今日の「これなあに?」 訂正・追加版 [今日の「これなあに」?]
訂正その1
このクリーム色の花、大豆だろうと思いましたが、どうも葉っぱを比べてみると、小豆かも知れませんね。田舎の畑には両方植わっていました。実が成れば分かるのですが。
念のため、大豆はダイズ、小豆はアズキです。小豆をネット検索すると、まず小豆島(ショウドシマ)がヒットするのですが---。
小豆島は、「ショウドシマ」、小豆郡は「ショウズグン」と読むのもおもしろい。weblio島嶼名辞典名には「小豆島/読み方:ショウズシマ(shouzushima)/備讃諸島に属する瀬戸内海の有人島/所在 香川県小豆郡内海町、土庄町、池田町の3町/別名 アヅキ島(アズキジマ)/位置・形状 備讃諸島の東端。カコウ岩、集塊岩、凝灰岩、安山岩からなる開析溶岩台地」とあります。古くは、「ショウズシマ」とも「アズキジマ」とも呼んだようですが、記紀(古事記・日本書紀)の時代に「阿豆枳辞摩(あずきじま)」と記されているそうですね。
訂正その2
9/15に咲いていたヒガンバナを「早咲き?」と思いましたが、もうどこも花盛りでした。
こんな状態のものもあり、蕾も紅を垣間見せています。
「これなあに?」追加その1
鶏頭です。よくも名づけたりで、鶏のとさかそっくり。その深紅の色彩とフォルムにみなぎる生命力、頑健さは、小気味よいほどです。
正岡子規の句「鶏頭の十四五本もありぬべし」を、最初に目にしたのは高校生の頃でしたが、いかにもさりげない、何の変哲も感興もないつぶやきのように、平淡な句と感じたのですが、なぜか、記憶に残りました。
病床にあって、庭に立つこともままならぬ子規の心象風景に、深紅の猛々しい鶏頭が、百四十五本も屹立している様を思い見ると、決して平淡なつぶやきとは思えなくなりました。子規は重い肺結核、私は軽い肺癌、軽重の差はあれども、何やら親近感を勝手に覚えているこの頃です。
「これなあに?」追加その2
次の写真を見れば、刺身のつまにも用いられる穂紫蘇(ほじそ)が連想されるでしょうか?そうです、青紫蘇の花でした。
こちらは、赤ジソの花。
「これなあに?」追加その3
最後は、我が家の庭で取材しました。
綿の花が、やっと「綿花(メンカ)」になりました。
続 今日の「これなあに?」 [今日の「これなあに」?]
雨の中、散歩しているとこんなものが。これなあに?
その近くには、こんなものも、、、。ははあ、少し推理が働きます。
てっぺんには、花が咲きそうだ。葉よりも先に、花が咲く。今の季節に咲くそんな花は?
周辺には、すっかり満開状態の花もありました。雨の中を、あでやかに、そしていつものように、何かしら哀しみをたたえて咲いていました。ヒガンバナです。
「暑さ寒さも彼岸まで」と子供の頃から聞かされてきました。
今年の彼岸は、
彼岸入り:9月20日
お中日 :9月23日(秋分の日)
彼岸明け:9月26日
昨日は9月15日ですから、「早咲き」?これから、野道を一面に赤く彩る事でしょう。
ヒガンバナというと新美南吉の「ごんぎつね」のワンシーンが浮かびます。「ごんぎつね」は南吉の17歳の時の作品といいます。
「ああ、葬式だ」
と、ごんは思いました。
「兵十の家のだれが死んだんだろう」
お昼が過ぎると、ごんは、村の墓地へ行って、六地蔵さんの陰に隠れていました。いいお天気で、遠く向こうには、お城の屋根瓦が光っています。墓地には、彼岸花が、赤い布のように咲き続いていました。と、村の方から、カーン、カーン、と、鐘が鳴って来ました。葬式の出る合図です。
やがて、白い着物を着た葬列の者たちがやって来るのが、ちらちら見え始めました。話し声も近くなりました。葬列は墓地へ入って来ました。人々が通った後には、彼岸花が踏み折られていました。
ごんは、伸び上がって見ました。兵十が、白い裃をつけて、位牌を捧げています。いつもは赤いさつま芋みたいな元気のいい顔が、今日は何だかしおれていました。
「ははん、死んだのは兵十のおっ母だ」
ごんは、そう思いながら、頭を引っ込めました。(「ごんぎつね」より)
ごんぎつね (大人になっても忘れたくない いもとようこ名作絵本)
- 作者: 新美 南吉
- 出版社/メーカー: 金の星社
- 発売日: 2005/05
- メディア: 大型本
彼岸の時期に咲くこと、墓地の周辺に群れ咲くことが多いなどから、死人花、地獄花、幽霊花などの不吉な別名も与えられています。剃刀花、狐花、捨子花、はっかけばばあなどの名も、wikiでは紹介されています。
その妖しい不吉さを北原白秋はこう歌います。
曼珠沙華 北原白秋
GONSHAN.(ゴンシャン). GONSHAN..何処へゆく
赤い御墓(おはか)の曼珠沙華(ひがんばな)、
曼珠沙華、
けふも手折りに来たわいな。
GONSHAN. GONSHAN. 何本か。
地には七本、血のやうに、
血のやうに、
ちやうど、あの児の年の数(かず)。
GONSHAN. GONSHAN.気をつけな。
ひとつ摘(つ)んでも、日は真昼、
日は真昼、
ひとつあとからまたひらく。
GONSHAN. GONSHAN. 何故(なし)泣くろ。
何時(いつ)まで取っても、曼珠沙華、
曼珠沙華、
恐(こは)や赤しや、まだ七つ。 (「思ひ出」より)
思ひ出―抒情小曲集 (1980年) (名著複刻詩歌文学館―山茶花セット)
- 作者: 北原 白秋
- 出版社/メーカー: 日本近代文学館
- 発売日: 1980/12
- メディア: -
仏典に由来する「曼珠沙華」の名も一般に普及しています。法華経が説かれるとき天から訪れる「天上界の花、赤い花」をサンスクリット語で「マンジューサカ」と呼ぶそうです。
曼珠沙華と書いてマンジュシャゲと読むと思っていたら、山口百恵ちゃんは、マンジュシャカと謳いました。
- アーティスト: 山上路夫,新川和江,阿木燿子,谷村新司,野原理香,石丸博,うさみかつみ,萩田光雄,川口真,萩田光男
- 出版社/メーカー: Sony Music Direct
- 発売日: 2004/07/22
- メディア: CD
山口百恵トリビュート Thank You For・・・part2
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Sony Music Direct
- 発売日: 2005/05/25
- メディア: CD
山口百恵さんというと、中三でデビューし、森昌子・桜田淳子らと並んで活躍しましたが、謎を含んで大人びた魅力がありましたね。わたしは学生時代で、テレビ
などはもっていませんし、軟弱なものは排斥したい頃ですので、食堂や銭湯のテレビか、リッチな友人の部屋などで、ちらりとのぞき見する程度でした。「オジサン」になってから、音楽テープ(CDだったか?)を買いましたが、「なま歌」をもっと聞いとけばよかったと思いました。
「赤い花ならマンジュシャゲ」のフレーズも、年配者の耳には残っています。youtubeはここ
五木ひろし が歌う 懐メロ なつかしの歌アルバム 2 TJJC-19026
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: 株式会社 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- 発売日: 2013/09/10
- メディア: CD