秋たけて灯台のもとなほ暗し [今日の「これなあに」?]
「灯台もと暗し」ということわざを、過去のブログでも話題にしました。
灯台もと暗きを知る散歩かな
またまた、灯台もと暗しの話題です。
最近、訪問させていただいたブログのいくつかに、ホトトギスの花のお写真を掲載しておられるのを、拝見しました。ブログを始めたばかりの頃、山道で、初めてホトトギスの花を見て、鳥のホトトギスと、小説の「不如帰」と、正岡子規の俳号と、雑誌の「ホトトギス」との話題をちゃんぽんにして、こんな記事を書いたことがありました。
今日も「これなあに?」
その時は、図鑑やネットで調べてようやく「ホトトギス」の花の名を知った次第でしたが、またまた「灯台もと暗し」というのは、先日、故郷の実家へ塀ったら、庭にこの花が咲いていたのです。
父に「ホトトギス」が植えてあるのかと聞くと、そうだといいます。ナンだ、毎年咲いていただろうに、気づかずにいたのでしょうか。うかつなことです。
柿がよく熟しています。
「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」は、正岡子規の有名な句で明治28年の作。
子規の俳号については前述ブログ記事で、こんなことを書きました。
「子規」は、近代俳句の創始者で、近代短歌の草分けでもあった正岡子規の俳号でした。彼が、ホトトギスを意味する「子規」を俳号としたのは、肺結核で喀血した彼が、血を吐きながらも歌い続けようする自負を、「鳴いて血を吐く ホトトギス」と重ね合わせたからです。ホトトギスは口の中が赤く、鳴くと血を吐いているように見えるため、この俚諺がうまれました。 |
子規の明治25年の作にこんな句があります。
藤袴笠は何笠桔梗笠
実家の庭にこの花が咲きかけていました。
庭にフジバカマがあるのか?と聞くと、あるといいます。なんだ、遠く出かけなくても、手近で見られた事に気づきました。
夏目漱石が子規の親友であったこと、子規から俳句の手ほどきを受けたことは、よく知られています。その漱石を師と仰いだ芥川龍之介に、この句があります。
青蛙おのれもペンキぬりたてか
庭木の高みに、アマガエルがいました。何を考えているのでしょう?
カエルがいるからには、この御仁も、、、。
「穴惑い」という季語があることは、この記事でも話題にしました。
龍ノ口 蛇・猪・蜂の穴惑ひ
まだまだ暖かい(暑い?)ので、地上を闊歩していても不思議はないでしょうかね。
今日の附録。
バッタ?キリギリス?ヤブキリでしょうか?自動車の屋根で遊んでいました。
今日はここまでです。
2015-10-08 22:18
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コメント(8)
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ホトトギスの花 私もブログで教わりました。
山道で見かけ、写真に撮ったのです。
きっと忘れるかもしれませんが、ホトトギスの口の中が赤く
それで子規と名前を付けたとは・・・
子規とホトトギスがつながりました。肺結核で吐血した方なんですね
by majyo (2015-10-09 18:57)
闘病生活七年間、享年34歳。若いですね。
無意識に、相当な年配との印象を持っていましたが。
by kazg (2015-10-09 20:56)
我が家では白色の花を咲かせています。
子規はヘチマの水を薬にしてたそうで
” をととひの へちまのみずを とらざりき ” と詠んだ句もあると。
by えんや (2015-10-09 21:26)
秋深し
柿が熟してくるとそんな言葉に急かされてしまいそうです。
上の仙人のようなカエル、いいですねぇ。
こんなカエルとお友達になりたいわぁ(笑)
by 新介 (2015-10-09 21:35)
えんや様
ヘチマの水は、痰切りの薬だったそうですね。
死の前日に作った、三句の一つで、これらが彼の絶筆となったといいます。
”痰一斗糸瓜の水も間に合はず ”
大変な苦しみだったようです。でも、それを突き放して客観視しているところが、クールで、かつ凄絶と思えます。
by kazg (2015-10-09 21:38)
新介様
> 上の仙人のようなカエル
本当に、無我、無欲で、悟りの境地に近い様子です(笑)。
> こんなカエルとお友達になりたいわぁ(笑)
今度お会いした時には、ご紹介しておきます(笑)
by kazg (2015-10-09 21:53)
ホトトギスも子規もカエルも…みな奥が深いですねー
ただ、ただ、感心・・・・・
by momotaro (2015-10-12 21:23)
momotaro様
いえ、いえ、とってつけたこじつけ談義です(汗)
by kazg (2015-10-13 07:29)