しています。

かくのごとく、紀元前の昔から、「朝令暮改」は政治家のお家芸だったようです。
しかし、近代以降の民主主義・立憲主義の世の中では、不適格というしかありません。
でも、それが、歴代与党のお家芸でもあって、国民としては、はなはだ不本意かつ迷惑至極です。。
その「朝令暮改」を得意技とする歴代首相の面々が、一貫して継承してきた「政府見解」に、「集団的自衛権と憲法9条」の扱いがありました。
こちらの記事に、興味深い画像がありましたので、コピーさせていただきました。