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三題噺のつづきの巻 [折々散歩]

三題噺を展開する予定で大見得を切った昨日のブログでしたが、とりとめもなく風呂敷が広がり、収拾がつかなくなって、敢えなく尻切れトンボと相成りました。
午後からは、孫たちとのデートもありましたし。

昨日のブログタイトルでは、キョウチクトウの名が出ていましたが、この話題は後回しにしまして、今日のお題も『瓜』の話と参ります。
早口言葉の代表作に、「瓜売りが瓜売りに来て(瓜)売り残し 売り売り帰る瓜売りの声」というのがありましたね。他のものに比べて、舌を噛みそうなもどかしさはあまりなく、言葉遊びのおもしろさが面白くて好まれるものの一つでしょう。
私のかつてのリハビリメニューには、これはありませんでした。
発声練習定番の『あめんぼの歌』(北原白秋)や、『お祭り』(同じく北原白秋)には、お世話になりました。

『あめんぼの歌』
水馬赤いなあいうえお   
あめんぼあかいなあいうえお

浮藻に小蝦も泳いでる   
うきもにこえびもおよいでる

柿の木栗の木かきくけこ   
かきのきくりのきかきくけこ

啄木鳥こつこつ枯れ欅   
きつつきこつこつかれけやき

大角豆に酢をかけさしすせそ  
ささげにすをかけさしすせそ

その魚浅瀬で刺しました   
そのうをあさせでさしました

立ちましょ喇叭でたちつてと   
たちましょらっぱでたちつてと

トテトテタッタと飛び立った   
とてとてたったととびたった

蛞蝓のろのろなにぬねの  
なめくじのろのろなにぬねの

納戸にぬめってなにねばる   
なんどにぬめってなにねばる

鳩ポッポほろほろはひふへほ   
はとぽっぽほろほろはひふへほ

日向のお部屋にゃ笛を吹く   
ひなたのおへやにゃふえをふく

蝸牛ネジ巻まみむめも   
まいまいねじまきまみむめも

梅の実落ちても見もしまい   
うめのみおちてもみもしまい

焼栗ゆで栗やいゆえよ   
やきぐりゆでぐりやいゆえよ

山田に灯のつくよいの家  
やまだにひのつくよいのいえ

雷鳥寒かろらりるれろ   
らいちょうさむかろらりるれろ

蓮花が咲いたら瑠璃の鳥   
れんげがさいたらるりのとり

わいわいわっしょいわゐうゑを   
わいわいわっしょいわゐうゑを

植木屋井戸換へお祭りだ   
うえきやいどがえおまつりだ


『お祭り』

  わつしよい わつしよい
  わつしよい わつしよい
  祭だ 祭だ
  背中に花笠
  胸には腹掛
  向ふ鉢巻 そろひの半被で
  わつしよい わつしよい

  わつしよい わつしよい
  わつしよい わつしよい
  神輿だ 神輿だ
  神輿のお練だ
  山椒は粒でも ピリツと辛いぞ
  これでも勇みの山王の氏子だ
  わつしよい わつしよい

  わつしよい わつしよい
  わつしよい わつしよい
  眞赤だ 眞赤だ 夕焼小焼だ
  しつかり擔だ
  明日も天氣だ
  そら 揉め 揉め 揉め
  わつしよい わつしよい

  わつしよい わつしよい
  わつしよい わつしよい
  俺らの神輿だ 死んでも離すな
  泣蟲やすつ飛べ 差上げて廻した
  揉め 揉め 揉め 揉め
  わつしよい わつしよい

  わつしよい わつしよい
  わつしよい わつしよい
  廻すぞ 廻すぞ
  金魚屋も逃げろ 鬼灯屋も逃げろ
  ぶつかつたつても知らぬぞ
  そら退け 退け 退け
  わつしよい わつしよい

  わつしよい わつしよい
  わつしよい わつしよい
  子供の祭だ 祭だ 祭だ
  提灯點けろ
  御神燈献げろ
  十五夜お月樣まんまるだ
  わつしよい わつしよい

  わつしよい わつしよい
  わつしよい わつしよい
  あの聲何處だ
  あの笛何だ
  あつちも祭だ こつちも祭だ
  そら 揉め 揉め 揉め
  わつしよい わつしよい

  わつしよい わつしよい
  わつしよい わつしよい
  祭だ 祭だ
  山王の祭だ 子供の祭だ
  お月樣紅いぞ 御神燈も紅いぞ
  そら 揉め 揉め 揉め
  わつしよい わつしよい

  わつしよい わつしよい
  わつしよい わつしよい


また脱線です。
話を戻します。

さて、「瓜売り」が売っていた瓜はどんな種類でしょうかね?

また、狂言の演目に「瓜盗人」というのがありますが、その「瓜」もどのような瓜でしたか?

以前、山上憶良の「瓜食めば子ども思ほゆ」の歌を紹介しましたが、この時代から瓜は高級食材だったのでしょうか。

一説によると、信長、秀吉らも瓜をめでたそうですし、江戸時代に人気があったのは、甜瓜(あまうり)と呼ばれる真桑瓜(まくわうり)のことだそうですね。

去年この記事で掲載しましたモノクロ写真が、どうも在来品種のマクワウリの仲間ではないかと思うのですが、何しろ、畑に落ちていたと思われる種から自然に生えたものですので、自信はありません。お盆の頃に、黄金色に熟れることからお供え物としても重宝される金瓜(キンウリ)という品種が、あっさりすっきりした甘さが好ましいし、それなりに孫たちの評判も良いのでで、栽培してみることが多いのですが、今年はどうやら苗の段階で枯れて、失敗したようです。

 こうしたマクワウリ系の在来品種は、果物店やスーパーマーケットに出回ることも少なく、売れ行きもイマイチというところで、やはりメロンの人気には適わないようです。

 孫たちも、これには目がありません。

_K529845_R.JPG

 

 キュウリは胡瓜と書くとおり、「胡」伝来の瓜を意味します。)は、かつて漢民族が、中国北部や西部の異民族をさして呼んだ言葉です。

「胡」 は、「夷」「戎」「蛮」「狄」などと同様に、「えびす」と訓読みします。ほかにも、蛭子蝦夷恵比須恵比寿恵美須と表記され、七福神の「えべっさん」、ビールの商標、東京山手線の駅名(これもビール会社の出荷専用貨物駅として作られたためだそうです)、さらには全国各地にある「えびす神社」とも因縁があるようです。

もとをただせば、 中華思想に立って、周縁の異民族を、「東夷(とうい)」「西戎(せいじゅう)」「南蛮(なんばん)」「北狄(ほくてき)
と呼び、「野蛮人」として扱ってきたことによります。

「胡」は古くは、「北狄(ほくてき)」 すなわち内モンゴル北方異民族をさしていましたが、やがて、匈奴(モンゴル高原を中心に勢力を強めた遊牧民族)をさすことも多くなり、のちに、シルクロードの往来が活発になると「西胡」、つまり、西方のペルシャ系民族をさすことが多くなったそうです。

ウィキペディアに紹介してあるこれらのものは、いずれもシルクロード経由で伝わった

ところで、日本では、大伴弟麻呂、坂上田村麻呂をはじめとして、のちは徳川の代々の将軍様まで、「征夷大将軍」に任ぜられたわけですが、「征夷」すなわち都から見た「夷」(えびす、えみし)=異民族、まつろわぬ勢力を平らげるための役目という命名でした。江戸末期の「尊皇攘夷」論もまた、外国人を「野蛮人」に見立てて排斥しようという趣旨でしたね。

我が家のキュウリは、日に焼けてひからびてしまいましたが、隣人、友人の方々から、とれたてのキュウリを、たくさんいただきます。

キュウリにせよ、トマトにせよ、とれたて丸かじりの醍醐味を知った孫たちは、グルメなことです。

 
 カボチャは漢字で南瓜です。
原産は南北アメリカ大陸だそうですが、日本へは、 ポルトガル人が「カンボジア」の産物として日本に伝えたことから、訛って「カボチャ」と呼ばれるようになったようです。
ほかに「南京(ナンキン)」「唐茄子(トウナス)」などの別名がありますが、どちらも中国を経由して移送されたことによります。
 
_K529852_R.JPG
 
落語の「唐茄子屋」を聞いて、唐茄子とは何かわからずにいました。重そうな食材だという所までは想像できるのですが、決め手がなくてあやふやなイメージで聞いておりました。
上方落語では、
「南京屋政談」、「南京政談」と呼ぶそうです。

最後はスイカ。西瓜と書きます。水瓜と書き間違える小学生はいませんか?
確かにwatermelonを和訳すれば、 水瓜になるかもしれませんがね。
熱帯アフリカ原産で、西域(玉門関,陽関より西の辺境の地。だいたいトルキスタンあたりをさす)から中国に伝わったことから「西瓜」と名
けられたそうです。
 
 
 
 
_K529840_R.JPG
 
 
有名な「食べ合わせ」のコンビに、「西瓜と天ぷら」「鰻と梅干し」などがあります。「鰻と西瓜」というのもあるそうです。
 「鰻と梅干し」は、どちらも食欲を増進し、食べ過ぎを招くから、とか、鰻が傷んでいても梅干しの酸っぱさが味の変化を鈍らせるとかなどの説は、少々説得力に乏しい感じがします。
西瓜は、高血圧や動脈硬化の予防に効果があるという「シトルリン」を含み、リコピン、カリウム等のビタミンやミネラル、食物繊維なども豊富に含んでいて、美味しいだけでなく健康にも良い食べ物のようです。水分が多く、身体を冷やす食べ物ですので、胃腸が弱っているときには食べ過ぎに注意が必要ですし、 「天ぷら」や「鰻」など、脂っこい食べ物との食べ合わせには、注意が必要かも知れません。
さて、この日の記事の鰻ネタの続編ですが、「鰻の蒲焼き」をなぜ蒲焼きというか、というお話。
 蒲焼きの「蒲」は、植物の「ガマ」のことだそうです。
神話に登場する「因幡の白ウサギ」で、大国主命が、傷ついた白ウサギに「今すぐ真水で体を洗い、その水門のの穂をとって敷き、その上を転がって花粉をつければ、皮膚の傷は癒えるだろう』」と教えた「蒲の穂」は、こんな姿をしています。
_K529768_R.JPG
これが、鰻を丸焼きした姿に似ていることから、「がまやき」が転じて「かばやき」になったとか。
現在の蒲焼きは、関東は背開き、関西は腹開きの違いはあるものの、いずれも鰻を開いてたれをつけて焼くのがセオリーですが、この調理法が定着するのは江戸時代の後半だそうで、江戸初期は、江戸開発時の干拓地で捕れた鰻を、ぶつ切りにして串に刺し、焼いただけの屋台料理だったそうです。
串に刺した切り身の鰻を焼いたものが、この蒲の穂の姿に似ているというのですが、、、そういえばそうかも、、、、。
 
 

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johncomeback

今日、県内の道の駅で懐かしいプリンスメロン発見。
勿論、購入しました(^▽^)/
by johncomeback (2014-08-02 22:29) 

kazg

johncomeback 様
旬の時期の熟したメロンは格別ですね。プリンスメロンは、ほどほどにリーズナブルで、かつ贅沢な食べ物でした、、、。
by kazg (2014-08-03 08:03) 

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