野の花や名は知らねども美しき

万葉集の巻頭の歌は、雄略天皇のこの作品です。

こ（籠）もよ　み籠持ち　ふくし（堀串）もよ　みぶくし（堀串）持ち　この丘に　菜つます兒　家聞かな　告らさね　そらみつ　大和の國は　おしなべて　われこそ居れ　しきなべて　われこそま（座）せ　　われこそは　の（告）らめ　家をも名をも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　雄略天皇　巻１　１

【解釈】
　
籠（かご）も、立派な籠を持ち、へらも立派なへらを持って、この丘で菜を摘んでおられるおとめよ　オウチはどこですか、私にお教えくだされ、お名前はいかに?　私に名乗られよ。
この大和の国は、すっかり私が治めているのですぞ、その端から端まですべて私が治めているのですぞ。この私の方から打ち明けましょう、家をも名をも。

求婚の歌だそうです。大らかで奔放な呼びかけが、微笑ましく感じられます。
さて、この歌も、「名前」、「名乗り」の重要性を改めて想起させます。

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きょう、ふとした際に、こんな詩を見つけました。


「存在」　　川崎　洋


「魚」と言うな
シビレエイと言えブリと言え
「樹木」と言うな
樫の木と言え橡（とち）の木と言え
「鳥」と言うな
百舌鳥（もず）と言え頬白（ほおじろ）と言え
「花」と言うな
すずらんと言え鬼ゆりと言え

さらでだに

「二人死亡」と言うな
太郎と花子が死んだ　と言え

※『ほほえみ には ほほえみ』（童話屋1998年刊）より

以前にも読んだことがあったでしょうが、すっかりわすれていました。

私の「お名前は？」シリーズで、真っ先に取り上げるべきだったでしょうに。

 

今日の写真は、身近なところで咲いている花たち。

　「家聞かな　告らさね」

わすれな草によく似ているといつも思います。 ただ、遙かに小作りで、控えめです。「キュウリ草」でしたっけ？

 「ノヂシャ」ですか？

 

 

造成地などでよく繁殖しています。外来種ですよね？

 

これは、いつの間にか我が家の庭に定着した「ツルニチニチソウ」。

 

 

 

我が家の真ん前の道路端に、アスファルトの割れ目に根を張って毎年花を咲かせるスミレです。

 

 

 

 この色のものも並んで生えています。

「ツマグロヒョウモン」の食草なので、ここに卵が産み付けられていて、やがて幼虫が育ちますが、旺盛な食欲のために、すぐに葉が食い尽くされて、 生まれた幼虫を養うには量が足りません。

 

 パンジーを多めに植えてみましたが、果たして「ツマグロヒョウモン」の食糧（代用食）は足りるでしょうか？

100円ショップで買った種を中心に、育てた苗ですので、少々地味ですが。

 

 

 

 

路傍に咲く「ヤグルマソウ」。毎年、目を楽しませてくれます。

 これは、庭のアケビ（ミツバアケビ？）の花。

 

 

明日は、夜まで予定が入りますので、ブログ更新はお休みします。

コメント 2

マクロレンズ持って出かけたくなりました(*ﾟ▽ﾟ)ﾉ
by johncomeback (2014-04-19 07:24) 

johncomeback様
はい。その日の気分で、マクロレンズ持って出かけると、結構楽しめますね。
by kazg (2014-04-19 16:49)