紅葉も銀杏も今が盛りの後楽園、の巻(その2) [折々散歩]
今朝の未明、ラジオから流れてきた句が、耳に残りました。
どうにもならぬこと考えていて夜が深まる
NHKラジオ深夜便で時々聴く「絶望名言」というコーナーです。
はて誰の言葉だったっけと聞いていると、住宅顕信(すみたくけんしん)の自由律俳句だと言います。
引用は、このコーナーを担当されている「文学紹介者」の頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)さん。
文庫 絶望名人カフカ×希望名人ゲーテ: 文豪の名言対決 (草思社文庫)
- 作者: フランツ カフカ
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2018/06/05
- メディア: 文庫
「今回は、不眠症をテーマに、10人の不眠に関する名言をご紹介したい」という趣旨の番組だそうで、それぞれの名言を、興味深く聴きました。
https://ameblo.jp/kafka-kashiragi/entry-12548113538.html
聞き手の川野一宇アナは、文学や言語を初め、文化への造詣の深い方ですが、住宅顕信を知らなかったとおっしゃっていました。私は知っていましたよ。エヘン。
私が、毎週のように徒歩で通行する、旭川沿いの土手道(以前,この記事で旭川の岸辺散歩、の巻漱石の句や、鳥人幸吉の碑を紹介しました。)に句碑が建てられています。写真も写していますが,どこかにしまい込んで、すぐには見つかりません。刻まれているのは、この句だったはず。
水滴のひとつひとつが笑つている顔だ
住宅顕信について、ウィキペディアにはこう紹介されています。
住宅顕信(すみたく けんしん、1961年3月21日 - 1987年2月7日)は、日本の俳人。本名・住宅春美(すみたく はるみ)。
【経歴】
岡山県岡山市に生まれる。
(中略)
1984年2月、急性骨髄性白血病を発病し岡山市民病院に入院。6月、長男誕生。不治の病の夫に対して妻の実家の希望により離婚。長男は顕信が引き取り、病室にて育てる。10月、自由律俳句雑誌「層雲」の誌友となり、層雲社事務室の池田実吉に師事。この頃より自由律俳句に傾倒し、句作に励むようになる。特に尾崎放哉に心酔。
(中略)
1987年2月7日23時23分、永眠。享年25。俳人としての創作期間はわずか3年で、生涯に残した俳句は281句だった。
(中略)
2019年6月、顕信の生涯を描いた映画『ずぶぬれて犬ころ』が公開された[2]。監督は本田孝義、顕信役は木口健太が演じる。
番組でも紹介されたこんな句をはじめ、印象深い句が多いです。
若さとはこんな淋しい春なのか
一昨日の後楽園。PENTAXK30+PENTAX レンズ DA35F2.4ALでも写しました。
銀杏。
紅葉。
紅葉と池と庭。
庭と和傘。
今日はこれにて。