左京忌や「行きずり」に耳傾けるカーラジオ [今日の暦]
今日は、私と妻の休みが久しぶりにそろい、長男夫婦に仕事もやすみだというので、久しぶりに、孫3人もつれて、みんなでいなかの爺さん婆さん(孫にとっては、ひいじいさん、。ひいばあさん)の所を訪問することに、急に決まりました。
長男一家は、途中寄り道する用事があるというので、私たち夫婦が、まず先に出かけました。
朝から、とんでもない暑さです。
車のクーラーを最強にしても、汗が引きません。
道中、何気なくつけたカーラジオは、NHKのようで、何やら文芸作品の朗読番組をやっています。
後部座席の妻が、途中から興味を持ったらしく、「ボリュームを大きくして」とか言いますので、その指示に従い、しばらく聞いておりますと、江戸の職人の生活を一こまを綴った市井ものらしく思えます。山本周五郎でもなし、藤沢周平でもなし、もう少し小じゃれた大衆文学系の人?誰だろう?時代考証はしっかりしているようだが、かなり古典的なSFテイストの作品だなあ。
どうも江戸時代に、現代人が紛れ込んだお話らしい。
「世の中のすがたかたちは変わっても、人情は変わらないことがわかって嬉しい」という、少々泥臭いメッセージが、逆に何か新鮮。
と思いつつ、最後まで聞いてみますと小松左京さんでした。ナンだ、そうか。聞けば、なるほど頷ける。
帰宅後ネットで確かめてみますと、この番組だったようです。
作:小松 左京
2013年12月14日放送のアンコール。
江戸時代後期の文政年間、道具屋を営む藤助は、山道で食あたりと豪雨に
いっぺんに襲われる。助けてくれたのは奇妙な身なりをした中村良太郎と名乗る男だった。中村良太郎は実は昭和50年に生きるサラリーマンだった。不可思議
にも150年の時空を超えて出会った二人が親しくなった末に感じたものは…。人と人とが「つながる」とはどういうことなのか、人の「情」とは何かを現代人
に問いかける。
詳しくは、このページや、こちらのページも参照ください。
小松左京さんといえば、一九七〇年代の「日本沈没」で一躍時の人になりましたが、私などはそれ以前の『復活の日』(1964年)や『果しなき流れの果に』(1966年)に、日本文学の中では希有なスケールの大きさを感じていて、「日本沈没」には僭越ながら一種の「俗化」を恨んだりしたものでした。
先日刊行された、萩尾望都さんの新作「away」も、原案は、小松左京の短編小説「お召し」だそうですね。
その小松左京さんの命日が、2011年(平成23年)の今日7月26日でした。
さて、世の中、一寸先は闇と申しますが、ホントになにがおこるかわからない。
遅れてくるはずの長男一家は、途中で、タイヤがパンクして、JAFに緊急救援を依頼し、スペアタイヤに交換してもらいましたが、長距離走行は心配ということで、予定変更、途中で引き返しました。
暑い一日でした。
朝早くから蝉時雨が聞こえています。
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