めでたやな身に余りたるおらが春、の巻 [日録]
昨日通りかかった県庁前。
県議選、市議選を知らせる垂れ幕が下がっています。
私がカメラを向けたのは、それではなく、手前のコブシの花。
次々に咲き始めています。。
遠くに岡山城が見えます。
Rikoh GXR +RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VCを携行しました。
広角域ではこんな感じ。
少しずつズーミングします。
周りの木々も柔らかく芽ぐみ始めているようです。
望遠域撮影(ノートリミング)。
どことなく春の風情が感じられます。
「水郷の春」なんてパクリはいかがでしょう。
太上天皇[後鳥羽院]
をのこども詩を作りて歌にあはせ侍りしに、水郷春望といふことを
見わたせば山もとかすむ水無瀬川(みなせがは)ゆふべは秋となに思ひけん
(新古今和歌集 巻第一 春歌上 36)
【解釈】「見渡すと、山のふもと一面が霞んでいる中を緩やかに流れてゆく水無瀬川のたたずまいよ!どうしてこれまで、「夕は秋が一番」などと、思っていたのであろう。」
清少納言は、かつて「春は曙」と断じ、「秋は夕暮れ」とも言いました。こうした旧来の固定観念を打ち砕くほど、眼前の夕景は、情趣があって美しいというのです。百人一首にもとられたこの歌は、元久の詩歌合(与えられた題をもとに、漢詩と和歌を作って競い合う)の時に詠まれたものだそうです。いにしえの為政者というのは、風流なものですなあ。
そう言えば、中国の古典では、「春宵一刻直千金」と、春の宵を誉めています。
春夜 蘇軾
春宵一刻直千金
花有清香月有陰
歌管楼台声細細
鞦韆院落夜沈沈
春宵(しゅんしょう)一刻(いっこく)直(あたい)千金(せんきん)
花に清香(せいこう)有り月に陰有り
歌管(かかん)楼台(ろうだい)声細細(さいさい)
鞦韆(しゅうせん)院落(いんらく)夜沈沈(ちんちん)
○春宵一刻直千金
[蘇軾、春夜詩「春宵一刻直千金、花有清香月有陰」]
花は盛りで月はおぼろな春の夜の一刻の情趣は、
千金にもかえがたい価値がある。
(『広辞苑』)
web漢文大系参照春か秋かの論争は、更級日記などでも紹介されますが、優雅なものです。
今日は、日中かなり、気温が上がりました。
ご近所さんのお庭の、ハクモクレンが咲いていました。
今日は、小5、小2の孫の名前が新聞に載っていると、父からメールが来ました。お習字の作品が入賞したそうです。
中3の受験生、今日が合格発表日でした。友達と一緒に自転車で発表を見に行ったそうです。なんたる強心臓!!ハラハラしたのはこちらでしたが、合格したそうです。ラッキー。一緒に受験した友人達もみんな合格だそうで、めでたしめでたし、、です。
もう一つ、田舎の母が、八十九歳の誕生日を迎えます。大病もせず、壮健で、ありがたいことです。いまも、野良へ出て畑仕事を続けています。
いっぺんに春がやってきた今日でした。