「ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」 などという物言いが、世間で行き渡るようになったのはいつのことだったでしょうか?

 「お弁当のほう、温めますか」「1万円からお預かりします」など、ファミレスやコンビニなどでよく出会うこんな表現、「バイト敬語」というのだそうですね。

日経新聞web版「言葉オンライン」2015/2/4に興味深い記事がありました。

こうした表現、新聞の投書欄やコラムなどでたびたび批判の対象となりますが、「日本語の専門家の間にはこうした表現について「間違いとはいえない」という声があるようなのだ。」というのです。一部引用させていただきます。

日本フランチャイズチェーン協会の調査によると、ファミレスとコンビニの店舗数(直営店も含む)は90年代に急増しており、新聞紙上などでバイト敬
語が批判されるようになった時期と重なる。ファミレスやコンビニの急速な普及に伴って、仕事に不慣れな若いアルバイト店員が増え、接客の場面でこれらの表現が頻繁に使われるようになったと考えられるわけだ。

 「普段敬語を使い慣れない人は、初めて複雑な敬語を使わなければならない場面に直面
したとき、自分の敬語使用への不安から無難で失礼のないようにと考える傾向がうかがえる」(森山教授=引用者注:同志社女子大学森山由紀子教授)。そのため、敬語を過剰に使用したり従来とは違った
使い方をしたりするケースが増え、昔から存在していて必ずしも間違いとはいえない表現にまで批判が集まってしまったのではないだろうか。

「バイト敬語」への批判を受けて、店員の言葉遣いの再教育の動きもあると言います。