昨日、九月七日は泉鏡花の忌日だそうです。

先日、この記事で縷紅草(ルコウソウ)とおぼしき赤く可憐な花を話題にしたところ、 ふゆん様からいただいたコメントで、泉鏡花を思い出させていただきました。

鏡花が亡くなる2カ月前に「中央公論」に発表した「縷紅新草」」は、鏡花最後の作品=絶筆となりました。

縷紅新草

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2012/09/13
  • メディア: Kindle版


泉鏡花集成〈9〉 (ちくま文庫)

  • 作者: 泉 鏡花
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1996/06
  • メディア: 文庫

 

この「縷紅新草」という題名は、夏に小さな赤い花を咲かせる縷紅草に”新”を加えた鏡花の造語で、登場人物の儚い娘を連想させます。

 「縷紅新草」は、こんな不思議な歌で始まります。

あれあれ見たか、

   あれ見たか。

二つ蜻蛉(とんぼ)が草の葉に、

かやつり草に宿をかり、

人目しのぶと思えども、

羽はうすものかくされぬ、

すきや明石(あかし)に緋(ひ)ぢりめん、

肌のしろさも浅ましや、

白い絹地の赤蜻蛉。

雪にもみじとあざむけど、

世間稲妻、目が光る。

  あれあれ見たか、

    あれ見たか。

 もと千五百石の武家の娘だった初路は、没落後親類に引き取られ、はんかち工場の「お針子」として働きますが、周囲からはその容姿と刺繍の腕を嫉妬されます。彼女が考案して海外でも評判の高かった「二つ蜻蛉」のデザインの刺繍を、男女の性にこと寄せてからかい、中傷するはやし唄まで、誰歌うともなく周囲に広がり、彼女をはやし立てるのです。純真な初路は、辱めに耐えられず、それを苦に自殺します、、、、。

 

この「二つ蜻蛉」のデザインは、あでやかな紅糸で刺繍されるアカトンボでしょうが、今日の散歩で見たのはギンヤンマの「二つ蜻蛉」でした。


 
 
 
 
 これは「一つ蜻蛉」
 
 
ほかにも蜻蛉いろいろ。 
 
 
 
 

 

 
ヒャクニチソウにとまるナミアゲハ
 
 
 
 
 
 
ニラの花に止まるベニシジミ
 
 
トノサマバッタ
 
 
朝顔
 
田園風景
 
 
萩の花
 

 
アオサギ

ここまでの使用カメラは、fuji ファインピクスs1。

昨日プランターに植えた野菜苗に防虫ネットをかけていましたら、幼いカナヘビが遊んでいました。

手元にあったカメラは、Olympus EP2+M.ZUIKO 40-150mm+kenkoクローズアップレンズno2。