憲法条文を読む(その1)、の巻 [私の切り抜き帳]
昨日参加した憲法の学習会の内容について、少しご紹介します。
講師の小川さんが、資料を合わせてA4で6ページの周到なレジュメを準備してくださいました。
最初のページをコピーしてみます。
講義は、こんな問いかけから始まりました。
飛鳥時代に聖徳太子が作ったとされる「十七条憲法」も意法か?
「和をもって貴しとなす」などの文言で知られる「十七条憲法」は、天皇の官僚たちの心構え、規範を示すものであり、近代憲法とは似て非なるもの。これを「憲法」という名前の相似から、謝って混同したり、わざと混同させたりする動きもあると指摘されます。
なるほどそう言えば、去年の10月29日の衆院本会議で、稲田朋美・自民党筆頭副幹事長が、「歴史を遡れば、聖徳太子の『和を以て貴しとなす』という多数な意見の尊重と、徹底した議論による決定という民主主義の基本は、我が国古来の伝統であり、敗戦後に連合国から教えられたものではありません」などと珍説を開示していました。これを伝えた新聞は「しかし、1400年前の日本にそもそも民主主義という考え方はあったのだろうか。(『毎日』)と疑義を呈していましたっけ。
一方、国家の基本法として「憲法」という語は、明治になって、英語のconstitution(ドイツ語ではVerfassung)の訳語として用いるようになったそうで、その辺りに混乱の始まりがあったようですね。
レジュメには、近代憲法の特質をこうまとめてあります。一部引用します。
◎近代憲法 … 市民革命のたたかいを経て成立
☆フランス革命勃発の時
★身分制議会の三部会が招集されていた
★第三身分の部会を中心に「国民議会」がっくられ、球戯場の誓いをたてる
「憲法を制定するまで国民議会は解散しない」
= 国王の行う政治に憲法という枠をはめる
憲法学の対象とする憲法と は、 近代にいたって一定の政治理念に基づいて制定された憲法であり、 国家権力を制限して国民の権利・自由を守ることを目的とする憲法である。 (芦田信喜 『憲法』)
☆立憲的憲法の本質
これは、 自由主義という特定の価値観に基づいて定められた、 国家の基礎法です。 すなわち、 国家権力を制限して国民の自由と権利を保障するための法のことをいいます。 そして、 このように国家権力を法的に制限した憲法に基づいて政治を行うことを、「立憲主義」といいます。この立憲主義こそが、日本国憲法も含めた、すべての近代憲法の本質と考えられています。 (伊藤真 『日本国憲法の論点』)
学生時代に習ったことが、うろ覚えに思い出されます。「球戯場の誓い」(テニスコートの近い)。「第三身分とは何か--すべてである」(シェイエス『第三身分とは何か』)などなど。
レジュメをもう少し引用します。
日本国意法の特徴
◎日本国意法 … 二つの特徴
☆日本国憲法は世界の人々の努力の成果を受け継いでいる
★近代民主主義の流れを正当に受け継いでいる
「基本的人権の尊重」・「国民主権(人民主権)」・「権力 分立」
☆大日本帝国憲法を改正して成立 … 明治意法を否定
★ポツダム宣言を受諾して無条件降伏
★戦前の 日本の反省の上に◎日本国憲法の三大原則
☆国民主権 …主権者は国民 天皇は日本国及び日本国民統合の象徴
☆基本的人権の尊重
☆恒久平和主義 …戦争の放棄
戦力の不保持、国の交戦権の否認
この話題、次回に続きます。
深山公園をプチ散歩してみました。
PENTAXK5Ⅱ+AFBORG60EDで写しました。かなりトリミングしています。
コゲラが大きな音を立てて木をつついていました。
シジュウカラが口にくわえているのは、虫?
アジサイが見頃です。OLYMPUSE420+ZUIKO DIGITAL 35mm F3.5 Macroに、テレコンをつけて写しました。
足もとにこんなのがいました。
カナヘビです。
これは何だろうとしばらく考えている内に、ピョンピョンと逃げ出してしまいました。ヤマアカガエルが、何かを食べていたらしいです。
タイサンボクが、良い香りを漂わせて、立派な白い花を咲かせています。花言葉は、「前途洋々」「威厳」だそうです。
以前、この記事トチメンボーの正体知って面食らう、の巻(2016-06-20)でタイサンボクを話題にしたときに、亡くなられたmajyo様が、こんなコメントを下さいました。
朝三暮四は、この政権になってからよく言われますね
バカにするんじゃないよ!と啖呵切りたくなります
増税延期ですか?、へへぇと頭など下げませんタイサンボクの白い花、かなり上に咲いています
よくきれいに撮られましたね
by majyo (2016-06-20 19:24)
これが私のコメント返し。
majyo 様
この政権は、基本的に国民をなめているのでしょうね。
タイサンボクは、樹高が高いので、どうしても見上げるかたちになりますね。ちょっと離れて、望遠で撮るのがいいのでしょうか。
by kazg (2016-06-21 07:37)
majyo様亡き後、そのページはブログ管理人様が、随時更新してくださっており、お友達からの心のこもった献花が、次々と手向けられています。この季節、私はこの白く芳しいタイサンボクの花をお供えさせていただきます。
今日はこれにて。
収穫あれこれ、の巻 [日録]
PENTAXQ7のSDカードに、こんな写真が残っていました。
5月末に魚眼レンズで撮影したものです。
まだ刈り穫り前、または収穫が始まったばかりの麦畑です。今では、一面に水が張られて、田植えが始まっています。
続いて室内写真も、収まっていました。
レンズを換えて撮影したものがありました。さて、レンズの種類は?EXIF情報から確認できません。
赤い斑模様のコメットが二匹、ゴールデンが一匹だったのですが、赤い方がどんどん色が薄れて、白っぽくなってきました。「色揚げ」用の餌を与えたりしているのですが、効なしです。
このカメラを取り出してきたのは、以下の事情です。
昨日は、雨の季節になる前にと、畑のジャガイモをほとんど掘りあげました。
只今陰干し中です。
これまで何回か掘りあげたものは、段ボール箱にストックして、毎日食べていますが、なかなか減りません。傷んだり腐ったりさせるのももったいないので、ジャガイモを主食とする食生活は、これからも続きます。
玉ねぎも、ほとんど収穫して、軒先にぶら下げて保存しています。
ジャガイモ、玉ねぎ、ズッキーニと、最近収穫した美味しい野菜を、毎日楽しんでいます。庭のトマトも、ぼちぼち熟れ始めました。
畑に、こんなカエルがいました。
アマガエルが、保護色でカモフラージュしているのでしょうか。
これは、見慣れた色のアマガエル。
今日はこんな集まりに参加してきました。
案内ビラの文章を、少し引用します。
改憲の動きを
強める安倍内閣
憲法記念日の五月三日、安倍首相は改憲派の集会へビデオメッセージを寄せ、「二年前、二〇二〇年を新しい憲法が施行される年にしたいと話した。今も気持ちに変わりはない」「憲法に自衛隊を明記し、違憲論争に終止符を打つ」などと、改憲への意欲を明言しました。この集会で、下村博文・自民党憲法改正推進本部長は、同党の改憲四項目を「是非、憲法審査会で発表したい」「七月の参院選で憲法論議をさらに前に進める」との姿勢を表明しました。
一方、同日東京江東区で開かれた「平和と命と人権を!5・3憲法集会」には、過去最高の六万五千人が参加(主催者発表)し、各界著名人や四野党一会派の党首らが「改憲NO」を訴えました。いま、国民一人ひとりに、「改憲」の是非の判断が問われています。二月五日には
第一回学習会
私たち年金者組合岡山市南区支部では、すでに二月五日、コスモスホールを会場に、県労働者学習協会の長久啓太さんを講師に招いて憲法の学習会を開きました。講師の問題提起を受けて、様々な角度から「憲法とは?」を考えるとともに、参加者の問題意識や体験を交流しました。
満州からの引揚者、夫の父親がベトナム沖で亡くなった、インパール作戦の生き残りとしての壮絶な体験などが、こもごも語られ、これらの犠牲の上に憲法の平和主義が存在することを痛感させられました。条文をじっくりと
読んでみませんか?
「これで終わらせるのは残念。憲法の逐条解釈、現政権が憲法をどう変えようとしているかなどについて知りたい」などの希望を受けて、第二回目の学習会を次のとおり計画しました。
お知り合いの方々にも幅広くよびかけていただき、是非ご参加下さい。
「憲法」を条文ごとに読む。第一回目のこの日は、前文を一句一句噛みしめて読みました。
講師の小川さんは、敬愛する先輩教師。日頃から親しくさせていただいていますが、これほどまとまった時間お話を聞かせていただいたのは初めてで、とても勉強になりました。ありがとうございました。
参加は、10名弱と、決して大勢ではありませんでしたが、深い新鮮な学びを経験することができました。
内容については改めてご紹介できたらと思います。
今日はこれにて。