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今朝の三題噺 カラスウリ、ジョロウグモ、キョウチクトウの巻 [折々散歩]

その1
涼しいうちに散歩したくて、今朝は5時頃家を出発しました。
田園の朝焼けがきれいでした。

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昨日とは逆方向に歩いてみました。
というのも、先日、半田山植物園で、ヘビウリという植物を見ました。別名「毛烏瓜(けからすうり)」というそうで、カラスウリ属だそうです。実は特異な形状をしていますが、花はカラスウリにそっくりでした。真昼でしたので、半ばしぼんでいたのが残念でした。

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今朝は、満開のカラスウリの花を見たくて、目星をつけていた場所を訪ねてみたのです。
以前、この記事この記事、そして最近ではこの記事で書きました。
カラスウリの花は夜中に咲くといいますが、早朝なら大丈夫だろうと思ったのですが、残念、もうしぼんでしまっていました。

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これはニガウリです(汗)。
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その2
カラスウリつながりです。

 

落語に「明烏(あけがらす)」という演目があります。向屋の若旦那時次郎は、真面目で品行方正な若者。そのあまりの堅物ぶりを心配する父親は、町内の遊び人源兵衛と多助に、時次郎を吉原に連れて行くよう頼み見ますが、その次第は、、、、。いわゆる「廓噺(くるわばなし)」で、少々艶っぽく粋なお話です。
「廓」といえば、以前NHKで「歴史秘話ヒストリア花魁の真実」でも取り上げられ、いま木曜時代劇「吉原裏同心」の舞台となっている吉原がその代表でしょう。

廓噺には、ほかにも、「蛙の女郎買い」、「三枚起請」、「居残り佐平次」、「付き馬」、「錦の袈裟」、「富久」、「品川心中」など、有名なものが数々ありますが、「惚れて通えば千里も一里 長い田圃もひとまたぎ」(「蛙の女郎買い」)というほど、「郭」とはさぞや魅力的な場所であったのでしょう。
だが、その華やかな光の裏で、「苦界十年」の言葉の通り、借金のカタに少女たちを閉じこめ、強制労役を課す牢獄としての遊郭のリアルは、悲惨そのものです。

地下鉄(東京メトロ)「三輪駅」近くの「浄閑寺」は、『生まれては苦界、死しては浄閑寺』と詠まれ、遊女の投げ込み寺として知られています。
「浄閑寺』ホームページに、こんな記載がありました。

浄閑寺は安政2年(1855)の大地震の際にたくさんの新吉原の遊女が投げ込むように葬られたことから「投込寺」と呼ばれるようになった。花又花酔の川柳に、「生まれては苦界、死しては浄閑寺」と詠まれ、新吉原総霊塔が建立された。
檀徒のほかに、遊女やその子供の名前を記した、寛保3年(1743)から大正15年(1926)にいたる、慈十冊の過去帳が現存する。
遊女の暗く悲しい生涯に思いをはせて、作家永井荷風はしばしば当寺を訪れている。「今の世のわかき人々」にはじまる荷風の詩碑は、このような縁でここに建てられたものである。


樋口一葉「たけくらべ」の美登利も、14歳で自己の運命を自覚しなければなりませんでした。


一葉の「たけくらべ」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編 (角川文庫ソフィア)

一葉の「たけくらべ」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編 (角川文庫ソフィア)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2005/04/23
  • メディア: 文庫

にごりえ・たけくらべ (岩波文庫)

にごりえ・たけくらべ (岩波文庫)

  • 作者: 樋口 一葉
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1999/05/17
  • メディア: 文庫






  • 抒情を秘めた擬古文で書かれた「たけくらべ」は、切ない哀感蛾漂うものの、ロマンチックで読後感はさわやかです。
  • 現実の遊郭の娘たちのドラマは、これらの書にリアリティを持って描かれています。


  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日 (朝日文庫)

    吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日 (朝日文庫)

    • 作者: 森 光子
    • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
    • 発売日: 2010/01/08
    • メディア: 文庫



  • 春駒日記 吉原花魁の日々 (朝日文庫)

    春駒日記 吉原花魁の日々 (朝日文庫)

    • 作者: 森 光子
    • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
    • 発売日: 2010/11/05
    • メディア: 文庫

    吉原はこんな所でございました 廓の女たちの昭和史 (ちくま文庫)

    吉原はこんな所でございました 廓の女たちの昭和史 (ちくま文庫)

    • 作者: 福田 利子
    • 出版社/メーカー: 筑摩書房
    • 発売日: 2010/10/08
    • メディア: 文庫
    煎じ詰めれば、遊郭とは、金銭でしばり、お上公認で売春を行わせる施設でしたが、金銭の束縛に加えて、軍や官憲のちからを背景に、より過酷な境遇に追いやられた「従軍慰安婦」について、hatenakeywaor
    d
    ではこう書いてあります。
    従軍慰安婦(Jugun ianfu)」とは、1932年の第一次上海事変から1945年の敗戦までの期間に、日本、植民地、占領地から、日本陸海軍が設置し管理した「慰安所(買 売春施設)」に集められ、軍人・軍属の性の相手をさせられた(未成年者を含む)女性たちのことです。枠内の背景色をラベンダーに設定
    この問題について、美輪明宏さんがここここで発言しておられることに、共感を覚えます。
  • それにひきかえ、『従軍慰安婦』はなかった」とか、「慰安婦の待遇は良かった」、「強制はなかった」、「軍や政府は無関係」などと強弁して、国際的にはcomfort woman、sex slave、sexual slavery(性的奴隷性的奴隷状態)とみなされるべき彼女らへの加害責任を免れようとするヒトたちの言説は、みっともない限りです。
  • 法政大学大原社会問題研究所教授・所長の五十嵐仁さんは、ご自身のブログで、週刊朝日2/14付に掲載された籾井NH会長発言にかんするインタビュー記事を紹介し、次のように付け加えておられます。
  • 籾井さんの記者会見での慰安婦発言を弁護したのが、突然辞任し出直し選挙を発表して顰蹙を買っている橋下大阪市長です。橋下さんは「籾井さんが言っている事はまさに正論」「僕が言い続けてきたことと全く一緒です」と理解を示していました。
     この籾井さんを会長に選んだ一人が経営委員の百田尚樹さんですが、百田さんは2月3日、都知事選に立候補した田母神候補の応援演説に立ち、南京大虐殺を定する持論を展開したうえで、「宣戦布告なしに戦争したと日本は責められますが、20世紀においての戦争で、宣戦布告があってなされた戦争はほとんどない」と、「みんなやってるから、僕は悪くない」と言わんばかりの「子供っぽい言い訳」をしています。
     この百田さんをNHKの経営委員として送り込んだのが安倍さんでした。そして、「私の国家観や歴史認識は安倍首相と同じだ」「戦後レジュームからの脱却を目指すもので全く違和感はない」「集団的自衛権も素晴らしいことだ」と言っているのが、田母神さんなのです。
     つまり、籾井、橋下、百田、安倍、田母神らの人々は、全て同類項で「同じ穴のムジナ」にほかなりません。いわば「安倍一族」のお仲間だということになります。
     

 

ははあ、なるほど、そういうことでしたか。腑に落ちはしましたが、けっして愉快ではありません。

今朝の散歩で見たジョロウグモから、話題はとりとめもなく広がってしまいました。オソマツ。

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ところで、ジョロウグモについては以前、この記事で話題にしました。

「女郎蜘蛛」 と漢字で書き、その派手な姿から「女郎」を連想して名づけられたとする通説とともに、「上臈蜘蛛」書いて、と身分の高い女官の上臈(ジョウロウ)になぞらえた賞賛の名付けとも言われているそうです。 「絡新婦」の漢字が当てられることもあります。

京極夏彦の「百鬼夜行シリーズ」に、この作品があります。

文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)

文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)

  • 作者: 京極 夏彦
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2002/09/05
  • メディア: 文庫

絡新婦の理 (講談社ノベルス)

絡新婦の理 (講談社ノベルス)

  • 作者: 京極 夏彦
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1996/11/05
  • メディア: 新書

 付録、よくある漢字読みテストの問題です。

「女郎花」は?

秋の野に 咲きたる花を  指折り(およびをり) かき数ふれば  七種(ななくさ)の花
萩の花 尾花葛花 撫子の花  女郎花 また藤袴 朝貌(あさがお)の花   
万葉集   山上憶良
「女郎花」はおみなえし。ちなみに、尾花はススキ、朝貌は、今日の朝顔ではなく、桔梗をさしたようです。
 
  
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三題噺の予定でしたが、ここで電池切れ。

残りはまた次回とします。重ね重ね、オソマツでした。




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コメント 2

なんだかなぁ〜!! 横 濱男

朝焼けの雲が素晴らしいですね。
蜘蛛にもビックリですが。。(^_^)

by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2014-08-01 21:22) 

kazg

なんだかなぁ〜!! 横 濱男 様
お天気が崩れる前触れだったのでしょうか?刻々と眺めが変わって、飽きませんでした。
by kazg (2014-08-02 08:21) 

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