野菊の花、の巻 [折々散歩]
今日の「誕生日の花」は「野菊」だそうです。
「ラジオ深夜便 誕生日の花ときょうの一句第二集」に取り上げられている句は、「足もとに日の落ちかかる野菊かな 一茶」
野菊と言えば伊藤左千夫の「野菊の花」を思い出すなどということを書きかけて、こんな記事を以前書いていたことに気づきました。しかも去年の冬なのに、忘れてました。
ちょっと引用します。
yakko様がこちらの記事で牧野植物園の小菊を紹介してくださっていました。
「野菊の墓」(伊藤左千夫)の一節を思いだし、こんなコメントを書きました。「民さんは野菊のような人だ」「僕(野菊が)大好きさ」 「野菊の墓」(伊藤左千夫)の1シーンが思われる清楚な小菊たちですね。
「野菊の墓」は中学生の頃読んだ記憶があります。清涼な読後感は残っていますが、細部は鮮明ではありません。上記の場面は、学生の頃、友人たちと雑話をしている機会に、確かハチロー君(現在愛知在住の友人)だったかが、「民さんは野菊のような人だね。僕は野菊が好きだよ」といったぐあいに要約して、周囲を喜ばせたことを思い出します。最近、原典で確かめてみたら、こんな風でした。
「まア政夫さんは何をしていたの。私びッくりして……まア綺麗な野菊、政夫さん、私に半分おくれッたら、私ほんとうに野菊が好き」
「僕はもとから野菊がだい好き。民さんも野菊が好き……」
「私なんでも野菊の生れ返りよ。野菊の花を見ると身振いの出るほど好(この)もしいの。どうしてこんなかと、自分でも思う位」
「民さんはそんなに野菊が好き……道理でどうやら民さんは野菊のような人だ」
民子は分けてやった半分の野菊を顔に押しあてて嬉しがった。二人は歩きだす。
「政夫さん……私野菊の様だってどうしてですか」
「さアどうしてということはないけど、民さんは何がなし野菊の様な風だからさ」
「それで政夫さんは野菊が好きだって……」
「僕大好きさ」
(青空文庫より)
今日は老父母の買い物の運転手として、郷里に帰ってきましたが、その庭にも野菊(小菊?)が盛りでした。
庭には、こんな赤とんぼがやってきていました。
買い物ついでに、我が家用の玉ねぎ苗(晩成)も買って帰り、夕方植え付けました。
畑の枯れ木にモズが鳴いていました。
トリミングします。暗いのでノイズが目立ちます。
よく見ると、シッポの後ろの枝に、カミキリムシらしいものが見えますが、哀れな犠牲者でしょうか?
今日はこれにて。