先日、岡山市と玉野市に接する児島湖の、堤防付近を歩いてみますと、こんな木の実がなっていました。



去年もぎ取って持ち帰っていたものが、外皮が落ちて堅い殻が残りました。

野生の胡桃です。
胡桃は,秋の季語ですが、未熟なまだ青いものを青胡桃といい、夏の季語だそうです。
「青胡桃雲にちかぢか学ぶ子等」 中村草田男『万緑』



広く食用に販売されているものは、栽培品種の「菓子グルミ」という品種だそうで、外殻が比較的柔らかくて、容易に割ることができます。この写真の胡桃は、殻が非常に固く、ハンマーでたたいても上手に割れず、一苦労です。日本に自生するのは、オニグルミとヒメグルミの2種類だそうですが、これは、オニグルミでしょうか?
クルミには、上質なポリフェノールが含まれるなど、アンチエイジ食品として注目されているとか。以前、ネット販売で、「ヒメグルミ」を取り寄せ購入したことがありました。小粒ながら濃厚な旨味が口に広がりますが、何しろ殻を割って白い実を取り出すのに大変苦労し、リピータ-にはならずじまいでした。
写真の胡桃は、食用に適するかの確信がもてませんので、まだ口にしていません。



さて、次の写真は、玉野市深山公園で、8/17に撮影したもの。

サワグルミ(沢胡桃)です。別名 カワグルミ、フジグルミ、ヤマギリとも言うそうで、世界一小さい実をつけるクルミ。直径1cm未満の実を、藤の花ような花序に、無数に実らせます。今年は、格別な酷暑のせいか、多少痛みが目立ちますが、30mのもなる高木に、たわわに花序が垂れ下がる様は、絵になります。残念ながらこの実は食用にはなりませんが、染料になるそうです。

本家の胡桃の方も、アクが強いので、草木染めに用いると、味わいのある色になるそうです。