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芋の葉を日傘に幼き蛙哉 [折々散歩]

 畑で伸びつつある芋の蔓に、カエルたちの雨傘になりそうな、大きな葉っぱが育っています。木の葉の陰に、幼いアマガエルが大勢おりました。

芋の葉を日傘に幼き蛙哉

彼らの姿、動き、表情は,見ていて飽きません。

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カエルと言えば草野心平氏の詩を思い出す人も多いことでしょう。
「第百階級」という詩集の題名からして、市民を意味する「第三階級」(僧シェイエス)より、いっそう格段に底辺に生きる存在への共感が根底にある。カエルは、力弱く、心優しく、底辺に生きる存在であり、詩人もまたその同類なのでしょう。

「第百階級」から一編紹介しておきます。

ヤマカガシの腹の中から仲間に告げるゲリゲの言葉 草野心平             
  痛いのは当り前じゃないか。
  声をたてるのも当りまへだらうじやないか。
  ギリギリ喰はれているんだから。
  おれはちっとも泣かないんだが。
  遠くでするコーラスに合はして歌ひたいんだが。
  泣き出すことも当り前じゃないか。
  みんな生理のお話じゃないか。
  どてっぱらから両脚はグチヤグチャ喰ひちぎられてしまって。
  いま逆歯が胸んところに突きささったが。
  どうせもうすぐ死ぬだらうが。
  みんなの言ふのを笑ひながして。
  こいつの尻っぽに喰らひついたおれが。
  解りすぎる程当然こいつに喰らひつかれて。
  解りすぎる程はっきり死んでゆくのに。
  後悔なんてものは微塵もなからうじゃないか。
  泣き声なんてものは。
  仲間よ安心しろ。
  みんな生理のお話じゃないか。
  おれはこいつの食道をギリリギリリさがってゆく。
  ガルルがやられたときのやうに。
  こいつは木にまきついておれを圧しつぶすのだ。
  そしたらおれはぐちゃぐちゃになるのだ。
  フンそいつがなんだ。
  死んだら死んだで生きてゆくのだ。
  おれの死際に君たちの万歳コーラスがきこえるように。
  ドシドシガンガン歌ってくれ。
  しみったれいはなかったおれじゃないか。
  ゲリゲじゃないか。
  満月じゃないか。
  十五夜はおれたちのお祭じゃあないか。

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稲露を朝餉か紅きイトトンボ [折々散歩]

この色のイトトンボは珍しくないですか?
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稲露を朝餉か紅きイトトンボ
イトトンボ稲の背丈は如何にぞや
イトトンボミクロサイズの目盛りかな

胴の目盛りを、物差しに見立ててみたい精巧な造形ですね。
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夏草に埋もれてスイカごろりかな (季重なり) [園芸]

 ほとんど世話をしない菜園で、自然の恵みをいただいています。
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 このスイカは、庭の大鉢に植えた小玉スイカ。直径十㎝余りといったところでしょうか。
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 切ってみると、黄色い種なしスイカのつもりでしたが、少々種がありました。プランターと露地とに植えたミニトマト・ミディトマトも、そろそろ時期が終わりの様子。でも、十分楽しませてくれました。
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 このスイカは、今朝採れたばかり。農家の方から少々貸していただいている耕作地でできました。。植えたわけでもない瓜も可愛く実っていました。
 自宅から3kmばかり離れていますので、在職中は早朝か夕方、または休日しか覗けず、そうでなくとも放ったらかし状態でしたが、入院騒ぎ以来、全く足を向けることができず、今朝、本当に久しぶりに出むいてみました。すると、想像以上に草ぼうぼうの荒れ放題。気持ちばかり草抜きを試みましたが、早朝ながらどっと汗が噴き出しました。
 そのぼうぼうの草の陰に、ごろりごろりと緑色のスイカが転がっていて、これも予想を超えた収穫でした。

夏草の陰にごろりとスイカかな
夏草やごろりごろりのスイカかな
夏草に埋もれてスイカごろりかな 
季重なりですがね

 草ぼうぼうの中には、サツマイモの蔓もある程度育っていますので、秋には孫と芋掘り行事を楽しみにしています。
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