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毎日が花見の暮らし!雨も佳し [折々散歩]

毎年毎年飽きもせず、相も変わらず、同じようなことを考えるものです。

今日書こうと思ったことを、一昨年の今日〈4月4日〉の記事に、そのまま書いておりました。

満開の花に嵐の無惨かな

悔しいので一部再掲します。


こんなお天気だと、こんなフレーズを口ずさんでしまします。

 この杯を受けてくれ

    どうぞなみなみ注がしておくれ

    花に嵐のたとえもあるぞ

    さよならだけが人生だ

   井伏鱒二 『勧酒』

もちろん、原詩は唐代の詩人 于武陵(うぶりょう)の五言絶句「勧酒 」。

勧酒    于武陵

勧君金屈巵

満酌不須辞

花発多風雨

人生足別離

(『唐詩選』) 


【書き下し】

酒を勧む  于武陵

君に勧む金屈巵

満酌辞するを須(もち)ひず

花発(ひら)きて風雨多く

人生別離足る



この「人生別離足る」を、井伏は「さよならだけが人生だ」と圧倒的な訳語を創出しました。


その断言の印象深さの故でしょう、 寺山修司がこれにこだわって、なんとかしてあらがおうと試みています。



   さよならだけが人生ならば また来る春は何だろう

    はるかなはるかな地の果てに咲いている野の百合何だろう

    さよならだけが人生ならば めぐり会う日は何だろう

    やさしいやさしい夕焼と ふたりの愛は何だろう

    さよならだけが人生ならば 建てた我が家なんだろう

    さみしいさみしい平原に ともす灯りは何だろう

    さよならだけが人生ならば 人生なんか いりません。

    寺山修司 『さよならだけが人生ならば』

 「さよならだけが人生だ」の句は、学生時代、とある友人が好んで口にしていたことが、思い出されます。かれは、太宰治の「富嶽百景」から、「井伏氏は、放屁なされた」というフレーズも、おもしろがっていました。


頂上のパノラマ台といふ、断崖(だんがい)
の縁(へり)に立つてみても、いつかうに眺望がきかない。何も見えない。井伏氏は、濃い霧の底、岩に腰をおろし、ゆつくり煙草を吸ひながら、放屁なされ
た。いかにも、つまらなさうであつた。パノラマ台には、茶店が三軒ならんで立つてゐる。そのうちの一軒、老爺と老婆と二人きりで経営してゐるじみな一軒を
選んで、そこで熱い茶を呑んだ。茶店の老婆は気の毒がり、ほんたうに生憎(あいにく)の霧で、もう少し経つたら霧もはれると思ひますが、富士は、ほんのす
ぐそこに、くつきり見えます、と言ひ、茶店の奥から富士の大きい写真を持ち出し、崖の端に立つてその写真を両手で高く掲示して、ちやうどこの辺に、このと
ほりに、こんなに大きく、こんなにはつきり、このとほりに見えます、と懸命に註釈するのである。私たちは、番茶をすすりながら、その富士を眺めて、笑つ
た。いい富士を見た。霧の深いのを、残念にも思はなかつた。   太宰治『富嶽百景』



 私は、井伏鱒二といえば、「山椒魚は悲しんだ。」という印象的な言葉から始まる短編小説『山椒魚』が好きでした。

幽閉された山椒魚という着想やストーリーの独自性もさることながら、次のようなユーモアとペーソスとウィットが入り混じった表現が、強く印象に残ったものでした。


なんたる失策であることか!」
彼は岩屋のなかを許されるかぎり広く泳ぎまわってみようとした。人々は思いぞ屈せし場合、部屋のなかをしばしばこんな具合に歩きまわるものである。


「いよいよ出られないというならば、おれにも相当な考えがあるんだ。」

しかし、彼に何一つとしてうまい考えがあれ道理はなかったのである。 「ああ、寒いほど独りぼっちだ!」

注意深い心の持主であるならば、山椒魚のすすり泣きの声が岩屋の外にもれているのを聞きのがしはしなかったであろう。
 今日、井伏鱒二 『勧酒』を思い出したのは、「さよならだけが人生だ」の部分よりも、 「花発(さ)きて風雨多く」の訳である「花に嵐のたとえもあるぞ」の方です。

今朝、散歩したときは、まだ雨風に見舞われる前で、朝日を浴びて花々が輝いていました。

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今日は朝から雨でした。いえ、この雨は昨日の夕方から降り続いています。



きのうは、一週間ぶりに赤ちゃんのお父ちゃんが訪ねてくれました。午前中は、まだ薄曇りでした。近所に住む小3と保育園児の孫も合流して、にわかに思い
立って、おにぎりとおかずを詰め込んで、「花見」に出かけました。といっても、歩いて数分の距離です。

あたかも、昭和のわんぱく兄妹の光景が現出しましたので、単色画像に加工してみました。









今朝は、自由時間がありそうでしたので、雨の中、散歩してみました。

いつもの散歩道の足元に、この花が繁茂しています。

毎年春先から同じ場所に咲いているのを見知っていましたが、環境が適合しているのか、どんどん繁殖しているように見受けられます。











この花の名前に、いつも迷います。

図鑑等で目星を付けた候補は、

トキワハゼ

ムラサキサギゴケ

カキドオシ

ジゴクノカマノフタ(キランソウ)

などなどが浮かびますが、確信が持てません。

これについても、毎年同じようなことを書いています。

お名前は? シリーズ補遺

「ホンマ、よう似てはりますわ」の巻

今日の花、今日のレンズ、今日の亀、の巻

春更けていきものの色深くなる

いろいろ迷いつつ、とりあえずの答案は、「ムラサキサギゴケ」としておきましょうか?

いつも迷うのはこれだけではありません。

これはちょっと前、故郷の実家近くで見た群生です。



これは今朝。いつもの散歩道に咲いていました。











ヒメオドリコソウですよね?

下の写真は、別の場所ですがオドリコソウではないでしょうか?





瞥見すると、そっくりさんに見える下の花は?ホトケノザでしょうね。、











これもホトケノザですか?



これはカラスノエンドウ(ヤハズエンドウ)



以下、雨の桜道です。

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今日はこれにて。
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コメント 4

さきしなのてるりん

昭和のわんぱく兄妹の光景、おもわずにんまり。ヒメオドリコそう、仏の座は当りです。最初のはかきどおしじゃないのかな。っていうのはそれしか知らないから(笑)
by さきしなのてるりん (2016-04-11 08:37) 

kazg

さきしなのてるりん様
草木や枯れ枝があると、構えたり振り回したりするのが好きです。兄妹ともに、、、。
最初の花、やはり、カキドオシ?堂々巡りで悩みは尽きません。
by kazg (2016-04-11 22:13) 

momotaro

最近は降れば大雨、吹けば大風ですからね〜
文学博士は思い出すセンテンスも洒落てますねぇ
レトロの父と子たち、草花の写真など大作でした!
by momotaro (2016-04-14 06:20) 

kazg

気温も乱高下、雨と晴れの移り変わりも急展開ですね。
レトロの写真は、正確には叔父が甥、姪を遊んでくれている図です(笑)
by kazg (2016-04-14 06:56) 

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