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あるバラード 第二章 (2) (3)  木下透 [木下透の作品]

このカテゴリーの文章は、おおむね、私自身の回想に関わるので、常体(だ・である調)で書くことにする。

木下透は、私の高校時代の筆名である。彼の作品を紹介するのが、趣旨である。未熟さは、その年齢のなせる業なので、寛容な目で見てやっていただきたい。

詩「あるバラード」の続きである。前回に続いて第二章(2)間奏詩=(希望)、(3)モノローグ を掲載する。なお、詩「あるバラード」はこれで完結する。


 あるバラード   木下透
第二章
(2)間奏詩=(希望)
灼熱したエネルギーの結晶体が
巨大な赤い炎をもって
地上のあらゆる憂いを
焦がしつくした。

s_img7599.jpg


青い無限の空間は
様々の涙を溶かし込み
なおも透明な ノスタルジアを
醸し出していた。
------------そして数刻-----------

あれほど燃え盛っていた炎も
ようやく衰え
残り火が 驚くほどの紅さで
終焉を色どっていた。
「少し寒くなったかな」
又三郎がそうつぶやいて
ソォッと通り過ぎた。
カエデが冷たい炎を上げて
てらてらと燃えている。
ポプラもプラタナスも
すでに黄金の衣をまとっている。
銀杏の一葉(ひとは)がくるっと舞って落ちた。
 そしてその木下にはあの白い道が一筋続いていた。



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(3)モノローグ
この道は 何処まで続くのか。
あの紺碧の世界で
俺を待つものは 一体何。
完成か。
破滅か。
それとも輪廻か。
俺は果たして 報いられるのか。
今までの歩みは一切
無に帰してしまうのでは。
いや そんなことはどうでもよい。
俺はただ歩み続けるさ。
決して俺は悔いはしない。

何と美しいのだろう 自然は。
何とでかいのだろう 宇宙は。
そして 何と寒いのだろう
俺の心は-----------。
老いた俺の身体から
肉の破片が一つ一つ消え去り
ただ 前進しようとする意志力のみが残された。
今となっては俺は 何ものをも
怖れはしない。
どんな障害も 俺を妨げはしない。
俺はただ進むのだ。
この一筋の道のある限り
か細い 今にもとぎれそうな
道ではあるが。
俺はひたすら歩むのだ。
この道の導くまま。



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