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剥がれ落つる記憶の欠片エゴの花 [折々散歩]

昨日は朝7時前に家を出て、田舎の両親の元へ向かいました。少しでも涼しいうちに、草刈り作業を済ませたいと思ったからですが、途中朝の通勤渋滞に引っかかって、意外に手間取り、到着は9時を過ぎました。すでに日射しはなかなかの強さで、わずかの作業時間なのに汗が噴き出します。
昼食を済ませ、新タマネギや、ソラマメ、グリーンピースなど採れたての野菜類をお土産に、缶ビールも持たせてもらって帰りました。
帰り道、ママからのメールで、保育園への迎えを頼まれましたので、5時には帰り着きたいところですが、途中寄ってみたいところがありました。
先日の記事これだけは忘れない、の巻で「最近のNHKニュースで「岡山県自然保護センター(和気町)」で今年もハッチョウトンボが舞い始めたという報道があった」と話題にした「岡山県自然保護センター(和気町)」です。
この記事猛暑の「虫の原っぱ」でハッチョウトンボに会う、の巻のとおり、去年は7月に、ここでハッチョウトンボを撮影しています。
帰りの時間が縛られていますから、ゆっくりはできません。ごくごくハイスピードで、最寄りの道をせかせかと歩いてみました。
入り口にこんな鳥がいました。





本物のヤマセミにお目にかかったことがありません。
この公園にも棲んでいるそうなのですが、、見つけられません。
以前もここに模型が飾ってありましたが、どうやら新しいものに交換されているように見受けます。
ハッチョウトンボ観察の本命の「湿性植物園」もちょっと遠いのでスルーして、去年と同じ「虫の原っぱ」をたずねてみましたが、残念ながら目当てのハッチョウトンボを見つけることはできませんでした。
他に幾種かのトンボを写して帰りましたが今日の記事では割愛します。
きょうの話題はこちら。

IMGP29661.jpg

先日の記事で、このチョウをイチモンジチョウかアサマイチモンジか?と悩んでいましたら、早速、Enrique様が、「前翅のつけ根側の白点がはっきり写っていますので,アサマイチモンジです」と教えとくださいました。いつものことながらありがとうございます。確かに図鑑などには、この白点について指摘してありますが、まったくそこに注意が及びません。
実は昨日、「虫の原っぱ」で撮影したこのチョウも、アサマイチモンジということでよろしいでしょうか?








それではこのチョウは?

一所懸命、図鑑を調べましたが、まったく埒があきません。
たまたま、過去の記事をみていて、やはり「虫の原っぱ」でこのチョウをイチモンジチョウ撮影していたことに気づきました。
名にし負う虫の原っぱ虫三昧
しかも,去年の夏のこの記事では、
サトキマダラヒカゲは海峡を越えるか、の巻
やはり、 Enrique様から、コメントをいただき「私が子供時代はサトキマダラヒカゲとヤマキマダラヒカゲは同一種とみなされていて,単にキマダラヒカゲと言われていました。それだけに区別は大変ですが,サトで間違いないと思います。」と教えていただいていたことを、やっと思い出しました。

見上げると、、鶴です。

実はこの「自然保護センター」は、丹頂鶴の飼育では全国有数の施設です。
5月12日(木)にメスのタンチョウのユリが40歳の誕生日を祝ったとTVニュースが伝えていました。ユリは昭和52年5月12日生まれ、岡山県では初めて40歳を迎えるタンチョウで、国内2位の長寿だそうです。
詳しくはこちら。
↓ユリのお話(平成29年.1月号 センターだよりより)
「長寿の祝い」.pdf
この日も鶴の鳴き声がしきりに聞こえていましたが、時間の関係でスルー。
鶴は先年亀は万年と申しますが、池に亀がいました。日本中特定外来種のミシシッピアカミミガメが席巻しています。ところが、本当に久しぶりに、在来種の亀を見たのでした。

この亀はイシガメ?クサガメ?いろいろ悩んでおりましたが、古い記事にこんなことを書いていたとを「発見」しました』。
卯の花を簪にアジアイトトンボ

 「自然保護センターの」山の側の道縁に、一休みしていました。産卵のために池から登ってきたようです。通りかかった職員の方、もっともっと山道の高いところに登って産卵するでしょう。卵は、イタチや。蛇や、烏に食われてしまうことが多いです。と教えてくださいました。
「でも、この亀は臭いからきらい」と、正直に付け加えて、、、。

私も、近寄って嗅いでみようとは思いませんでしたが、子どもの頃の記憶では、イシガメ(石亀)にくらべて、クサガメ(臭亀)は、子ども達の間でも人気がなかったことを覚えています。今では、外来のミドリガメの方が優勢になっていますが、私の子ども時代にはミドリガメなどいませんでした。

通りかかった年配の自然愛好家の方が(退院されて一週間足らずだそうで、杖をついてゆっくり歩いておられましたが)、「ペットショップで、売り上げた外来種は、必ず一件一件、買い手の登録をして、常に定期的に存在確認をすべきだ。飼えなくなって、川や池ににがすようなことのないように。」と、意気軒昂におっしゃっていました。まったくそうですね、とうなずくばかりでした。

記憶が次々と剥落していくことを、日々実感しています。
先日は、ある場所でお会いして、懐かしく挨拶を交わしたたごく親しい先輩のお名前がとっさに思い出せませんでした。とっさに思い出せなかったばかりか、そのあと何日も何日も思い出せず、数日後にふと思い出すことができました。こんなことがしばしばあります。年賀状の返信に「あなたはどなたでしたか?」「思い出せません」などという一言をいただき、当惑したことが幾度かありましたが、今では、その境地がよく理解できる気がします。
中島敦の『山月記』の一節に、虎に変身する李徴(りちょう)がこう嘆く場面があります。

今少してば、おれの中の人間の心は、獣としての習慣の中にすっかりうもれて消えてしまうだろう。ちょうど、古い宮殿のいしずえが次第に土砂に埋没するように。そうすれば、しまいに己は自分の過去を忘れ果て、一匹の虎として狂い廻り、今日のように途で君と出会っても故人ともと認めることなく、君を裂きくろうて何の悔も感じないだろう。 
一体、獣でも人間でも、もとは何かほかのものだったんだろう。初めはそれを憶えているが、次第に忘れて了い、初めから今の形のものだったと思い込んでいるのではないか? いや、そんな事はどうでもいい。己の中の人間の心がすっかり消えて了えば、恐らく、その方が、己はしあわせになれるだろう。だのに、己の中の人間は、その事を、この上なく恐しく感じているのだ。ああ、全く、どんなに、恐しく、かなしく、切なく思っているだろう! 己が人間だった記憶のなくなることを。この気持は誰にも分らない。誰にも分らない。己と同じ身の上に成った者でなければ。

日々、自分のなかの記憶が剥落していき、ついには自分が自分であった記憶さえ消失してしまう、、、恐ろしい予感ではありませんか。
私は、10数年前、脳幹近くに未破裂動脈瘤が肥大しつつある頃、生命活動そのものが日々衰退していく将来を予感しておびえたことがありましたが、奇跡的に健康を取り戻したいま、この記憶力の衰退、記憶の剥落という恐怖を、半ば本気、半ば冗談で、味わっているこの頃です。

この花も、確かに見覚えはあり、名前を調べた覚えはあるのに思い出せません。







掲示板を見てやっと思い出しました。
これはヤマボウシ、覚えていますとも。

これは、えーと。エゴノキ。いつも忘れて思い出せないのですが、「気分勝手」な木というヒントで、思い出すことにしています、





そしてこれは?ガマズミと表示板がありました。秋になると真っ赤に熟す、あれですね。

この可憐な花。図鑑で調べなきゃと思いながら帰りました。









手間がかかりました。
やはりこれしか思い当たるものがありません。
この記事に登場するシラン(紫蘭)でしょうか?
お名前は?しらん!
下の記事の花も、同じ場所で写したのでした。忘れてました。
卯の花を簪にアジアイトトンボ

ところで今日は、朝から雨でした。
散歩に出かける気力も沸かず、パソコン仕事をふたつほど仕上げた後、いつものかかりつけ医に血圧のお薬をもらいに行きました。お昼まで少し時間があるので、ちょっと足を伸ばして深山公園へ行ってみました。雨が少し上がってい手、雨上がりのいい雰囲気でした。ウグイス、ホトトギス、キビタキの声がよく聞こえ、キビタキは姿もはっきり見えたのに、カメラを構えてまごまごするうちに撮り逃がしてしまいました。
ヤマボウシの高木が、今年も見事に花盛りでした。









そしてこれも、、エゴノキです。





全体像です。

足下に花びらが一杯散り敷いています、。



この花びらの一枚一枚が、剥がれ落ちていく記憶のかけらであるような錯覚とともに、名状しがたい愛惜を覚えました。

しかし、昨日、衆院本会議で暗黒政治の再来に道を開く「共謀罪」を強行した、自民・公明・維新という名前は決して忘れないし、アベシンゾーというソーリの名前も忘れることはないでしょう。(時々ナカソネヤスヒロという名前と混同してしまうことがありますが)
敬愛するA先輩が、採決強行直後、FBにこう投稿しておられました。
 共謀罪衆議院通過!!
この日、この時間、この時の内閣、最悪の内閣最低の首相であった事、それに加担した政党を一生忘れない!!
怒りを込めて!
まったく同感です。

今日はここまで。

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コメント 4

majyo

イチモンジチョウ 私も撮りましたよ。皆様に教えて頂きました。
小さいですね。
エゴノキは公園にあり、花びらが落ちているので気がつきます
紫はシランではないでしょうか、畑にありますし、株分けしました。
共謀罪の採決は本当に悔しかった。維新の若いのの言うことに
お前は何をわかっているのだ!そう思いましたよ
by majyo (2017-05-25 19:49) 

momotaro

もともと大した記憶力ではありませんが、さらに減退していく不安、文末の怒り、同感です!
by momotaro (2017-05-26 03:30) 

kazg

majyo様
エゴノキ今が盛りですね。樹全体に白い花が一面のさいて、見事です。
紫は、シランのようですね。花壇にでもあれば疑いなくそう思うところでしたが、自然の草原の中に自生して咲いているのを見ると、希少な山野草かと錯覚します。変な心理ですね。
「維新の若いの」、イケメンと評する向きもある(?)ようですが、ま、主観と個人の趣味ですから、勝手ですが、主義・主張は別にして、人間として信頼関係を結ぶことはできかねる御仁とお見受けしますね。
by kazg (2017-05-26 07:58) 

kazg

momotaro様
昨日も友人と会話中に「アベ」と言ったつもりで「ナカソネ」と言っていていぶかしがられました。
脳みそを取り出して、ごしごしと洗濯したら汚れが取れてすっきりするのかな?と思ったりしてみますが、やり方がわかりません(笑)

by kazg (2017-05-26 08:03) 

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