今日の朝散歩のお供は、pentax ks-1+Kenko テレプラス1.5倍+SIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DG 。珍しく新品で買ったマクロレンズですが、私の使用法では帯に短しで、めったに出番がありません。Kenko テレプラスを装着することで、少し焦点距離(ワーキングディスタンス)を稼ごうと狙ってみたのです。


中望遠で風景写真を撮ることもできます(当たり前ですが)。




朝露を狙ってみます。




マクロ撮影のお遊びは、当ブログを始めたばかりの頃からの定番で、朝露の写真も性懲りもなく何度もアップしていますが、機材的には今日の組み合わせが相応の優位性を見せてくれます。


白玉か何ぞの露に朝日かな(2013-08-30)


果てなきマクロの珍冒険(2013-08-30)


葉月晦の薀蓄!!(2013-08-31)


今朝マクロレンズを持ち出した動機は,先日望遠レンズで写したイトトンボをマクロ撮影してみたいと考えたからでした。


少しだけトリミングしています。




恋の季節です。




そう言えば,以前、「二つ蜻蛉」の記事を何度か書きました。


一番古いのはこの記事でしょうか鏡花忌に二つ蜻蛉も艶めくや(2014-09-08)



先日、この記事で縷紅草(ルコウソウ)とおぼしき赤く可憐な花を話題にしたところ、 ふゆん様からいただいたコメントで、泉鏡花を思い出させていただきました。


鏡花が亡くなる2カ月前に「中央公論」に発表した「縷紅新草」」は、鏡花最後の作品=絶筆となりました。



縷紅新草



  • 出版社/メーカー:

  • 発売日: 2012/09/13

  • メディア: Kindle版


この「縷紅新草」という題名は、夏に小さな赤い花を咲かせる縷紅草に”新”を加えた鏡花の造語で、登場人物の儚い娘を連想させます。


「縷紅新草」は、こんな不思議な歌で始まります。


あれあれ見たか、
あれ見たか。
二つ蜻蛉(とんぼ)が草の葉に、
かやつり草に宿をかり、
人目しのぶと思えども、
羽はうすものかくされぬ、
すきや明石(あかし)に緋(ひ)ぢりめん、
肌のしろさも浅ましや、
白い絹地の赤蜻蛉。
雪にもみじとあざむけど、
世間稲妻、目が光る。
あれあれ見たか、
あれ見たか。


もと千五百石の武家の娘だった初路は、没落後親類に引き取られ、はんかち工場の「お針子」として働きますが、周囲からはその容姿と刺繍の腕を嫉妬されます。彼女が考案して海外でも評判の高かった「二つ蜻蛉」のデザインの刺繍を、男女の性にこと寄せてからかい、中傷するはやし唄まで、誰歌うともなく周囲に広がり、彼女をはやし立てるのです。純真な初路は、辱めに耐えられず、それを苦に自殺します、、、、。


この「二つ蜻蛉」のデザインは、あでやかな紅糸で刺繍されるアカトンボでしょうが、今日の散歩で見たのはギンヤンマの「二つ蜻蛉」でした。







今日はこれにて。