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悠久の時はみどりに抱かれて [獺祭魚]

カワウソが捕った獲物を岩に並べて祭りを行うという言い伝えにちなんで、撮りためた画像を並べて楽しむコーナーです。

今日のメニューは、先日掲載した新緑の岡山後楽園の画像の残りや、それにちなんだ話題です。

まずは、五月の日の光を浴びて輝く新緑のすがすがしさ。

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これまで長い間、入園料400円の支出を躊躇して、園内に入ることはまれでしたが、去年の秋、2000円也の大枚をはたいて「年間パスポート」を入手してからは、繰り返し園内散歩を楽しんでいます。十分元は取りました。

あと何年か経って、シニア(六五歳以上)になると、一回140円、年間820円になります。待ち遠しい(笑)。

ただ1時間100円の駐車料金が意外な伏兵で、財布の中身に注意が必要です。

以前は無料の駐車スペースが利用できて重宝しました。用水路を挟んだ向かい側に、行きつけの施設があり(何年か前、新ビルるを建てて引っ越しましたが)、若い頃からよく利用させてもらいました。申し訳ないので、もちろん、時々は入園料を支払って園内を見学したこともあります。それが、2011年7月1日、突如有料化されました。今では、駐車料金と入園料とダブルで支払わなければなりません。
県財政が赤字で、このままでは「財政再建団体」への転落が危ぶまれるとして、なりふり構わず強行された一連の「財政立て直し」策の一環です。率先垂範とばかりに公務員の賃金は連年カットされるは、公共料金は引き上げられるは、住民サービスは切りさげられるは、その余波として、我が県は全国ワースト○位に輝く記録を諸方面に渡って更新することになりました。
そもそも、県の財政赤字そのものが、住民のせいでも県職員の瑕疵によるものでもなくて、1972年初当選以来、6期24年続いた長野士郎県政の、ハコモノ中心・大型公共事業最優先の政治がもたらしたものでした。

長野士郎サンは、元自治省官僚でしたが、1972年の知事選挙に日本社会党・公明党・民社党・日本共産党が推す統一候補として出馬し、自由民主党推薦の現職加藤武徳サンを破って初当選しました。七〇年代初頭は、京都蜷川虎三、東京美濃部亮吉、大阪黒田了一をはじめ、各地に次々と革新自治体が誕生し、「太平洋ベルト地帯を革新自治体が埋め尽くした」「新幹線駅はすべて革新自治体上にある」ともいわれる、「革新上げ潮」の時代でした。

当時、故郷を離れて生活する学生であった私なども、風の便りに知事選挙の結果を聞き、他県に住む友人達と「時代は変わるものだね」と、嬉しい高揚感を覚えたことを思い出します。でも、権力の座に就くということは、往々にしてその人物の負の要素を増幅させるような、思わぬ陥穽が待ち受けているものらしく、長野サンもご多分に漏れず、すぐに地金があらわれたというか、化けの皮がはがれたというか、早々に県民本位の革新的立場を棄て、2期目には社会党・共産党と決別し、以後自民党を与党に引き込んで、24年の長きにわたって、無類のワンマン知事として君臨することになりました。

その得意技が、ハコモノ中心の常軌を逸した大規模プロジェクト。
ほんの一例を挙げただけでも、、、
藤原審爾原作、吉田喜重監督、岡田茉莉子・長門裕之主演で映画化もされた「秋津温泉」の舞台となった鄙びてゆかしい奥津温泉に、地元の反対を押し切って強行建設した苫田ダム。

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白壁と川柳が似合う街倉敷に、ミスマッチの夜型公園「チボリ公園」を、運営見通しも誘致効果も見込めないまま強引に誘致し、結局累積赤字を重ねたあげく、2008年閉園。
莫大な県費を投入して頓挫した吉備高原都市構想(後継の石井正弘自民党知事によって、現在、全事業計画を凍結中)。

大企業優先、住民生活犠牲の巨大プロジェクトを軸にした長野県政の「負の遺産」を、後継の石井正弘サン(現在は自民党参議院議員に転身なさいました。)→伊原木隆太サン(地元天満屋百貨店の社長さん)は、県民本位への根本転換をはかるのではなく、県民負担へのしわ寄せによって切り抜けようとしています。1時間100円の駐車料金を根に持って恨み言を言いつのるわけではありませんが、情けないハナシです。

ところで、以下の写真は、去年のほとんど同時期の後楽園の写真。古いアルバムを整理していて見つけました。

この時の撮影行は、よく覚えています。雨に潤う新緑が、またゆかしく、我が感興を刺激したことでした。

 

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 このときは、大枚400円を支払って入場しましたから、同じ写真1枚にしても、我ながら気合いの入れ方が違うような気がします。イージーな撮影姿勢を戒め、一枚一枚大事に撮ろうと、改めて思ったりしています。


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コメント 2

楽しく生きよう

よく手入れされていますね。
このような場所が近くにあるのがうらやましいです。
by 楽しく生きよう (2014-05-19 17:51) 

kazg

楽しく生きよう 様
この年齢になるまで、数年に一度入場するかどうかという程度でしたが、残念なことをしたと思います。実際に、入園客の大部分は、地元民ではなく、県外や海外の旅行者でしめられているようです。それはそれで結構ですが、地元民も、もっと利用していいと思いますネ。
by kazg (2014-05-19 21:24) 

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