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金木犀と秋桜、の巻 [Nature]

毎年のように、キンモクセイの開花を記事にしています。


たとえば、古いところではこんな記事。


秀野忌や今朝木犀の香に気づく(2014-09-26)


滅多にないことですが、たまたま、最近、時間つぶしのために書店に立ち寄り、何気なく手に取った本が山本健吉著 「定本現代俳句」でした。そして、滅多にないことですが、久しぶりに、古本でない本を、通販でなく街場の書店で買って帰りました。

今朝、起きて、玄関を外に出ると、濃密な甘い香りが、馥郁と漂うておりました。

2~3日前から、ちらほらとキンモクセイのツボミが色づいてきたことには気づいていましたが、今朝は、一気に香り立ち、天下に存在をアピールしておりました。

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例年は、10月の始めに開花という記憶があったのですが、今年は少し早いのでしょうか。
昼間の間も遠慮なくふんだんに香っていましたが、夜になっていっそう香りが増したように思えます。



キンモクセイにまつわるこの話題も何度か書きました。

明るいは七難隠す秋の水(2016-09-27)


昨日あたりから、玄関先に甘い香りがただよいます。
もう、キンモクセイの季節か、と感慨が募ります。
私の中では、キンモクセイというと10月2日頃に咲き始める花という印象があります。しかし、過去記事を見ても、9月の後半には咲いていて不思議はないようです。
去年の◇キンモクセイに誘われて、の巻(2015-10-03)の記事に、こんなことを書きました。

キンモクセイが香る頃に、思い出すシーンがあります。
思えば、30年余も昔の初冬の早朝でした。
このシーンがしばしば思い出され、のちに、こんな短歌を作ったことがありました。

Iさんを偲ぶ
なお暗き冬の未明の全戸ビラ
足音朗らに君は駆けゆく
朝ビラに遅れし我を待ちてある
君は足踏みしつつ手を振る
えいえいと息はずませて
階段を駆けのぼりてはビラ配る君
明け初めし街に木犀薫りいて

おはようの声弾むビラ入れ

「君」というのは、教職員組合の責任ある部署で、八面六臂の働きを精力的に推し進めておられるさなか、45歳の若さで急な病に倒れ、帰らぬ人となったIさんの、ありし日の姿です。
たまたま、東京での住まいがご近所でしたので、時に、出勤前の早朝など、打ち合わせて近くの家々へのビラ配布をおこなうこともありました。
まだ若かった私は、早起きが苦手で、約束の刻限に遅れて集合場所に駆けつけることもままありました。そんなある朝の、なおまだ暗い街角で、どこからか薫ってくるキンモクセイの香りが、今も鮮烈に浮かんでくる気がします。

ビラ配りをしたこの朝は、息が白く曇り、ともすれば手がかじかんで、ビラを一枚一枚めくるのも難儀をするような寒さだったような記憶があります。それに引き替え、今日の気温は、真夏名もの30℃に迫る勢い、久々に晴れたのは結構ですが、暑さのぶり返しに閉口します。


最近もこんなことを書いています。


10月の真夏日、の巻(2018-10-07)


蒸し暑いはずで、昨日は33℃もあったそうです。10月なのに「真夏日」でした。今日もまた、気温がうなぎ登り、最高気温29℃でした。辛うじて「夏日」というわけですが、秋冬モードに移行中の身体には、結構辛いです。遅ればせに、キンモクセイの香りが、ようやく感じられるようになりましたが、せっかく咲いた花もこの暑さに驚いていることでしょう。


キンモクセイ薫る、の巻(2019-09-28)


朝、玄関のドアを開け、新聞受けをのぞかんとした折に、ほんのりと、あまい薫りを感じました、見あげると、強剪定のために貧相な枝振りとなった塀際のキンモクセイが、それでも律儀に花を咲かせていました。

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こうしてみると。その年その年によって、開花にはかなりの幅があるようですね。 今年も、ようやく昨日、香りに気づき、よくよく見てみますと、遅ればせにも咲いておりました。さすがに、10月末の開花はかなり 記録的に遅いのではありますまいか?


実は昨日は、父が入院している医院から、父の容態に変化があ、総合病院での専門的診察が望ましいと、紹介状を書いていただき、一週間あまり前に退院した基幹病院まで、もう一度車で連れて行くことになりました。最悪の場合は再入院もありうるかと、覚悟はしていましたが、検査・診察の結果、重篤なレベルではなさそうで、もとの医院に帰ることができました。元通りとは行きませんが、体力気力とも少しずつ回復しつつあるようで、嬉しい思いとともに、日暮れてから帰宅した時、モクセイの香に気づいたのでした。


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異変は、キンモクセイの開花にとどまらず、この花にも現れています。


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秋桜というとコスモスの漢字表記を思いつきますが、これ、今日の散歩中に見た秋の桜です。「十月桜」など、もともと秋に咲く桜は知っていますが、この花は、この春も散歩者の目を楽しませてくれた桜並木の、ソメイヨシノの枝に咲いていました。


気候変動。抑えるすべを、本気で考えなければと、強く感じます。これは、目下真っ只中にある総選挙の重要な争点の一つでもありますね。


今日はここまで。


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momotaro

お父様大事に至らず良かったですね。ご快復祈ります。
今夏はお盆どきの低音長雨が異常でしたよね。あれから暑くなったり冷え込んだり、気温が上下しましたから、季節が混乱した植物もあったのでしょうね。
早く地球環境を落ち着かせないといけませんね。
by momotaro (2021-11-02 06:37) 

kazg

momotaro様
ありがとうございます。
>早く地球環境を落ち着かせないと
切実にそう思います。
by kazg (2021-11-03 16:55) 

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